Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Pfalz

Weingut Friedrich Becker Spätburgunder 2017 Pfalz

フリードリッヒ・ベッカーのピノ・ノワールをいただきます。以前にローエンドというかエントリーラインを試しています。今日のはそれよりちょっと上のやつ(笑)。ブルゴーニュ以外の美味しいピノ探しではドイツは有力候補ですから、それでもおのずと期待感は盛り上がります。

IMG_9137
パパ・フリードリッヒさんが先代から引き継いだ畑でできたブドウを協同組合に売るのをやめ、1973年に元詰めを始めたのが Weingut Friedrich Becker の創業です。その後、息子フリードリッヒ(ジュニア)さんが加わり、2006年「ゴーミヨ」で今最も注目に値する醸造家に贈られる、「ライジング・スター」賞を受賞して以来、9年連続「最優秀赤ワイン賞」も受賞。現在はドイツワイン界のみならず世界的に高い評価を受けています。
フリードリッヒ・ベッカーは、ドクター・ヘーガー(Dr. Heger)@バーデン、フュルスト(Fürst )@フランケン、マイヤー・ネーケル(Meyer-Näkel)@アールなどと並び称されるドイツのピノ・ノワールのトップ生産者のひとつです。彼らはお互い離れていたのに、同時期にバリックを使い始めたというところが共通してるそうです。優秀な生産者は考えることが同じってことですね。


公式ページは、情報は詰まってそうですが手作り風のショボい感じです。

ワインリストや価格表はメールでリクエストするようになってます。困るな~。

・シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール) 100%

HPに載ってるシュペートブルグンダーは VDP. の格付けのあるものばかりで、今日のただの Qualitätswein trocken は見当たりません。やはりこれもエントリーラインになるんでしょうね。ネット情報から総合すると、オークの大樽・小樽の混成(新樽はなし)で14ヶ月の熟成のようです。

ファルツ(Pfaltz)最南端、シュヴァイゲン(Schweigen)にあるフリードリッヒ・ベッカー。
F.Becker01
例によってストビューがないので、こんな写真を拾いました。シュヴァイゲンの集落の中にあるようですが、なんとこの町、フランスとの国境ギリギリにあります。そして所有畑の70%はフランス側にあるというから驚きます。生産地域の分類からするとアルザスです(笑)。植えているのはほとんどがドイツクローンですが、一部フランスクローンの古木もあり、複雑味を生むんだそうです。しかし、収穫したブドウはドイツに輸入するってことになるんでしょうかね(笑)。

さあ、ファルツ(Pfaltz)を俯瞰して位置関係を確認します。フリードリッヒ・ベッカーはファルツの南の先端、フランスとの国境にあるのがわかりますね。
Pfaltz_Germany
ファルツ地方(Pfaltz)全体は、西はザールラント州(Saarland)、北はラインヘッセン地方(Rheinhessen)、東のライン川の対岸はバーデン地方(Baden)、そして南はフランスのアルザス地方に隣接しています。
地図にも書き込んでいますが、ファルツは2つの大きなベライヒに分かれおり、北部がミッテルハルト(Mittelhaardt)、もしくはドイチェ・ヴァインシュトラーセ(Deutsche Weinstraße)=「ドイツワイン街道」と呼ばれ、南部がズードリッヒェ・ヴァインシュトラーセ(Südliche Weinstraße)=「南部ワイン街道」と呼ばれます。今日の作り手フリードリッヒ・ベッカーは南側のベライヒ・ズードリッヒェ・ヴァインシュトラーセにあるということになります。実はこのズードリッヒェ・ヴァインシュトラーセはドイツ最大のベライヒになるそうです。
そもそもファルツには 23,600ha もの畑があり、ラインヘッセン(Rheinhessen)に次いでドイツで2番目に大きなワイン生産地です。(3位はバーデンです。)ドイツワインの3分の1がファルツって計算になります。ファルツの6割(62.3%)が白ワインなんですが、全体がでかいので、残り4割の赤だけでファルツがドイツ最大の赤ワイン生産地になるといいます。ファルツの中で一番多い黒ブドウ品種が、その1/3以上を占めるドルンフェルダーです。


