Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

RRWポイント:77点

メルシャン・ワインズ Blends Perfect Blend Red NV

スーパーのワインコーナーで派手なPOPと共に新製品が並んでました。メルシャンが日本で製造するお手頃ワインのようですが、オーストラリア産とスペイン産のワインをブレンドしてるとあります。海外の濃縮果汁を日本でワイン化する「いわゆる」国産ワインの一種だろうとは思いましたが、たまにはこんなのも試してみましょう(笑)。

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シャトー・メルシャンは秀逸な「日本ワイン」を出してますが、これはメルシャン・ワインズというキリン傘下ではありますが別部門のようです。価格的にはチリなどの激安バリエタルと変わらないぐらいですが、どういうアドバンテージで売っていくんでしょうね。実際の味も大事ですが、そういうマーケティングもとても気になります。

これが店頭での展示です。木箱にブドウで飾り付け。気合が入ってます。
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ネックにもPOPがあって「ふたつの国のブレンドワイン」を連呼です。まあ、そこが気になって1本買ってしまったわけですから、自分もまんまと策にはまっていますが(笑)。


公式ページは「メルシャン・ワインズ」単独のを発見。この3月に立ち上げたブランドだそうで。

ワイン紹介はありますが、品種や醸造法は不明。そりゃそうですよね。ノンヴィンテージで作り方も普通じゃないでしょうから(笑)。

ただし、パートナーワイナリーとしてスペインとオーストラリアのワイナリーの紹介があります。
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アンドリュー・ピース(Andrew Peace)は試したことありますね。

ラベル平面化画像。
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裏ラベルに注目しました。原材料に「輸入ワイン(オーストラリア産、スペイン産)」とあります。どうやら濃縮果汁を買ってきて日本で加水して発酵させるパターンじゃなくワインで輸入してるってことですね。と思ったら、その後に「濃縮ぶどう果汁(外国産)」と書いてあります。オーストラリア・スペイン産のワインをブレンドしただけかと思いきや、それでは量が足りないのか「いわゆる」なんちゃってワインをブッ込んじゃてるってことでしょうか(笑)。そしてそれは「外国産」とあるので、オーストラリア・スペインではない他の国なんでしょうかね。

ここでお断りをしておきますが、濃縮ぶどう果汁から作った果実酒を否定するつもりは全くありません。ニーズがあるから商品が存在する。そういう関係を尊重します。ただし、「普通のワイン」として誤認させて売るのはどうなんでしょう…と疑問が残ります。国税庁基準では、①海外原料を使用して国内生産したワインは表ラベルに「地名」「品種」の表示はできません。また、②「濃縮果汁使用」「輸入ワイン使用」を表ラベルに表示することが義務付けられています。
今日のワインの「オーストラリア産ワイン、スペイン産ワイン使用」の表ラベルへの表記は微妙な感じがします。「~産ワイン使用」の表記はOKです。むしろ書かないといけないです。「~産」と産地を付記するのもいいようです。ただし、今回の「濃縮果汁使用」も表示する義務があると思います。これを抜かしたのは勇み足かもしれませんが「アウト」でしょうね。

そう思うとネックのPOPも「誘導」に思えてきます。
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本当に「ふたつの国のブレンドワイン」ですか?「マーケティング」ですから、そこは仕方がないとなるのでしょうかね。

さあ、栄養ドリンクのようなキャップをオープン。
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Alc.13%。
紫強めのガーネット。
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ブルーベリー、ぶどうジュース香。
う~ん、この手のワインのお決まり雰囲気です。
甘みを感じるギリ辛口のアタック。
居酒屋飲み放題でおなじみの味でした。
シャバシャバ一歩手前で踏みとどまったという喉越しです。

ラベル表示やなんやでうだうだ文句を垂れましたが、
とどのつまり、そこそこおいしければOKなんですが。残念。


*****

メルシャン・ワインズ
Blends
Perfect Blend Red NV
RRWポイント 77点


Ricossa Brachetto d’Acqui DOCG 2018

イタリアのDOCGはいつか一通りは飲みたいななんて思って試していますが、まだまだ道半ば。他の国のアペラシオンは似たり寄ったりの国際品種ばかりで制覇しようなんてあまり思いませんが、イタリアはまだまだ土着品種の興味深いワインがたくさんあり課題として取り組もうと頑張ってます(笑)。今日のこれはブラケット・ダックイ(Brachetto d’Acqui)DOCG。ブラケットというローカル赤品種の微発泡、Alc.5.5%の甘口です。

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作り手のリコッサは「Tenuta Cà dei Mandorli」という名前のワイナリーで、ピエモンテ州アレッサンドリア県の、その名も「アックイ」(アックイ・テルメ/Acqui Terme)という町の近くにあります。1800年代の終わり頃から続く家族経営のワイナリーですが、ピエモンテ州中に20年超のお付き合いの契約農家があるそうで、バローロ、バルバレスコ、ガヴィ、ニッツァなど各地のDOCGワインを作っています。しかし、今日のアックイ(ブラケット・ダックイ)DOCGはこの作り手の本当の地元ワインなんでしょうね。

