Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

RRWポイント:86点

Greg Norman Estates Pinot Noir Santa Barbara 2017

コストコで売ってるグレッグ・ノーマンです。知る人ぞ知る往年のゴルフの大スターですが、ワイナリーもやっておられるのですね。今は自分はやらないゴルフですが、その昔コブラのグレッグ・ノーマンのアイアンを使っていたのを思い出しました。懐かしい~。(笑)

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グレッグ・ノーマンは「The Shark」の異名で人気を博してましたから、今でもサメがシンボルマークのようです。サメの背ビレがデザインされたお洒落なラベルです。いろいろ手広くビジネスをされていたようですが、1996年にグレッグ・ノーマン・エステーツを設立しワイナリーも始めたということです。面白いのはグレッグ・ノーマン自身がオーストラリア人なので、オーストラリアやニュージーランドのワインもラインナップしているところです。


公式ページはカッコいいですが、ワイナリー自体の情報は貧弱で、所在が不明。

ワイン自体はデータシートでしっかり紹介されています。
・ピノ・ノワール 100%
熟成は一部のみをフレンチオーク樽で、残りはステンレスタンクで12ヶ月です。

ワイナリーを訪問したいんですが、住所不明。裏ラベルにはソノマの Healdsburg となっていましたが、場所は特定できませんでした。


ワインはサンタ・バーバラ・カウンティAVA(Santa Barbara County AVA)ということですが、「水はけのよい砂岩と石灰岩の土壌でノース・キャニオンの涼しいヒルサイドからのブドウ」としかわかりません。(AVA=American Viticultural Area)
Santa-Barbara_AVA
サンタ・バーバラの地図を眺めたところでわからないものはわかりませんね。(笑)

サンタ・バーバラ・カウンティAVAはセントラル・コーストAVAに属します。
CentralCoast_AVA
ネットで拾った地図を貼るだけじゃ、なかなか理解度が上がりませんね。

よ~し、カリフォルニアAVAまとめ地図を作ってカリフォルニアを俯瞰しておきましょう。
California_AVA
ノース・コースト(North Coast)AVA、シエラ・フットヒルズ(Sierra Foothills)AVA、セントラル・ヴァレー(Central Valley)AVA、セントラル・コースト(Central Coast)AVA、サウス・コースト(South Coast)AVAと大まかに5つの広域AVAがあり、それ以下はカウンティ(郡)ベースで細分化されていく感じですね。右側にそれぞれの主要なAVAを挙げています。(全部じゃないです。全AVAは100個以上あって書ききれません。笑)


ラベル平面化画像。
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サンタ・バーバラにピンが立ってますね。(笑)

コストコのシールはこんな具合。
GNorman01


さあ、スクリュー回転。
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Alc.13.9%。(pH:4.57、Brix:7.7)
濃いめルビー。
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ラズベリー、ストロベリー、スミレ。
酸味、甘みはっきり感じるアタック。
味わい自体は弱めで酸と甘さに負けてますね。
各要素は悪くないんですが、少々バランス悪し。
カリフォルニアっぽいっちゃあ、ぽいです。
うまいアメリカのピノはオレゴンで探そうと改めて思いました。(笑)


*****


Greg Norman Estates
Pinot Noir Santa Barbara 2017
RRWポイント 86点


Martilde Zaffo Provincia di Pavia IGT Croatina 2017

ロンバルディア州、パヴィーア(Pavia)県に広がるDOC、オルトレポ・パヴェーゼ(Oltrepò Pavese DOC)。そこのローカル品種クロアティーナ(Croatina)100%というワインをお取り寄せ。「ワインをお勉強だけに終わらせずにちゃんと飲んでみよう」運動の一環です(笑)。ネットのショップの説明では「オルトレポ・パヴェーゼのボルナダ100%(=現地のクロアティーナのシノニム)」となっていたのに、届いたワインのラベルを見ると「Provincia di Pavia IGT」となってます。「看板に偽りあり」ですが、何か事情があったのでしょうか? まあ、クロアティーナ100%は間違いないようですからお試ししながら調べます。

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ライモンドさんとアントネッラさんのロンバルディ夫妻がミラノでのIT系の仕事(IBMらしい)を脱サラして、もっと自然や動物たちと触れ合いたいと、1991年にロヴェスカーラ(Rovescala)というパヴィーア県の田舎町に移り住みワイナリーを始めたのが今日の作り手です。一からワイン作りを学び、ローカル品種を大事にしながら日々楽しくやっておられるようです。

公式ページは「私たちは動物が大好きです」から始まり、ワイン紹介の前に動物紹介あり(笑)。

全ラインアップのラベルはアントネッラさんの動物のイラストです。猫、犬、馬、鳥など描かれており、なかなかの画才とお見受けします。今日のワインは樽熟成のトップラインで、ザッフォ(Zaffo)という馬の名前がつけられています。18年一緒にいた馬だそうで、今は天国にいるそうです。(合掌)
・クロアティーナ 100%
インポーターの情報では。フレンチオークの大樽(2,500L)で2年以上熟成されるそうです。

で、このワインが、オルトレポ・パヴェーゼ(Oltrepò Pavese DOC)ではなくて、Provincia di Pavia IGT(Provincia di Pavia=パヴィーア県)であるわけを探ってみました。ネットで昔の情報を探してみると、Oltrepò Pavese DOC Bonarda (Bonarda=Croatinaのシノニム)として出していたこともあるようです。