ラベル平面化画像。
IMG_8890
このイラスト、イソップ物語「キツネとブドウ(The Fox and the Grapes)」の童話の挿絵から来てるそうです。『おいしそうなブドウを見つけたキツネがいくらジャンプしても届かず、「どうせ酸っぱくてまずいブドウ」だと捨て台詞を残して退散した』話で、「負け惜しみ」の代名詞になってる逸話です。
フリードリッヒ・ベッカーが協同組合にブドウを売らずに元詰めを始めた頃、まだまだ甘いワインが主流だったドイツでは辛口ワインは「酸っぱくてまずいブドウ」と批判されたそうです。その悔しい経験をラベルでうまいこと揶揄してるんですね。

剥がしたインポーターシールはこの有り様でした。
IMG_8888
バーコードでもなくなぜそこを隠す?(笑)


さあ、スクリュー回転。
IMG_9132
キャップにもキツネさん。ネックには VDP.会員の証し、鷲のマークです。

Alc.13.5%。
赤味の印象的なルビー。
IMG_9135

ラズベリー、リコリス、茎っぽさと佃煮香あり。
旨味のってる?辛口アタック。
割と酸はざわつくかな。
苦味様のコクをはらむ立体感ある旨味です。
余韻も深みあり続いてくれました。
やはり、普通にいい。


*****

Weingut Friedrich Becker
Spätburgunder 2017
Pfalz
RRWポイント 92点


Josef Biffar Deidesheim Kathrinenbild Pinot Noir Trocken NV

近所の「世界の酒 グランマルシェ」が3年前に閉まってから、少し離れた(車で30分ほど)2店舗を定期的に巡回するようになっています。ここはインポーター「徳岡」のワインが置いてあるので、やはり偵察するのを外せないんですよね。そんな偵察で見つけたドイツのピノ・ノワールが今日のワインです。徳岡がドイツに所有するヨーゼフ・ビファー醸造所(Weingut Josef Biffar)のお手頃ラインのようです。ネックに「日本食に合います!」のPOPがついていました。

IMG_7805
ヨーゼフ・ビファー醸造所は、フランス・リヨン近郊出身のビファー家がドイツの銘醸地ダイデスハイムに移り住み、1879年に始めたワイナリーです。2013年、後継を探していたビファー家は同じくダイデスハイムの地で活躍していた日本人女性醸造家の徳岡史子さんに出会います。ビファー家のワイン造りの伝統を受け継ぐ次世代としてワイナリーを託された徳岡さんは今や社長兼醸造家というお立場だそうです。

公式ページはさすが徳岡の所有ワイナリー。ドイツ語と日本語が切り替えられます。

今日のワインはNVですし、日本向けなのかHPには載っていません。なので徳岡のHPの情報を見ます。

・ピノ・ノワール 100%

と言っても、情報はほぼゼロ。ファルツ(Pfalz)の QbA(Qualitätswein bestimmter Anbaugebiete、クヴァリテーツヴァイン・ベシュテイムター・アンバウゲビーテ=指定栽培地域上質ワイン)ということしかわかりません。あと、Trocken と書いてあるので辛口ですね。

ラインラント・ファルツ州(Land Rheinland-Pfalz)のダイデスハイム(Deidesheim)にあるワイナリー、ヨーゼフ・ビファー醸造所を訪問します。
JosephBiffar01
例によってドイツにはストビューがないのでGoogle Mapに上がっていた写真を拝借。2022年2月とあるのでめっちゃ最近の写真ですね。よく見るとダイデスハイムの鉄道駅の前のロータリーにこの入り口は隣接しています。究極の駅近物件ですね(笑)。看板を見ると、ワイナリーにはレストラン「Fumi」というのが併設されているのがわかります。史子さんの「ふみ」でしょうね。日本食と自家ワインのマリアージュで人気だそうです。行ってみたいな~。

