イタリア、モリーゼ州のモリーゼDOC(Molise DOC)のロッソになります。イタリア各州を掘り下げてきていますが、モリーゼの地図はまだ描いてなかったな~なんて思いながらゲットしたワインです。モリーゼ・ロッソはモンテプルチアーノ85%以上が規定。本日のこれは100%ですが、モリーゼのモンテプルチアーノで思い出すのが...サイゼリヤのグラスワインです(笑)。
作り手を調べようと裏ラベルを見ると、「Fossalta di Piave」というヴェネト州の町の名前が書いています。嫌な予感がしましたが(失礼!)、イタリアの大手生産者にして輸出業者、ボッター(ボッテール)社(Botter)でした。
1928年よりヴェネト州にてワイナリーを営むボッター(ボッテール)社。お手頃でラインアップも充実してるので過去何度もここのワインに出会っています。自社なのか委託生産なのかいつも不明なのですがイタリア中のワインをラインアップしています。
公式ページは普通ですが、ワイン紹介は多すぎてすべてを網羅してるようではないですね。
今日の「Rione dei Dogi」というのは載っていません。
・モンテプルチアーノ 100%
インポーターの日欧商事のサイトを参考にさせてもらいます。最低12ヶ月木樽で熟成させ、その後12ヶ月間ステンレスタンクで熟成となっています。今日のワインはモリーゼ・ロッソでもリゼルヴァ(Riserva)なので、規定では木樽6ヶ月を含む2年の熟成が必要です。なのでこのインポーター情報はまあ正しいでしょう。
モリーゼDOCには赤・白・ロゼがあり、いろんな品種が使用可ですが、ロッソ(Rosso)とロゼ(Rosato)となるとモンテプルチアーノ一択で85%以上が義務付けられていますから、モンテプルチアーノのDOCと言っていいでしょう。
品種のモンテプルチアーノについても若干触れておきます。当然イタリア原産です。
プーリア、バジリカタ、エミリア・ロマーニャ、マルケ、モリーゼ、トスカーナ、ウンブリアなど広く栽培され、世界的に見てもやはりイタリアが圧倒的。アルゼンチン、オーストラリア、米国にもわずかにありますが99%以上がイタリアです。
よく混同するのが、Vino Nobile di Montepulciano DOCG ですが、これはトスカーナのDOCGで、まさに Montepulciano という町(トスカーナ州シエナ県)のDOCGです。しかし、このDOCGはサンジョヴェーゼ(=Prugnolo Gentile)で作らないといけません。モンテプルチアーノ種はこの町の名前から来てるんですが、このDOCGとは全く無関係。おかしな関係です。
また、プニテッロ(Pugnitello)という絶滅した品種がトスカーナで2003年に復活したんですが、2008年に行われたDNA分析でモンテプルチアーノと同一であることが判明してしまいました。でもイタリアでは今も独立した別品種扱いになっているそうです(笑)。
さあ、モリーゼ州のGoogle Map上に産地のエリアを描き込みました。
ラベル平面化画像。
サクラ・アワード ゴールド賞を受賞だそうで。
さあ、抜栓。
コルク平面化。
見慣れたボッテールのコルクですが、意味不明のボッテールのマーク。
作り手を調べようと裏ラベルを見ると、「Fossalta di Piave」というヴェネト州の町の名前が書いています。嫌な予感がしましたが(失礼!)、イタリアの大手生産者にして輸出業者、ボッター(ボッテール)社(Botter)でした。
1928年よりヴェネト州にてワイナリーを営むボッター(ボッテール)社。お手頃でラインアップも充実してるので過去何度もここのワインに出会っています。自社なのか委託生産なのかいつも不明なのですがイタリア中のワインをラインアップしています。
公式ページは普通ですが、ワイン紹介は多すぎてすべてを網羅してるようではないですね。
今日の「Rione dei Dogi」というのは載っていません。
・モンテプルチアーノ 100%
インポーターの日欧商事のサイトを参考にさせてもらいます。最低12ヶ月木樽で熟成させ、その後12ヶ月間ステンレスタンクで熟成となっています。今日のワインはモリーゼ・ロッソでもリゼルヴァ(Riserva)なので、規定では木樽6ヶ月を含む2年の熟成が必要です。なのでこのインポーター情報はまあ正しいでしょう。
モリーゼDOCには赤・白・ロゼがあり、いろんな品種が使用可ですが、ロッソ(Rosso)とロゼ(Rosato)となるとモンテプルチアーノ一択で85%以上が義務付けられていますから、モンテプルチアーノのDOCと言っていいでしょう。
品種のモンテプルチアーノについても若干触れておきます。当然イタリア原産です。
プーリア、バジリカタ、エミリア・ロマーニャ、マルケ、モリーゼ、トスカーナ、ウンブリアなど広く栽培され、世界的に見てもやはりイタリアが圧倒的。アルゼンチン、オーストラリア、米国にもわずかにありますが99%以上がイタリアです。
よく混同するのが、Vino Nobile di Montepulciano DOCG ですが、これはトスカーナのDOCGで、まさに Montepulciano という町(トスカーナ州シエナ県)のDOCGです。しかし、このDOCGはサンジョヴェーゼ(=Prugnolo Gentile)で作らないといけません。モンテプルチアーノ種はこの町の名前から来てるんですが、このDOCGとは全く無関係。おかしな関係です。