オルトレポ・パヴェーゼDOC(Oltrepò Pavese DOC)の変遷から紐解いてみるとします。

Oltrepò Pavese DOC(赤・白・ロゼ・泡・甘口)1970年DOC認定。
Oltrepò Pavese Metodo Classico DOCG(ピノ・ノワールの泡)2007年DOCG化。
・2010年、以下が Oltrepò Pavese DOC から独立、単独DOC化。
 → Oltrepò Pavese Pinot Grigio DOC(ピノ・グリージョ:85%以上)
 → Pinot Nero dell’Oltrepò Pavese DOC(ピノ・ノワール:95%以上)
 → Bonarda dell’Oltrepò Pavese DOC(クロアティーナ:85%以上)
 → Buttafuoco dell’Oltrepò Pavese / Buttafuoco DOC
   (バルベーラ:25~65%、クロアティーナ:25~65%)
 → Sangue di Giuda dell’Oltrepò Pavese / Sangue di Giuda DOC
   (バルベーラ:25~65%、クロアティーナ:25~65%、泡と甘口)

Bonarda dell’Oltrepò Pavese DOC が独立したせいか、Oltrepò Pavese DOC の赤はクロアティーナ:25~65%となり、「Croatina」の品種表示も認められていません。Provincia di Pavia IGT ですと、国際品種含め何でもあり状態で、クロアティーナは85%以上で品種表示できます。
クロアティーナを表示したかったとすると、何となく Provincia di Pavia IGT になった理由はわかるような気がします。
しかし、クロアティーナ100%なので、Bonarda dell’Oltrepò Pavese DOC としてもいいわけで、IGT(Indicazione Geografica Tipica=IGP:Indicazione Geografica Protetta)を敢えて選んだ理由がはっきりしませんね。


これがクロアティーナ(Croatina)。地元ではボナルダ(Bonarda)というブドウです。
Croatina01
ここでボナルダなんて呼ぶもんですから混同するんですが、ピエモンテ州の補助品種「Bonarda Piemontese」とは全く別品種です。また、クロアティーナという名前の意味は「クロアチアの」なんですが、原産はイタリアです。クロアチアにはクロアチア原産の「Hrvatica」(クロヴァティツァと発音するようです。)という品種があり、これも関係を疑われましたが1999年のDNA分析で否定されています。


作り手訪問。小高い丘の上でたくさんの動物たちと暮らしているようです。
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ロゴマークに猫が2匹いますが、マルティーナ(MARtina)ちゃんとマティルデ(maTILDE)ちゃんだそうで、この2匹の名前を合わせてワイナリー名「MARTILDE」にしています。どんだけ動物好きやねん!(笑)


さあ、恒例のGoogle Mapでロンバルディア州を俯瞰して見ます。
Lombardia01
主要DOC/DOCGは左上にインポーズした地図と照らし合わせてください。今日の作り手の所在も書き込んでいます。パヴィーア県ですが、エミリア・ロマーニャ州との州境近くですね。銘醸地は、山間(Valtellina Superiore DOCG)や、山際(Franciacorta DOCGなど)、そしてポー川流域(Oltrepò Pavese DOCなど)という分布と考えればよさそうです。


ラベル平面化画像。
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作り手が可愛がっていた馬のザッフォ君のイラストということを知ると何となく感慨深いです。


さあ、抜栓。
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コルク平面化。
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ロゴマーク入り。DIAM10採用です。長熟タイプなのが伺えます。

Alc.15%。(pH:4.24、Brix:8.3)
濃い黒いインキーなガーネット。
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カシス、あんず、アセロラ。
シンナー系の揮発油のような感じも。
酸味乗った辛口アタックです。
収斂性のきぶさを感じるタンニンも最初から特徴的です。
味の厚みはあるんですが、
渋味と酸がマスクしてなかなかたどり着けない(笑)。
こうして喉元を刺激されながら突入する余韻も、
表層はガッツリ収斂性が尾を引きます。

色と言い、とってもパワフルでパンチがある品種ですね。
あっさりより、これぐらいパンチがある方が好きです。
2日目は少々こなれて、おいしくいただけました。


*****


Azienda Agricola Martilde
Zaffo
Provincia di Pavia IGT
Croatina 2017
RRWポイント 87点


Prodigo Sicilia DOC Nero d’Avola 2018

久しぶりにグランマルシェを覗くと、ワインもいろいろ年末の特売になっていて思わず何本か調達。そんな中で(これは特売ではなかったのですが)気になってついでにゲットしたのがコレ。しばらくシチリアのネロ・ダーヴォラも試してないな~(昨年以来?)というのと、「ottenuto da uve leggermente appassite」の表示が気になりました。イタリア語は専門ではありませんがスペイン語の知識があると「obtenido de uvas ligeramente secadas(少しだけ乾燥させたブドウ使ってます)」の意味であることはすぐわかりました。

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シチリアDOCなのですが、作り手はヴェネチアにある大手エクスポーターのボッテール社ということになっています。イタリアのお手頃ワインというのはこういうパターンが多く、本当の生産者にたどり着けなくて残念ではあります。

一応、公式ページはこれですが、案の定今日のワインのかけらも載っていません。(笑)

インポーターのメモスの情報によればこんな感じ。
・ネロ・ダーヴォラ 100%
アパッシメントは、葉っぱを切り落とし、15日間樹上にブドウを放置プレー。これで50%の水分が飛ぶそうです。手摘み収穫。長めのマセラシオン。樽熟成を5~6ヶ月だそうです。