ファルツ(Pfalz)を俯瞰して位置関係を見ましょう。
Pfaltz_Germany
ファルツ(Pfalz)には南北に2つのベライヒ(Bereich)があります。北部の方がミッテルハルト(Mittelhaardt)、もしくはドイチェ・ヴァインシュトラーセ(Deutsche Weinstraße)=「ドイツワイン街道」と呼ばれ、南部の方がズードリッヒェ・ヴァインシュトラーセ(Südliche Weinstraße)=「南部ワイン街道」と呼ばれます。(それぞれのドイツ語名に公式ページをリンクしました。)今日の作り手のダイデスハイムは北側の Mittelhaardt - Deutsche Weinstraße ですね。
ファルツ(Pfalz)は、ドイツの13ある特定栽培地域(bestimmtes Anbaugebiet)のひとつで、ラインヘッセン(Rheinhessen)に次いでドイツで2番目に大きい産地です。2019年の品種構成を挙げておきましょう。

・白品種:65.7%、赤品種:34.3%
(1位)リースリング(Riesling):24.9%
(2位)ドルンフェルダー(Dornfelder):12.1%
(3位)グラウブルグンダー(Grauburgunder):7.7%
(4位)ミュラー・トゥルガウ(Müller-Thurgau):7.6%
(5位)シュペートブルグンダー(Spätburgunder):7.1%

今日のピノ・ノワール(Spätburgunder)は5位でしたね。


ラベル平面化画像。
IMG_7797
「Kathrinenbild」って何かと思ったらワイナリーの前の通りの名前でした。裏ラベルはなく、徳岡のシールと一体化してます。やはり日本市場専用品なのでしょうか。

これがネックに付いていたPOPです。
IMG_7798
徳岡さん自ら「和食に合います!」だそうで。


さあ、スクリュー回転。
IMG_7803
無印。

Alc.13.5%。
エッジオレンジ気味のルビー。NVですから複数のストックワインのブレンドでしょうか。
IMG_7804

ラズベリー、茎感少々、佃煮香も少々。
酸味も少々の辛口アタック。
ちょっと軽めの味わいですが落ち着きのある雰囲気。
和食に合うっていうのがわかる気がします。
あっさり感のピノ・ノワールでした。


*****

Josef Biffar
Deidesheim Kathrinenbild
Pinot Noir Trocken NV
RRWポイント 86点


Familie Friedrich Becker Pinot Noir 2017

キツネとブドウの木のラベルがかわいい、フリードリッヒ・ベッカーのピノ・ノワールをいただきます。ドクター・ヘーガー(Dr. Heger)@バーデン、フュルスト(Fürst )@フランケン、マイヤー・ネーケル(Meyer-Näkel)@アールなどと並び称されるドイツのピノ・ノワールのトップ生産者のひとつです。彼らはお互い離れていたのに、同時期にバリックを使い始めたというところが共通してるそうです。優秀な生産者は考えることが同じってことですね。

IMG_6716
パパ・フリードリッヒさんは先代から引き継いだ畑でできたブドウを協同組合に売るのをやめ、1973年に元詰めを始めたのが Weingut Friedrich Becker の創業です。その後、息子フリードリッヒ(ジュニア)さんが加わり、2006年「ゴーミヨ」で今最も注目に値する醸造家に贈られる、「ライジング・スター」賞を受賞して以来、9年連続「最優秀赤ワイン賞」も受賞。現在はドイツワイン界のみならず世界的に高い評価を受けています。


公式ページは、情報は詰まってそうですが手作り風のショボい感じです。

トップページにはパパ・息子・フリードリッヒⅢ(まだ赤ちゃん)三世代の写真が載ってます。

・シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール) 100%

HPに載ってるシュペートブルグンダーは VDP. の格付けのあるものばかりで、今日のただの Qualitätswein trocken は見当たりません。エントリーラインになるんでしょうね。インポーター情報から総合すると、オークの大樽(80%)、小樽(20%)の混成(新樽はなし)で~12ヶ月の熟成のようですが、真相は不明。


ファルツ(Pfaltz)最南端、シュヴァイゲン(Schweigen)にあるフリードリッヒ・ベッカー。
F.Becker01
例によってストビューがないので、こんな写真を拾いました。シュヴァイゲンの集落の中にあるようですが、なんとこの町、フランスとの国境ギリギリにあります。そして所有畑の70%はフランス側にあるというから驚きます。生産地域の分類からするとアルザスです(笑)。植えているのはほとんどがドイツクローンですが、一部フランスクローンの古木もあり、複雑味を生むんだそうです。しかし、収穫したブドウはドイツに輸入するってことになるんでしょうかね(笑)。