また、プニテッロ(Pugnitello)という絶滅した品種がトスカーナで2003年に復活したんですが、2008年に行われたDNA分析でモンテプルチアーノと同一であることが判明してしまいました。でもイタリアでは今も独立した別品種扱いになっているそうです(笑)。
さあ、モリーゼ州のGoogle Map上に産地のエリアを描き込みました。
モリーゼ州にはDOCが4つしかないのでシンプルなはずですが、めっちゃ重なり合ってるので見にくくなってしまいました。誤算です。
・Molise DOC
・Biferno DOC
・Molise DOC
・Biferno DOC
・Pentro d’Isernia / Pentro DOC
・Tintilia del Molise DOC
Biferno DOCも赤・白・ロゼがあり、赤はモンテプルチアーノ、白はトレッビアーノですが、モンテプルチアーノは70%~80%の範囲で後はアリアニコ他をブレンドします。要はモンテプルチアーノ100%だとビフェルノDOCが名乗れないということになります。
Pentro d’Isernia DOC(もしくは単に Pentro DOC)は、赤ならモンテプルチアーノ(75~80%)にティンティリア(*後述)(20~25%)をブレンド、白ならファランギーナ80%以上というDOCです。名前の通りイゼルニア(Isernia)の周辺のエリアです。
Tintilia del Molise DOCというのがモリーゼDOCとほぼ同範囲に広がっていますが、名前の通りティンティリア(Tintilia)というローカルの希少品種によるDOCです。18世紀頃スペインから持ち込まれた品種らしいのですが、ほぼ絶滅の危機にあったこの品種が復活を遂げたDOCで、2011年にDOC認定されました。ただ、栽培面積は66ヘクタールほどしかないようです。
一応、ティンティリア(Tintilia)を見ておきましょう。しばしば「del Molise」がつきます。
他にもティンティリアと呼ばれる品種がいくつかあるようですからね。数は少なそうですが、日本にも入って来ているようなので試してみたいものです。
さて、最後にモリーゼ州のIGP(Indicazione Geografica Protetta)も見ておきましょう。
Biferno DOCも赤・白・ロゼがあり、赤はモンテプルチアーノ、白はトレッビアーノですが、モンテプルチアーノは70%~80%の範囲で後はアリアニコ他をブレンドします。要はモンテプルチアーノ100%だとビフェルノDOCが名乗れないということになります。
Pentro d’Isernia DOC(もしくは単に Pentro DOC)は、赤ならモンテプルチアーノ(75~80%)にティンティリア(*後述)(20~25%)をブレンド、白ならファランギーナ80%以上というDOCです。名前の通りイゼルニア(Isernia)の周辺のエリアです。
Tintilia del Molise DOCというのがモリーゼDOCとほぼ同範囲に広がっていますが、名前の通りティンティリア(Tintilia)というローカルの希少品種によるDOCです。18世紀頃スペインから持ち込まれた品種らしいのですが、ほぼ絶滅の危機にあったこの品種が復活を遂げたDOCで、2011年にDOC認定されました。ただ、栽培面積は66ヘクタールほどしかないようです。
一応、ティンティリア(Tintilia)を見ておきましょう。しばしば「del Molise」がつきます。
他にもティンティリアと呼ばれる品種がいくつかあるようですからね。数は少なそうですが、日本にも入って来ているようなので試してみたいものです。
さて、最後にモリーゼ州のIGP(Indicazione Geografica Protetta)も見ておきましょう。
・IGP Osco / Terra degli Osci
・IGP Rotae
IGP Terra degli Osci(もしくは単にIGP Osco)はカンポバッソ県(Provincia di Campobasso)が対象エリア。おおよそモリーゼ州の右(東)半分になります。カンポバッソが県都ですが、カンポバッソはモリーゼ州の州都でもあります。品種その他の理由でモリーゼDOCが名乗れない場合に使われるIGPですのでよく出会うと思います。
IGP Rotae はモリーゼ州のもう半分(左、西側)のエリアのIGPです。イゼルニア県(Province of Isernia)といいます。県都はイゼルニア。
IGP Rotae はモリーゼ州のもう半分(左、西側)のエリアのIGPです。イゼルニア県(Province of Isernia)といいます。県都はイゼルニア。
ラベル平面化画像。
サクラ・アワード ゴールド賞を受賞だそうで。
さあ、抜栓。
コルク平面化。
見慣れたボッテールのコルクですが、意味不明のボッテールのマーク。
Alc.13%。
ガーネット。
黒ベリー。
さすがリゼルヴァ、上等ボルドーのような樽香がします。
さすがリゼルヴァ、上等ボルドーのような樽香がします。
キノコか土っぽいやつです。
辛口アタック。
厚みもあり、芯もしっかりした味わいです。
複雑味も味わえますね。
ほんとにモンテプルチアーノ?という旨さを感じました。
最後に若干軽さが来て、やっぱりモンテプルチアーノとわかりますが(笑)。
*****
Rione dei Dogi
Rosso Molise DOC Riserva 2017
Montepulciano
Rosso Molise DOC Riserva 2017
Montepulciano
RRWポイント | 91点 |
---|