これがネロ・ダーヴォラ(Nero d'Avola)です。
Botter02
「アーヴォラから来た黒いやつ」って意味ですが、シチリア島の南西の端にあるシラクーザ
(Siracusa)あたりがアーヴォラ(Avola)らしいっす。正式名称はカラブレーゼ(Calabrese)ですが、カラブリア州では栽培されず(98%がシチリア島)、現地もネロ・ダーヴォラで通ってますから「カラブレーゼ」はシノニムとして扱っていいと思います。

ご参考までにインポーターのメモスの紹介PDFのスクショを貼っておきます。
Botter
一緒に載ってるのがボッテール社の紹介と扱いワインです。

シチリア島ではありませんが、一応ボッテール社を訪問しておきます。
Botter01
ヴェネチアから車で30分。小さな町の大きな工場って感じです。


さて、シチリアDOC(Sicilia DOC)ですが、2011年に IGT(Indicazione Geografica Tipica)/ IGP(Indicazione Geografica Protetta)からDOC(Denominazione di Origine Controllata)に昇格しています。従来の IGT / IGP は、IGP Terre Siciliane と名称を変えて残っています。シチリア島全域を対象とするDOCとIGPが存在するわけですが、それぞれの規定を見ても大きな違いが見当たりません。どう使い分けるんでしょうね?(細かな違いでは「DOCのRossoは規定4品種を50%以上使用」という条件はIGPにはありません。)大半がこのDOC / IGPになるのでしょうが、シチリア島にはまだまだけっこうたくさんのDOCがあります。(以下の地図ご参照)
Botter03
この中で他に試したことのあるのは、Eloro DOCくらいですね。課題は多し。


ラベル平面化画像。
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Gilbert & Gaillardの金メダルが誇らしげ。


さあ、抜栓。
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なんだこのコルクの模様は?

コルク平面化。
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ボッテール社のマークのようです。ワインを飲む悪魔?

Alc.13.5%。(pH:4.43、Brix:7.9)
濃いガーネット。
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ブラックベリー、カシス、茎っぽさもあります。
酸味が乗った辛口アタック。
酸のせいか厚みが弱く軽めに感じます。
味わいの方向性は悪くないんですが、
遅摘みアパッシメントの効果が出てないような…
もう少し重みが欲しいところですね。
最後まで酸が付きまとい、
これが、うまいかもしれない味わいを、
マスクして弱めてるのかもしれません。


*****


Prodigo
Sicilia DOC Nero d’Avola 2018
RRWポイント 86点


Viña Undurraga Aliwen Reserva Pinot Noir 2019

日本カルメネール振興協会の活動があるので(笑)、チリワインというと個人的にどうしてもカルメネールに偏りがちですが、チリには代表的な国際品種のほとんどがあり、どのメーカーもそれらをラインナップしていたりしますから、いろんな作り手xいろんな品種=いろんなパターンがあってとっても楽しい…となります。日本でも入手しやすいコノスルなんかはテイスティング(品種当て)の訓練用にも有名ですね。今日はビニャ・ウンドゥラガのピノ・ノワールを試してみます。

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このブログをつけ出してからの過去の履歴を見ると、チリのピノ・ノワールでメチャ旨というのにはあまり出会ってませんね。唯一ベンティスケロのルートワンのピノ・ノワールが頭一つ抜けていたかな。やはり、オーストラリアやニュージーランド、米国オレゴンやカリフォニアのうまうま率にはかなわないですかね。
今日は1885年創業の老舗ビニャ・ウンドゥラガです。ワイナリーの歴史を読むと、創業者は創業前に独自にフランスからピノ・ノワールとカベソーを、ドイツからリースリングとゲヴュルツトラミネールをチリに持ち込んだそうです。また、チリの軍隊がヨーロッパから武器を輸入するときに使った木箱を払い下げてもらい、それでオーク樽を自作したとか。その箱がボスニア産のオーク材だというのを知っていたんだそうです。樽職人とブドウの栽培家もフランスから招へいしていますし、なかなかの起業家だったようですね。


公式ページはよくできています。英語とポルトガル語に切り替えられます。

今日のワインは「Reserva」ですから、ちょいと樽を使うミドルレンジってところです。
・ピノ・ノワール 100%
80%はカサブランカ・ヴァレーから、20%はマイポ・ヴァレーからだそうで。チリの農牧庁 SAGServicio Agrícola y Ganadero)の定めるワイン法では75%以上であれば原産地呼称(D.O.=Denominación de Origen)が名乗れますので、今日のワインは D.O. Casablanca Valley となります。
手摘み収穫ですが、温暖なのかマイポの方が1ヶ月ほど早く収穫されます。本発酵前に低温浸漬を3日間。熟成はセカンド~サードユースのフレンチ&アメリカンオーク樽の混成で6ヶ月間です。MLFはこの樽内で行われます。


ワイナリー訪問。首都州、タラガンテ地区のペニャフロールの町の近く。
Undurraga0
なかなかの規模です。創業の建物は庭園のようになっています。

サンティアゴ周辺を俯瞰して位置確認。マイポにあるウンドゥラガ見つかりました?
Chile_Santiago_Alrededor
各DOは州境が境界になってるんでしたね。ここの3州の形、位置関係合わせて覚えましょう。