さあ、ファルツ(Pfaltz)を俯瞰して位置関係を確認します。フリードリッヒ・ベッカーはファルツの南の先端、フランスとの国境にあるのがわかりますね。
Pfaltz_Germany
ファルツ地方(Pfaltz)全体は、西はザールラント州(Saarland)、北はラインヘッセン地方(Rheinhessen)、東のライン川の対岸はバーデン地方(Baden)、そして南はフランスのアルザス地方に隣接しています。
地図にも書き込んでいますが、ファルツは2つの大きなベライヒに分かれおり、北部がミッテルハルト(Mittelhaardt)、もしくはドイチェ・ヴァインシュトラーセ(Deutsche Weinstraße)=「ドイツワイン街道」と呼ばれ、南部がズードリッヒェ・ヴァインシュトラーセ(Südliche Weinstraße)=「南部ワイン街道」と呼ばれます。今日の作り手フリードリッヒ・ベッカーは南側のベライヒ・ズードリッヒェ・ヴァインシュトラーセにあるということになります。実はこのズードリッヒェ・ヴァインシュトラーセはドイツ最大のベライヒになるそうです。
そもそもファルツには 23,600ha もの畑があり、ラインヘッセン(Rheinhessen)に次いでドイツで2番目に大きなワイン生産地です。(3位はバーデンです。)ドイツワインの3分の1がファルツって計算になります。ファルツの6割(62.3%)が白ワインなんですが、全体がでかいので、残り4割の赤だけでファルツがドイツ最大の赤ワイン生産地になるといいます。ファルツの中で一番多い黒ブドウ品種が、その1/3以上を占めるドルンフェルダーです。


ラベル平面化画像。
IMG_6608
このイラスト、イソップ物語「キツネとブドウ(The Fox and the Grapes)」の童話の挿絵から来てるそうです。『おいしそうなブドウを見つけたキツネがいくらジャンプしても届かず、「どうせ酸っぱくてまずいブドウ」だと捨て台詞を残して退散した』話で、「負け惜しみ」の代名詞になってる逸話です。
フリードリッヒ・ベッカーが協同組合にブドウを売らずに元詰めを始めた頃、まだまだ甘いワインが主流だったドイツでは辛口ワインは「酸っぱくてまずいブドウ」と批判されたそうです。その悔しい経験をラベルでうまいこと揶揄してるんですね。


さあ、スクリュー回転。
IMG_6717
キャップには例のキツネがシンボルマークになっています。

Alc.13.5%。
ルビー。エッジはクリア感あり。
IMG_6715

ラズベリー、ダークチェリー、おがくず、ダシ。
おだやかな酸を纏った辛口アタック。
味の厚みはしっかりあるんですが酸がそれを軽めに感じさせます。
複雑な要素も発見しますが、そっと添えてある感じで主張しません。
余韻もそんなこんなで愛想ないんですが、飲んで良かったと思える味です。

エントリーとしては上級クラスの味を期待させるうまい作りと感じました。
ちょっといいのも飲んでみようと思います。


*****

Weingut Friedrich Becker
Pinot Noir 2017
RRWポイント 90点


Villa Wolf Dornferder Trocken 2018

ドイツ最大の赤ワイン生産地がファルツ(Pfalz)で、その中でドルンフェルダー(Dornfelder)が一番栽培されています。そんなファルツのドルンフェルダーのバリエタルを発見。その昔ドイツでの食事で何度か飲む機会がありましたが、薬草の風味しかしなかった印象しかありません(笑)。今日はもう一度リベンジをしてみましょう。


IMG_3913
ヴィラ・ヴォルフは1756年という昔にファルツに設立されています。19世紀にかけて立派な建物も出来、栄華を極めたといいますが、1990年代になると衰退し、そんな弱みに(笑)モーゼルのカリスマ、ドクター・ローゼンのエンルスト・ローゼンさんがここを取得します。1996年のことだそうで。2011年からはドクター・ローゼンから送り込まれたメンバーによって管理されており、品質も向上し、復活をとげているそうです。