公式ページは今風の大手の貫禄ですが、情報はあっさりです。

ワイン紹介には上等そうな Acqui DOCG のロゼしか載ってません。Alc.13%で辛口・非発泡と思われます。Brachetto d’Acqui / Acqui DOCGには赤・ロゼ・発泡・パッシートの甘口があります。今日のワインはインポーターの国分のページを見ても載ってません。なので、たぶんですが…
・ブラケット 100%
Brachetto d’Acqui / Acqui DOCGの規定を見ると、ブラケットは97%以上使うことになってます。また辛口ロゼが認められたのが2017年からだそうで、リコッサのHPに載ってる上等そうなロゼは比較的新しいものなんですね。ただ、ロゼはまだアックイDOCG全体の0.1%にも満たないそうです。

Brachetto d’Acqui DOCG は文字通りブラケット(=Brachetto del Piemonte)が主体。
Brachetto
そういう意味では、Acqui DOCGより Brachetto d’Acqui DOCGの方が通りは良さそうです。原産はもちろんイタリアですが、おそらくピエモンテのモンフェラート周辺と思われます。2020年(昨年!)に実施されたDNA分析によると、おそらく Muscat Blanc x(Nebbiolo x Bottagera False)間の自然交配だろうということが判明しています。ここにもネッビオーロが絡んでますね。ネッビオーロはピエモンテやロンバルディアの品種の祖(Lead Variety)というのは本当ですね。


リコッサを訪問します。アックイから車で15分ほどの山間にあります。
Ricossa01
ブラケット・ダックイDOCGは名前の通りアックイ・テルメの周辺が対象になりますが、その範囲は大きくほぼアスティ(Asti)DOCGの範囲と近しい感じです。

ピエモンテ州南部、モンフェラート/ランゲを俯瞰する地図で位置関係を見ます。
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ややこしいですね。そして残された課題のDOCGもちらほらと気になります…。Barbera~やDolcetto~みたいのは品種が決まってますから想像つきますが、ルケ・ディ・カスタニョーレ・モンフェラート(Ruchè di Castagnole Monferrato DOCG)なんかルケという品種含め謎ですね~(笑)。


ラベル平面化画像。
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色取りといい、上等ワインという感じはないです。微炭酸の甘口なのでクリスマスとかパーティーによさそうな雰囲気を出してるんでしょうか。


さあ、抜栓。
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キャップのデザインはかっこいいですよ。

コルク平面化。
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コルク横にオープナーを描いてある不思議。(笑)

Alc.5.5%。
薄い透け透けルビー。確かに微炭酸です。
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イチゴ、チェリー。
ジュースのような甘口アタック。
イチゴキャンディーを想像します。
かき氷にかけたら美味しい?…って感じ。
ランブルスコよりかなり甘いですね。
完璧に食前酒でしか使えません。
パーティー用ですね。(笑)


*****


Ricossa
Brachetto d’Acqui DOCG
2018
RRWポイント 77点


琵琶湖ワイナリー / 浅柄野 マスカットベーリーA 樽熟 2016

ちょっと気になっていたワイナリーに行ってきました。
滋賀県にある琵琶湖ワイナリー


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昭和34年からワインづくりを続け、
5年前にはモダンで立派なシャトー(写真上)もかまえています。
畑もなかなか広くていい景色でした。

長野や山梨はじめ東日本にはごまんとワイナリーがあって楽しそうですよね。
関西には数えるほどしかないのでうらやましい限りです。
しかし、丹波ワインやここのような個性的なワイナリーもありますから、
関西だからとめげずにひとつづつ足を運びたいなと思います。

で、買ってきたのがコレ。
カベソーも作っているらしいのですがショップには見当たらず、
ヤマ・ソーヴィニヨンやメルローと迷った末のマスカットベイリーAです。


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ご存知の方はおられましょうが、
マスカットベイリーAはアメリカ系のベイリーと、
欧州系のマスカットハンブルクを掛け合わせた日本固有種で、
国際ブドウ・ワイン機構(OIV)にワイン用ブドウ品種に認定された
日本唯一の黒ブドウ品種であります。
 
正直、
ワインとしてマスカットベイリーAは好みではないのですが(笑)、
国際的に認められた日本固有種ということで、
誇らしさからついつい手を出すことが多いです。

で、お味の方は…
目をつぶれば白かと間違うほどのさわやかな果実味。
酸味か甘味か…酸味ですね、これは。でも清涼感たっぷり。
今日の晩御飯はドリアでしたがホワイトソースとの相性はよかったです。
色もおそらくワイン通の人はルビーやガーネットと評するであろう鮮やかな赤紫です。
今まで飲んだマスカットベイリーAの中では上位の部類ですね。

浅柄野の自社農園収穫のマスカットベーリーAを100%使用とのことで、
6ヶ月樽熟成のひと手間も相まって、
サラッとしがちな品種をほどよいミディアムボディーに仕上げています。


*****


琵琶湖ワイナリー / 浅柄野 マスカットベーリーA 樽熟 2016
RRWポイント 77点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


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