Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

RRWポイント:87点

Jeanne Delépine AOP Luberon 2019 by Michel Chapoutier

やまやで見つけた、お手頃 AOP(Appellation d'Origine Protégée)リュベロン。
昔、感動の旅をしたリュベロン。ついつい名前に惹かれてしまいます。(笑)
ジャンヌ・デレパン? 初めて見ますが「by Michel Chapoutier」の文字を発見。
シャプティエなら大ハズレはないでしょう。(笑)


IMG_3557
「Jeanne Delépine」というブランドをネットで調べますがヒットせず。
ラベルにURLも書いておらず、お手上げです。これは困りました。

シャプティエの公式ページも見てみますが、やはり載ってません。

AOCリュベロンなら、La Ciboise AOC Luberon というのがあるのみです。
参考にこのワインの情報を参照すると…
・グルナッシュ
・シラー
いつもながら比率は不明。コンクリートタンクで6ヶ月の熟成です。


AOC Luberon は、1988年に「Côtes du Luberon」としてAOC認定を受けますが、
2009年に「AOC Luberon」のみに改称されたんでしたね。
AOCの総本山、I.N.A.O.(Institut National des Appellations d'Origine)のサイトで、
AOCリュベロンの規定を確認しておきましょう。
AOC Luberon は、赤・白・ロゼがありますが、赤の規定だけ書いておきます。

 ・グルナッシュとシラーで60%以上。
 ・シラーは最低10%は入れないとダメ。
 ・サンソーとカリニャンはそれぞれ20%を超えてはダメ。

今日のワインもグルナッシュ主体にシラーのブレンドってことでしょうね。


さて、
これで終わってしまうとつまらないので、リュベロンについて考えてみます。
前にも書きましたが、個人的にリュベロンがローヌなのに納得がいきません。
ローヌ川の支流、デュランス川(La Durance)で区分けしてるようですが…。
Luberon00
これも前に見つけた地図ですが、珍しく南部ローヌとプロヴァンスが一緒になってます。
まあ、南仏という括りでいくと、アヴィニョンあたりから南仏感バリバリです。
で、雰囲気とか文化とか、そういうもので分けるならリュベロンは絶対プロヴァンス!
と勝手に思ってるわけです。(笑)

リュベロンがローヌである一番の根拠は、たぶんこれです。
デュランス川(La Durance)までがヴォクリューズ県であること。
Vaucluse
でも、あえて言います。リュベロンはプロヴァンスと捉えるべきです。
ピーター・メイルの『南仏プロヴァンスの12ヶ月』はリュベロンが舞台です。
リドリー・スコット監督の『プロヴァンスの贈りもの』(ピーター・メイル原作!)
もそうですね。リドリー・スコットはプロヴァンスにワイナリー持ってますし…。

プロヴァンス風情の小さな村々が点在するリュベロン地方を俯瞰します。
なんと、ローヌどころか、半分がAOCヴァントゥーのエリアにあります。
Luberon_mem01
これは、ヴァントゥーとリュベロンの境をカラヴォン川にしているためです。
実際リュベロン地方は、南側のリュベロン山脈(Massif du Luberon)と
北側のヴァントゥー山から続く山塊とに囲まれた盆地のようなところです。
真ん中に流れる川で分断してはいけませんね。

リュベロンを旅行した時、一番印象に残ってるのがグルトという小さな村。
ゴルドやルシヨンなど有名どころの集落の方が立体的で見栄えがするんですが、
そんなに有名でない小さな村がかえっていい雰囲気なんですよね。
そこにあるレストランも小さくてかわいらしく、夕暮れにロゼと共に食事…。
Luberon_mem02
これぞプロヴァンスなのであります…。(当時撮った写真をコラージュ)

参考までに、AOCリュベロンの公式サイトを貼っておきます。


そして、ローヌワインの公式サイト内にあるリュベロンのページ


このローヌのサイトにあった地図です。リュベロンはめっちゃローヌなんだそうで。
Luberon02
「プロヴァンスのめっちゃええところ」とご自慢のようです。おい!(笑)


エチケット平面化画像。
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これ以上の情報がなく残念。


さあ、スクリュー回転。
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当然ながらの無印キャップ。

Alc.14%。(pH:4.04、Brix:6.9)
紫が若々しいガーネット。
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チェリー、カシス、酸味を感じる香りです。
辛口アタック。
言うほどの酸味はなく、ひとまず安心。
軽めの味の芯は仕方がないとして、バランスは悪くないです。
余韻は、軽さと酸味を再確認しながら、やはり早めに店じまい。

特筆すべきものはないんですが、
まあまあイケてるデイリーワインって感じで。(笑)