この地図の範囲はチリ全体から見るとこんな感じ。(赤い四角の範囲。)
Chile-9
いかにチリの国土は南北に細長く、ワインの産地は真ん中に集中してるのかがわかります。


ラベル平面化画像。
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さあ、スクリュー回転。
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印刷ですが一応マーク入り。

Alc.13.5%。(pH:4.30、Brix:7.2)
透明感あるルビー。
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ラズベリー、酸味を想像させるプラムっぽい香り。
かすかな佃煮香も。
水臭めの辛口アタック。
やはり味はあっさり薄いです。
嫌味はないんですが少々インパクトに欠けますね。
味の方向性は悪くないんだけどな~。
面白みがないです。
ちょっと期待外れ。


*****


Viña Undurraga
Aliwen Reserva Pinot Noir 2019
RRWポイント 86点


Domaines Auriol Maison Vialade Marselan 2018 Pays d’Oc IGP

MARSELANと、ひと際目立つように書かれたエチケット。マルセラン? 何だったっけかな? 品種らしいことは覚えていたので気になってググってみました。すると、1961年にINRA(フランス国立農学研究所)によって、カベソーとグルナッシュ(!?)を交配して生み出された品種ということが判明。これは試さないという選択肢はないやろうということで。(笑)


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Maison Vialade名になっていますが、1995年にClaude Vialadeさんによって設立された、Domaines Auriol が作り手です。オード県のAOCコルビエール(Corbières)の地域にあるレジーニャン(Lézignan-Corbières)に拠点を置く大規模な家族経営の企業になっています。


公式ページは大手らしく立派。ワイン情報もしっかりしています。

自社畑以外に買いブドウの扱い量も多くラインアップが豊富です。(自社畑が73ha、70もの契約栽培農家に合計1,500haあるそうです。)今日のマルセランはAOCコルビエール地域の Fabrezan 近くの傾斜地とオード県西部の2ヶ所からと、近くの畑ですが自社畑かどうかは不明。
・マルセラン 100%
ボルドーでは最近補助品種に認められたそうですが、これはモノセパージュですね。
100%機械収穫とわざわざ書いてます。正直ですね~(笑)。完全除梗。品種のポテンシャルを引き出すために規則的に頻繁なルモンタージュ(remontage=ポンピングオーバー)を行ってるとのこと。自然酵母使用で、酸化防止剤(亜硫酸ガス)も最小限。清澄はせず、動物由来の添加物は一切ないというヴィーガン・ワイン(Vegan Wine)になっています。熟成は記述なしなので少なくとも樽はないでしょうね。


さあ、マルセラン(マルスラン)です。前述のように1961年にINRA(フランス国立農学研究所)の Paul Truel(1924-2014)さんによって交配されました。最初の栽培地がエロー県(Hérault)のマルセイヤン(Marseillan)だったことからマルセランと名付けられたそうです。
Marselan00
カベソーとグルナッシュのハイブリッドってなんだかおいしそうですが、ソフトなタンニンと熟成のポテンシャルという特徴を得ているものの、本来の交配の目的は、晩熟の品種同士の掛け合わせで遅霜の被害を避け、諸病害への耐性を獲得することにあったようです。
ラングドック、ローヌを中心に2,599haも栽培されているそうですが、他欧州、南米、カルフォルニア、中国でも少量ながらあるようです。

両親の画像を見比べてみてもあまり得るものはないんですが、一応雰囲気だけでも。(笑)
Marselan01
2019年、AOC Bordeaux / Bordeaux Supérieurの生産者団体はこのマルセランを含む新たな7品種の導入をINAOに申請し認可されています。その7品種とは以下です。

【黒品種】
・Arinarnoa(アリナルノア)<タナとカベソーの交配品種>
・Touriga Nacional(トウリガ・ナシオナル)<ポルトガルの代表品種>
・Castets(カステ)<歴史は古いが忘れ去られていたボルドー品種>
・Marselan(マルセラン)<本日のカベソーとグルナッシュの交配品種>

【白品種】
・Alvarinho(アルヴァリーニョ、スペイン語:Albariño)<スペイン、ポルトガルから>
・Petit Manseng(プティ・マンサン)<南西地方に多いですね>
・Liliorila(リリオリラ)<バロック(Baroque)とシャルドネの交配品種>

ただし、あくまで補助品種であり、作付面積は5%以内に限定され、ブレンドも10%まで。
やっぱりマルセラン100%があったりするラングドック・ルシヨン(Pays d’Oc IGP)の方が楽しいですね!


さて、作り手を訪問しておきます。レジーニャン(Lézignan-Corbières)郊外。
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Google Mapの写真は古いですが、今は社屋のロゴマークは最新になっています。

作り手の所在(Lézignan-Corbières)をオード県(Aude)を俯瞰する地図で見てみましょう。
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やはりラングドックは広大でAOCも多いので、県ごとに拡大地図を作るとわかりやすいですね。いずれエロー県(Hérault)他も描かねばなりませぬ。(笑)

これは以前描いたPay d'Oc IGPの地図ですが、ルシヨンのピレネー・オリアンタル県(Pyrénées-Orientales)がカバーできていません。(笑)
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やはり、何枚かつなぎ合わせて作るかな。今後の課題…。(笑)


エチケット平面化画像。
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ユーロリーフ、ヴィーガンのマークが誇らしげです。
裏ラベルにはフランス語でマルセランの説明があります。