公式ページはこれですが、ドイツ語のみのようですね。

バリエタルのラインアップにドルンフェルダーがありませんね~。

もう一つ、URLが villawolf.com というのがあり、こっちにはドルンフェルダーの紹介がありました。こっちが海外向けのサイトになるんでしょうね。

・ドルンフェルダー 100%
ステンレスタンクで発酵および熟成。データシートにはこれだけの情報でした。

しかし、ドルンフェルダーってかっこいい名前ですね。変身ヒーローか変形合体ロボットにつけるような名前です(笑)。この品種が交配されたヴァインスベルク(Weinsberg)研究所の創設者、イマヌエル・ドルンフェルドさん(Immanuel A. L. Dornfeld)に因んで名づけられています。
Dornfelder01
ヴァインスベルク研究所のアウグスト・ヘロルド(August Herold)さんが、1955年にヘルフェンシュタイナー(Helfensteiner)とヘロルドレーベ(Heroldrebe )の交配で生み出しました。人工交配で生まれたのにこの交配品種が判明したのは2012年のDNA鑑定によってだそうで、アウグストさん、ちゃんとメモっておきましょうね。(笑)
しかし、ドイツ国内で黒ブドウとして2番目に多く栽培されている品種です。重要ですね。(1位はもちろん、Spätburgunder、ピノ・ノワールです。)


ワイナリー訪問。すごく立派な敷地と建物。18世紀からの歴史も感じます。
VillaWolf00
場所はマンハイムの町から西へ車で30分といったところ。

ドイツの中でのファルツの位置を確認しつつ俯瞰。ヴィラ・ヴォルフの所在を記入。
VillaWolf01
ファルツ地方全体は、西はザールラント州、北はラインヘッセン地方、ライン川の対岸はバーデン地方、そして南はフランスのアルザス地方に隣接しています。
地図にも書き込みましたが、ファルツは2つの大きなベライヒに分かれおり、北部がミッテルハルト(Mittelhaardt)、もしくはドイチェ・ヴァインシュトラーセ(Deutsche Weinstraße=ドイツワイン街道)と呼ばれ、南部がズードリッヒェ・ヴァインシュトラーセ(Südliche Weinstraße=南部ワイン街道)と呼ばれます。今日の作り手ヴィラ・ヴォルフは北側のベライヒ・ミッテルハルト/ドイチェ・ヴァインシュトラーセにありますね。
ファルツは23,600haの畑があり、ラインヘッセン(Rheinhessen)に次いでドイツで2番目に大きなワイン生産地です。(3位はバーデンです。)ドイツワインの3分の1がファルツって計算になります。ファルツの6割(62.3%)が白ワインなんですが、全体がでかいので、残り4割の赤だけでファルツがドイツ最大の赤ワイン生産地になるといいます。ファルツの中で一番多い黒ブドウ品種が、その1/3以上を占めるドルンフェルダーです。


ラベル平面化画像。
IMG_3845
「Ernst Loosen」とちゃんとオーナーの名前入りですね。


さあ、スクリュー回転。
IMG_3910
一応、「WOLF」とだけ入っています。

Alc.13%。(pH:4.07、Brix:7.3)
紫成分多い濃いルビー。もともとワイン色づけ用として交配されたものだそうで。なるほど。
IMG_3911

フランボワーズ、梅、かすかにフォクシーフレーヴァーも…。
辛口トロッケンなアタック。
弱いながら少々鋭角な酸を感じます。
昔飲んだドルンフェルダーの薬草の様な風味はないですね。
よかった。(笑)
味は薄っぺらでなく結構楽しめます。
が、なんとなくマスカベAの様な後味が残ります。
フォクシーフレーヴァーもあるしね。
余韻からフィニッシュで、やはりありました薬草風味。(笑)
しかし、楽しめるレベルにはありますね。
まずまずリベンジ成功っと。


*****


Weingut Villa Wolf
Dornferder Trocken 2018
RRWポイント 87点


Albert Glas Riesling 2018 Pfalz

ドイツのリースリングは半年ぶりくらいですね。いつもラインガウ(Rheingau)ばっかりなので、今日はファルツ(Pfalz)のリースリングといってみましょう。リカマンの店頭で、このアルバート・グラス(Albert Glas)が上等なのと普及ラインの2つ置いてあったんですが、迷わずお手頃な方を選びました。(笑)