さあ、抜栓。
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コルク平面化。
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オリジナルのマーク入り。ノマコルクのようですね。

Alc.13.5%。(pH:3.85、Brix:7.5)
濃いガーネット。
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黒ベリー、カシス、チェリー。
カベソー譲りか、青菜っぽくも。
酸味が乗った辛口アタック。
お陰で厚みの弱い軽めの味わいに感じます。
和食に合わせやすい赤という印象。
タンニンは効いていますがサラッとしています。
余韻も褒められたもんじゃないんですが、なんとなく楽しめました。
カベソーとグルナッシュが親とは思えない軽快さがありますね。
なんだか不思議な感じ。


*****


Domaines Auriol
Maison Vialade
Marselan 2018
Pays d’Oc IGP
RRWポイント 86点


Vicente Gandía Surana Bobal Cabernet Sauvignon 2018

スーパーで300円ほどで売っていたスペインのワイン、スラナのティント(赤)です。
普段は手を出さないレンジですが、ボバル(Bobal)という品種に釣られました。
スペインの黒ブドウでは断トツ1位のテンプラニージョに続いて2番目の生産量。
なのにバルクワイン用が主だったりして、この品種のワインをあまり見かけません。
以前に飲んだボバルの名手のワインとは雲泥の差でしょうが、試してみましょう。


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作り手は、1885年にバレンシア州に創業という老舗にして巨大ワイナリーである、
ビセンテ・ガンディーアというところ。
ボバルは、紀元前5世紀にはバレンシア州(ウティエル・レケーナ周辺)で栽培
されていたという記録も残る古代品種で、バレンシアはまさにボバルの故郷です。


公式ページはなんと自動で日本語表示。90ヶ国へ輸出する海外進出をしてますからね。

しかしながら、今日のような底辺のシリーズは輸出用ということもあってか、
全然情報が載っていません。
今日のワインは、DO(Denominación de Origen)の表示もありませんから、
DO Utiel-Requena でも DO Valencia でもない、出どころ不明の安ワインです。
ただ、少し上のレンジの DOP Valencia で同じくボバルとカベソーのブレンドを発見。
おそらく似たような比率のブレンドじゃないかと想像します。
・ボバル 80%
・カベソー 20%
まあ、こんな感じとしておきましょう。(笑)


統計数字を見ると、ボバルはバルクワイン用が多いとは言え、かなりの生産量。
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黒ブドウ品種と限らなくても、スペインの生産量では3位になっています。

(1位)アイレン(白) 214,594ha
(2位)テンプラニージョ(黒) 203,265ha
(3位)ボバル(黒) 59,565ha
(4位)ガルナチャ(黒) 53,183ha
(5位)マカベオ(白) 51,213ha
[2018年データ]

Bodegas Mustiguillo のような、おいしいボバルの作り手もいますから、
もっといいワインが作られるといいですね。


一応、ビセンテ・ガンディーアを訪問しておきます。
Gandia01
さすがに工場然とした規模ですね。バレンシアの西、車で30分のところ。

ただし、このビセンテ・ガンディーア、バレンシアが本拠地ながら、
スペイン中9つものDOのワインを出してます。それらDOに赤印をつけました。
Gandia02
(DO Cava はスペイン中の広範囲なので主生産地のペネデスに印をしてます。)
でも圧倒的にラインナップが多いのが、やはりDO ValenciaDO Utiel-Requenaです。 


ラベル平面化画像。
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輸入者は北海道札幌のセイコーフレッシュフーズとなっていますから、
コンビニチェーンのセイコーマートの自社輸入ってことですね。
発祥が酒屋であることからワインの輸入販売に力を入れてるそうです。


さあ、スクリュー回転。
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無印。そりゃあ300円ですもの。(笑)

Alc.12.5%。(pH:3.82、Brix:6.5)
クリア感のあるガーネット。
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カシス、梅、あんず。
軽い口当たりの辛口アタック。
酸味も結構ありますが刺さないので許します。
味わいは…許せるギリギリの薄っぺらさ。
でも、いいバランスでなんとか持たせている感じ。
余韻はないに等しいんですが、若干酸味がちながら、
ここでもバランスの良さは感じます。

割と普通に楽しめます。
価格からすると十分に偉いワインです。


*****


Vicente Gandia
Surana Tinto
Bobal Cabernet Sauvignon 2018
RRWポイント 86点


Mas des Combes Gaillac Rouge 2015

ちょっと前に南西地方の課題の一つ、フロントンをクリアしましたので、
今日はタルン川沿いにもう少し上流へ。AOCガイヤックの赤を試します。
土着品種のフェール・セルヴァドゥやデュラスがたっぷり入ってますよ。(笑)


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ドメーヌの起源は1540年に遡るといいます。現当主はレミ・ラロックさん。
1988年にドメーヌを引き継いだ時は18haだった畑を、34haまでにしています。
奥さんと子供2人による家族経営。ガイヤックの町の6km北側にあります。
やはり、AOCガイヤックの品種にこだわってやってるそうです。


公式ページはまあ普通。平均点ですが、あるだけ有難いです。

ワイン情報は2018年のものしかないですが、まあ大して変わりないでしょう。
・フェール・セルヴァドゥ 30%
・シラー 25%
・メルロー 25%
・デュラス 20%
熟成は樽はなし。ステンレスタンクで15~18ヶ月です。