IMG_3801
アルバート・グラス醸造所は1958年創業。ドイツで2番目に大きなワイン生産地ファルツの伝統ある家族経営のワイナリーです。

公式ページは、「ag」のロゴ含めドイツらしくないオシャレな感じです。(笑)

フェイスブックやインスタグラムも見ましたが、若手がいきいきやってるいい雰囲気を感じました。ただ、ワイン情報はショップ兼用であまり見るべきものはありませんでしたが。
・リースリング 100%
インポーター情報でも、自社畑のブドウをステンレスタンクで発酵・熟成とだけでした。


ワイナリー訪問なのですが、ドイツあるあるで、ストビューがありません。(笑)
Pfalz00
近辺の地図にフェイスブックから拝借した写真をインポーズしてお茶を濁します。
こうして上空から見ると、ほとんど畑ですね。これがファルツなんですね。

ドイツの中での位置を確認しつつ、ファルツ(Pfalz)を俯瞰。アルバート・グラスも記入。
Pfalz01
ファルツは23,600haの畑があり、ラインヘッセン(Rheinhessen)に次いでドイツで2番目に大きなワイン生産地です。(3位はバーデンです。)ドイツワインの3分の1がファルツって計算になります。ファルツの6割(62.3%)が白ワインなんですが、全体がでかいので、残り4割の赤だけでファルツがドイツ最大の赤ワイン生産地になるといいます。(一番多い品種がドルンフェルダーだそうですが…。)
ファルツ地方全体は、西はザールラント州、北はラインヘッセン地方、ライン川の対岸はバーデン地方、そして南はフランスのアルザス地方に隣接しています。
地図にも書き込みましたが、ファルツは2つの大きなベライヒに分かれおり、北部がミッテルハルト(Mittelhaardt)、もしくはドイチェ・ヴァインシュトラーセ(Deutsche Weinstraße=ドイツワイン街道)と呼ばれ、南部がズードリッヒェ・ヴァインシュトラーセ(Südliche Weinstraße=南部ワイン街道)と呼ばれます。
アルバート・グラスはベライヒ・ズードリッヒェ・ヴァインシュトラーセの方のランダウという町の近くにありますね。実はこのズードリッヒェ・ヴァインシュトラーセはドイツ最大のベライヒになるそうです。


ラベル平面化画像。横長1枚ものです。
IMG_3757
インポーターシールもうまく縦に貼ってありますね。


さあ、スクリュー回転。
IMG_3799
無印…。まあ普及価格ですからね。(笑)

Alc.12.5%。(pH:3.62、Brix:7.0)
薄っすら緑がかったゴールドイエロー。
IMG_3800

ライム、洋梨、花梨、ペトロールも少々あり。
穏やかな酸の辛口アタック。
柑橘系の味わいはしっかり芯があっていい感じ。
余韻まで続く酸は爽やかで全体をうまくまとめてくれています。
定番にしたい、いいリースリングでした。


*****


Albert Glas
Riesling 2018 Pfalz
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

Josef Biffar Pax Veritas Spätburgunder Trocken 2012

近所のグランマルシェが6月いっぱいで閉店しました。
非常に残念でしたが、閉店間際はワインどれでも半額セールとなり、
ここぞとばかりにたくさん買い込ませていただきました。(笑)
そんな中の1本、ドイツのシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)です。
この「Josef Biffar」なるワイナリー、グランマルシェのインポーター、
「徳岡」の所有ワイナリーと知ったのは今回買い込んだ後でした。


IMG_8874
2013年からは日本人醸造家の徳岡史子さんが社長兼醸造責任者だそうで。
当然ながら、インポーター「徳岡」の創業家の方ですね。

公式ページはドイツ語ですが、やっぱりですが日本語表示できます。
しかしながら今日のワインの情報は皆無。
徳岡のサイトにも紹介はありますが、大した情報なし。
まあ、しかたがないのでワイナリー訪問へ移ります。


ううっ!
ファルツにあるダイデスハイム(Deidesheim)という町ですが、
何ということか、ストリートビューがありません!!
JosefBiffar01
上空写真でお茶を濁します。建物の写真はYoutubeからのキャプチャー。(笑)

昔描いた地図でドイツ内の位置関係を見ておきましょう。
Pfalz01
ドイツワイン辞典様より拝借した地図を使用しております。)