フェール・セルヴァドゥ、デュラスというローカル品種合わせて50%ですね。
まず、これが規定通りなのか、AOC Gaillacの決まりを見てみましょう。
AOC Gaillacは赤・白・ロゼがあり、1938年最初にAOCになったのは白のみ。
遅れること32年、赤とロゼがAOCに認められたのは1970年になります。

赤・ロゼのAOC規定はこうです。
主要品種:Duras、Fer (Servadou)、シラー
補助品種:カベフラ、カベソー、ガメ、メルロー、Prunelard
(Prunelard - プリュヌラールはマルベックの父親にあたるローカル品種)
主要品種は合わせて60%以上でないといけません。今日のは75%でクリア。
主要品種の中で、DurasとFer Servadouは合計40%以上。単独10%以上。
この2品種は必須ということ。これもクリアしていますね。
あと、さっき出てきたPrunelardは10%を超えてはいけません。
なんだか、ややこしい決まりにしてるんですね。

さて、
これを見てもピンときませんが、一応これらローカル品種の写真を確認。(笑)
Fer_Servadou
フェール・セルヴァドゥ(Fer Servadou)はフェール(Fer)だけだったり、
Braucol(ブローコル)やMansois(マンソワ)というシノニムもあります。
「fer」はフランス語で「鉄」の意味です。果皮が厚くて堅いからだそうで。
この品種を使うAOCの代表はマルシヤック(Marcillac)らしいですが、
マルシヤックがAOCになったのは1990年なので、ガイヤックの方が先では?

デュラス(Duras)は逆に正真正銘ガイヤックが代表です。
ただ、さっきの規定ではデュラス100%ではAOC Gaillacになりません。
フェール・セルヴァドゥを少なくとも10%はブレンドしないといけません。


ドメーヌ訪問は、ガイヤックの市街から北へ車で15分ほどになります。
ガイヤックの町はタルン川が貫いています。一応スクショをば。
Gaillac
小さな町ですから、ずずっと行くと、すぐ一面ブドウ畑が広がります。

おおっ、ドメーヌの敷地に続く小道には入れず、入り口ショットです。
Bombes01
Google Mapに上がっていた写真を貼っておきます。素朴な石造りですね。
2015年には新しいセラーを建てられたそうですが、これは確認できず。


いつもの地図でガイヤック及び作り手の所在を確認しようと思いましたが、
如何せん、昔作ったので不正確でガイヤック以東のAOCもカバーできてません。
Fronton01
これ作り直すの面倒だな~とは思いますが、いずれはやらねばなりませぬ。(笑)

今日は折衷案でガイヤック周辺だけをズームして作ってみました。
Fer Servadouを使うAOC マルシヤック(Marcillac)も入っています。
Duras
例によって、南西地方も各AOCを効率よく理解するには「川」が鍵です。
ガロンヌ川、ロット川、そしてガイヤックのあるタルン川に注目しましょう。
黄色のAOCは白も認められたところです。あとはだいたい赤・ロゼのみです。
(Cahorsは赤のみ。MadiranやBergeracのPécharmantも赤のみですね。)


エチケット平面化画像。
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インポーターシールはバーコードを隠していましたので剥がしました。


さあ、抜栓。
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汎用の合成コルクです。これは仕方ないですね。

一応、平面化。
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「セラー元詰め」。いろんな表現があるもんですね。

Alc.12.5%。
クリアな透け感もあるガーネット。涙はくっきりしないけど細かいです。
IMG_2763

ブラックベリー、プルーン、白胡椒。
ぷっとブレタノマイセスが香った気も...。
辛口アタック。
不思議な風味の酸に包まれて味がやって来ます。
タンニンもしっかりあるんですが、いつもと雰囲気が違います。
味の深みがなく軽いのかと思うと、そうでもないです。
そこそこ味の立体感があって楽しめます。
酸とタンニンが余韻でも刺激的なんですが不思議に悪くない。

しかし、この明らかに「初めて味わう品種」って感じ、
試してみるもんですね。面白い。


*****


Mas des Combes
Gaillac Rouge 2015
RRWポイント 86点


Clos de Nit Criança 2015 DO Montsant

やまやの店頭で目を引きました。ジャケ買いならぬラベル買いの1本です。
Clos de Nit…見るからにカタルーニャ語。CrianzaじゃなくてCriançaだし。
「夜の畑」って意味です。確かに星空の下に夜の畑が広がっているデザイン。
カタルーニャとすればDOペネデスかプリオラートかと思うとDOモンサンとな。
DO Montsant、これはお試しして調べるしかないですね。(笑)


IMG_2504
この手のは当たればおいしかったりするんですが、とにかく得体が知れない。
裏ラベルにはスペイン語で「Embotellado para COFAMA Vins i Caves」と表示。
「COFAMA向けに瓶詰め」って意味ですから、COFAMAは作り手ではないですね。


COFAMA Vins i Cavesの公式ページがこちら。

一応、ワイン紹介とデータシートはありますが内容が薄い。
セパ―ジュが「Garnacha, Cariñena and Syrah」では比率不明。ネット情報では、
・グルナッシュ(ガルナチャ)40%
・カリニャン(カリニェナ)40%
・シラー 20%
のようです。当然どれもDO Montsantでは使用が認められた品種です。
赤はグルナッシュ、カリニャン、テンプラニージョ、シラー、メルロー、カベソーが可。
しかし、調べていると品種がカタルーニャ語のシノニムで書いてあり戸惑います。
グルナッシュはGarnatxa、カリニャンはCarinyena、テンプラニージョはUll de Llebre。
Ull de Llebreなんかはスペイン語で言うとOjo de Liebre、「うさぎの目」の意味です。
シノニムついでに因みにですが、カリニャンはアラゴン州やリオハではマスエロ(Mazuelo)と呼ばれます。

さて、データシートには「熟成が6ヶ月」とだけあります。
クラスが「Crianza」ですので木樽での熟成が6ヶ月以上というのがわかります。
クリアンサは出荷までにトータル2年の熟成が必要です。後は瓶で寝かします。
(リオハではクリアンサでも木樽は1年熟成が必要です。ややこしや…。)
Reserva (レセルヴァ)は3年熟成、内木樽で1年という決まりです。
Grand Reserva (グラン・レセルヴァ)は計5年熟成、内木樽が2年です。
クリアンサの下にJoven(英語でYoung)もしくはSin Crianza(英語でWithout Crianza)
というのがあって、これは樽熟成をしないタイプを指します。
今日のClos de NitというワインはCrianzaとJovenの2タイプあるようですね。

よく調べると、作っているのはCellers Unióというカタルーニャの巨大協同組合ですね。
公式ページはこれです。186もの共同組合の総元締めって感じです。

畑の総面積は4,400haをカバー、自社ワイナリーも6つ所有だそうです。

このサイトに扱いのDOを示す地図がありました。わかりやすいので貼っておきます。
Nit01
DO MontsantはDOCa Prioratをグルっと取り囲んでいますね。
この地図ではDOC Prioratと書いてますが、正しくはDOCa(Denominación 
de Origen Calificada)です。カタルーニャ語ではDOQ(Denominació
d'Origen Qualificada)ですから混同してるのかもしれません。

しかし、DO Montsantは不思議な形です。まんま「C」ですね。
Nit02
今回はそういうわけで、作り手訪問も、畑拝見も叶いませんでした。


ラベル平面化画像。
IMG_2315
しかし、なんで「夜の畑」なんだろう?…と思っていると、
昼の畑(Clos de Día)」というシリーズも出してました。(笑)


DO Montsantの認定シールは別撮りしました。
IMG_2316
DO Montsantの公式サイトもありますが、なんとカタルーニャ語のみ。


さあ、抜栓。
IMG_2500
キャップシールは専用デザイン。コルクは汎用の集成コルクです。

ネックにはこんなPOPが付いて売っていました。
IMG_2505
あまりたいした情報ではないですね。

Alc.13.5%。
エッジは若干クリアなガーネット。
IMG_2502

ブラックベリー、ダークチェリー、スパイス。
上品な樽香に感じます。
酸味が乗った辛口アタック。
味の芯はありますが酸味のせいか塩味に感じます。
嫌いな風味じゃないんですが、もう少し酸が大人しければ…。

そんなに悪くないんですが、
もう少しうまいガルナチャを知ってるだけに、評価は渋くなりますね。


*****


Clos de Nit
Criança 2015
DO Montsant
RRWポイント 86点


Potel Aviron Morgon Côte du Py 2008 Vieilles Vignes

ボジョレーはマセラシオン・カルボニック法で作った早飲みワインが主流ですが、
地域北部10ヶ村が村名を名乗るクリュ・ボジョレーは、同じくガメを使いながら、
コートドールの伝統的製法で熟成のポテンシャルもある格上ワインを産んでいます。
そんなのを試そうと、クリュ・ボジョレーのモルゴン、2008年をゲットしました。
経験からガメにはそんなに期待はしてないですが、どれほどのもかお試しです。


IMG_2408
作り手はポテル・アヴィロン。実は、以前試した二コラ・ポテルさんと、
ボーヌ農業学校で同窓だったボジョレー出身のステファン・アヴィロンさん
(Stéphane Aviron)が意気投合してスーパー・ボジョレーを作っています。

ところが、ネットで見ると、最近のヴィンテージはPotel Avironではなく、
Stéphane Aviron単独名になっています。エチケットデザインは同じなのに...。
Morgon04
真相は調べたけど不明。しかし、ロッシュ・ド・ベレーヌを試したときに、
ニコラ・ポテルさんが2008年に自身が立ち上げたニコラ・ポテル社から独立し、
当時の親会社であった大手コタン・フレール社とケンカしちゃったことで、
自身の名前でもある「二コラ・ポテル」が使用できないことになったんでしたね。
(仕方なく、ドメーヌ・ド・ベレーヌ /メゾン・ロッシュ・ド・ベレーヌを立ち上げ。)
察するに、同様に「Potel Aviron」も使えなくなったんじゃないでしょうか?
そう考えると合点がいきますし、ジョイント・プロジェクトを解消したんじゃなくて、
今も協業関係は続いてるんじゃないでしょうか。そう思っておきましょう。(笑)


で、ポテル・アヴィロンの公式ページというものが見つかりません。
インポーターの情報ページを貼ってお茶を濁しておきます。

Frederick Wildman and Sons, Ltd.