ラベル平面化画像。
IMG_8830
いわゆるQbA(Qualitätswein)、特定産地上質ワインですね。


さて、抜栓。
IMG_8872
キャップシール、コルクは無味乾燥…。

Alc.13.5%。
クリア過ぎるルビー。全房発酵でしょうか?
IMG_8873

ラズベリー、やはり茎っぽさも感じます。
辛口アタック。
酸味は感じないくらい穏やかです。
味の厚みはまあまあ。
微かな苦味はいいアクセントになってます。
甘みや果実味は少なく、冷たい感じでもあります。
しかし、
昔飲んだ独特な風味のドイツのシュペートブルグンダーとは違い、
辛口の上等ピノの雰囲気があります。

最初はゲロまずじゃなかったらいいのにな~くらいに思ってましたが、
どっこい、なかなかなもんです。


*****


Josef Biffar
Pax Veritas
Spätburgunder Trocken 2012
RRWポイント 89点


Ritter Záhony Goldschatz Beerenauslese 2017 Pfalz

KALDIで買ったドイツの極甘口ワインです。
ベーレンアウスレーゼなので糖度(エクスレ度)は110以上。
いわゆるアイスヴァインと同等なのであります。


IMG_7268
ドイツの等級についておさらいしておきましょう。
このワインの等級はプラディカーツヴァイン(Prädikatswein)。
2007年7月までは「Q.m.P」、いわゆる「Qualitätswein mit Prädikat」
(生産地限定格付け上質ワイン)と呼ばれていたやつです。
「Prädikat」とは「肩書」のことで、以下の「肩書」が名乗れます。

・カビネット(Kabinett):普通に収穫された完熟ブドウから。
・シュペトレーゼ(Spätlese):7日間以上の遅摘みブドウから。
・アウスレーゼ(Auslese):更に糖度が高く房選りされたブドウから。
・ベーレンアウスレーゼ(Beerenauslese):更に糖度高く粒選りで。
・アイスヴァイン(Eiswein):樹上自然凍結で作るアイスワイン。
・トロッケンベーレンアウスレーゼ(Trockenbeerenauslese):貴腐。

最低エクスレ度(糖度)はこうなっています。
(1リットルの水より何グラム重いか=1リットル当たりの糖度)
・カビネット(Kabinett):67度
・シュペトレーゼ(Spätlese):76度
・アウスレーゼ(Auslese):83度
・ベーレンアウスレーゼ(Beerenauslese):110度
・アイスヴァイン(Eiswein):110度
・トロッケンベーレンアウスレーゼ(Trockenbeerenauslese):150度
尚、プラディカーツヴァインは補糖が許されていません。


う~ん、作り手の公式ページも所在もぜんぜんわかりません。
これはKALDIのサイトのワイン紹介。情報量ほぼゼロ。
セパージュはネット情報でこんなのが出ました。

・Bacchus(バッフース)
・Huxelrebe(フクセルレーベ)
・Ortega(オルテガ)

なんだか初めて聞くようなのばかりです。


気を取り直して、このワインの産地である「Pfalz」を調べます。
Pfalz01
ラインヘッセンのすぐ南の地域ですね。
それでもフランスのアルザスより北に位置しますが。


ラベル平面化画像。瓶が細長くて真ん中だけ撮影。
IMG_7267
樹氷のような写真。アイスヴァインかなと思ってしまいます。


さて、抜栓。
Alc.9.5%。
ゴールドイエロー。
柑橘系、青リンゴの香り。
カリンの甘さです。
甘~いんですが、サラっとしています。
こういうのは極甘口でもスルスル飲めます。
やっぱり、うま~い。


*****


Ritter Záhony Goldschatz Beerenauslese 2017
WWWポイント 80点



WhiteWhiteWine01
--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

ワインBLOGランキングへ

にほんブログ村 ワインへ
にほんブログ村 酒ブログ ワインへ


写真サイト:
最近ちゃんと写真撮ってますか?

カテゴリー
タグ絞り込み検索
記事検索
最新記事 50(画像付)
月別アーカイブ
アクセス(ユニーク数)
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:



PVアクセスランキング にほんブログ村
© All Rights Reserved.
無断複製転載禁止します。
  • ライブドアブログ