豊通食料株式会社

ネット情報ですが、
・ガメ 100%
熟成は新樽率20~25%のオーク樽で12ヶ月のようです。
Vieilles Vignesですから樹齢は38年以上の古木だそうです。
驚くのは、2009年のヴィンテージですが、パーカーおじさんが92点をつけてること。
クリュ・ボジョレーでこの評価はすごい気がします。


ポテル・アヴィロンという法人の住所は判明したので行ってみます。
シェナ(Chénas)の近く、ラ・シャペル・ド・ガンシェイ村にあります。
Morgon01
所番地は合ってるのでここだと思いますが、完璧民家ですね。(笑)

ここからモルゴンの「Côte du Py」という畑までは車で20分弱。
Morgon03
クリュ・ボジョレーの10ヶ村と共にGoogle Mapで示しました。
クリュ・ボジョレーは下記の10村になります。おさらいしておきます。
・サン・タムール(Saint-amour)
・ジュリエナ(Juliénas)
・シェナ(Chénas)
・ムーラン・ナ・ヴァン(Moulin-à-Vent)
・フルーリー(Fleurie)
・シルーブル(Chiroubles)
・モルゴン(Morgon)
・レニエ(Régnié)
・ブルイィ(Brouilly)
・コート・ド・ブルイィ(Côte de Brouilly)

モルゴンの「Côte du Py」という畑も行ってみました。
Morgon02
どこがポテル・アヴィロンの区画かわかりませんし、ストビューも不十分で、
適当なところをスクショしています。Côteというだけあって起伏もありいい感じ。


ボジョレー全体をおさらいします。3つの地図を並べただけですが。
Beaujolais3
なかなか各AOCの範囲が確定できず、Google Mapにうまく書き込めてません。
3つの地図を比べて、ふ~んと思っていただければ幸いです。(笑)


エチケット平面化画像。
IMG_2383
裏ラベルにはステファン・アヴィロンさんのサインのみ。

インポーターシールはなぜか最上部の「POTEL AVIRON」だけ隠してました。
IMG_09
そんなんなら隠す必要ないのに。剥がすのに難儀しました。(笑)


さて、抜栓。
IMG_2406
へ?全く無地のコルクです。当然平面化はしません。(笑)

Alc.12.5%。
濃いめのくすんだルビー。さすがにエッジはかすかに褐変してます。
IMG_2407

イチゴ(シロップ)。フランボワーズ。
若々しい香りです。やはりガメですね。
酸味のある辛口アタック。
やはりピノほどの深みはないんですが、
味の芯や複雑味はしっかりある気がします。
2008年というほどの重みは感じません。
逆に未だフレッシュな印象。
それがガメの個性、良さなんでしょうね。
酸は最後まで居続けるんですが、
それはそれで全体のバランスには貢献しています。

飲み進めてると「あっ、ピノと思って飲んでいた!」
と、ふと気づいたりします。
ガメなんだよね。 熟成ガメ。いいんじゃない?


*****


Potel Aviron
Morgon Côte du Py 2008
Vielles Vignes
RRWポイント 86点


Into Vineyards Into Cab Cabernet Sauvignon 2016 California

リカマンの店頭でひと際目立つラベルがありました。INTO CAB
よく見ると、同じシリーズでINTO PINOTINTO ZINなんかもあります。
アメリカ人がよく略して言うように、CABはカベソー、ZINはZinfandelですね。
「Into~」は「~にゾッコン」みたいな意味でアメリカらしいネーミング。
なんとなく面白いので、とりあえずカベソーをゲットしてお試しします。


IMG_2104
裏ラベルにURLあり。その「www.intovineyards.com」にアクセスしてみます。
するとすぐにリダイレクトされ、前に飲んだOak Ridgeのサイトに着きます。
れれれ、これってオーク・リッジが出すシリーズだったわけね。


というこうとで、公式ページはこれになります。

ところが、なんということか、このINTOシリーズが載ってません。(笑)
リダイレクトしておいてそれはないでしょう。
インポーターのサイトや他の情報も見ますが大した情報はなかったです。
安物シリーズというほど爆安でもなかったんですが…。
・カベソー 100%
アメリカンオーク樽(70%)フレンチオーク樽(30%)で熟成だそうで。


ワイナリー訪問となると、ローダイのオーク・リッジということになります。
Oak_Ridge01
マッジオ&レイノルズ家が1934年に設立のローダイ最古のワイナリー。
Lodi AVA内に7,500エーカー(3,000ha=東京ドーム650個分)の畑を所有。
自社名「Oak Ridge」以外にも、この「INTO」含め多種のブランドで出してます。

今日のは「California」なのでローダイとは限りませんが、とりあえず、
Lodi AVAの地図でオーク・リッジの場所だけ確認しておきましょう。
Oak_Ridge03

ローダイは大括りではセントラル・ヴァレーAVAです。
Oak_Ridge02
この地図で言うと、Sacramento郡とSan Joaquin郡にまたがります。


ラベル平面化画像。
IMG_1908
あくまで「Into Vineyards」名で「Oak Ridge」とは一切書いてません。


さて、スクリュー開栓。
IMG_2101
無印~。

Alc.12.7%。
ガーネット。涙の形はっきりしませんね。
IMG_2102

ブラックベリー、ブラックチェリー、青臭さもあります。
チョコ、黒糖あたりはカベソーの雰囲気。
甘み乗った口当たりです。
酸味とも感じますが…やはり甘い。
味の厚みはまあまああり、
鉄っぽい風味もあって味わい深いんですが、
余韻でも舌の上に甘酸っぱい風味が残ります。

こういうもんだと思えば楽しめないことはないんですが、
甘いのはな~。もう少し重みのあるカベソーがいいな。


*****


Into Vineyards
Into Cab
Cabernet Sauvignon 2016
California
RRWポイント 88点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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