*****


Jeanne Delépine
AOP Luberon 2019
by Michel Chapoutier
RRWポイント 87点


Château Pesquié Le Paradou Grenache 2015

前回に続きAOCヴァントゥー(Ventoux)のパイオニア、シャトー・ペスキエ。
セカンドブランド的なお手頃ライン Le Paradou シリーズのグルナッシュです。
このシリーズは次世代を担う当主ポールさんの2人の息子が担当してるそうです。
(2003年から実質この2人がシャトー運営してるそう。パパはオーナーかな。)


IMG_3503
2人の息子(アレクサンドル&フレデリックさん)はこのプロジェクトを、
ヴァントゥーの南、リュベロンで始めたそうですが、AOC Luberon ではなく、
AOC表示のない Vin de France(2010年までの Vin de Table カテゴリー)
のワインとしています。一部はラングドックからのブドウも使っているようで、
AOC表示できないのは必然ではあるようですが、品質とコスパに特化し、
逆にAOCの威厳に頼らないワイン造りをしているということです。


公式ページはこれですが「Le Paradou」シリーズは載ってません。

「Le Paradou」シリーズは別サイトになってます。Winesページにリンクはあります。
前回の上級キュヴェのカンテサンス(Quintessence)はシラー主体でしたが、これは、
・グルナッシュ 100%
となってます。ステンレスとコンクリートのタンクで醸造、樽はまったくなしです。

パーカーおじさんは概ね高評価で、残念ながら今日の2015のデータはないんですが、
・2012 PP90
・2013 PP88
・2014 PP88
・2015 データなし
・2016 PP90
と、こんな感じなので、穴埋め問題だとしたら 2015 は88点か90点ですね。(笑)


Alexandre & Frédéric 兄弟は Famille Chaudière という名前で連絡先があり、
シャトー・ペスキエと同一なので、拠点は同じところなのでしょう。
Pesquie01
よく見ると Famille Chaudière という小さな看板が、
Château Pesquié の大きな看板の前に上がっています。


シャトーの位置を示した南北ローヌ特大地図も再掲しておきましょう。
Pesquie0A
今日のワインは Vin de France で、Ventoux は関係ないようですが、
グルナッシュのモノセパージュですし、ローヌ、ラングドックなど、
南フランスのテロワールは感じさせるはずです。

フランスのワイン産地全図(シンプル版)も上げておきましょう。
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上の南北ローヌ特大地図の範囲を赤い四角で示しました。


エチケット平面化画像。
IMG_3314
表には「Paradou」の意味の解説あり。このページに詳しく書いてます。


さあ、スクリュー回転。
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無印。

Alc.13.5%。(pH:4.04、Brix:6.5)
濃いガーネット。粘性の涙。
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カシス、黒糖、酸味っぽい香りも。
辛口アタック。
やはり早飲みテーブルワインの風情ですが、
そこそこ厚みのある味はなかなかです。
甘み、酸、タンニン分、それぞれ存在を確認できますが、
絶妙なハーモニーを成立させている気がします。
余韻ではさすがに愛想がなくなるかな。

このレンジに複雑味を求めるのは酷かな?
これが本来のグルナッシュの味ってことだと思います。


*****


Château Pesquié
Le Paradou Grenache 2015
RRWポイント 87点


Bodaga Cuatro Rayas Organic Tempranillo 2018 Rueda

やまやの店頭でオーガニックワインのコーナーがあり、つい手に取った1本。
Organic Tempranillo と書かれ、大きなミツバチのイラスト、Vegan マークも。
普段はビオなワインは敬遠しがちなんですが、怖いもん見たさでつい。(笑)
こういうお手頃ビオだと、テンプラニージョ本来の味が楽しめるかも…。


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作り手は1935年創業と歴史もある DO Rueda を代表する大手ワイナリーでした。
DO Rueda のワイン生産量の20%を占める地域最大の生産者ということです。
やはりベルデホ(Verdejo)種からの白が大半のようですが、2,150haの畑から、
年間1,500万本を生産し、全世界50ヶ国に輸出しているといいます。
一方で、樹齢100年超のプレフィロキセラの畑からの高級ベルデホなんかもあり、
ただの大量生産メーカーということではなさそうですね。


公式ページは大手らしくなかなかよくできています。

今日のオーガニック・テンプラニージョもデータシート付で載ってます。
・テンプラニージョ 100%
ステンレスタンクで発酵、熟成はオーク樽で3ヶ月となってます。
スペインなのでおそらくアメリカンオーク樽じゃないですかね。


ワイナリー訪問。工場風情の大きな施設ですが、周りはきれいな畑。
4rayas01
ルエダの町の東に車で10分、ラ・セカと言う町の外れにあります。

いつもの地図で DO Rueda の位置を確認しておきましょう。
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DO Ribera del Duero から来るドゥエロ川(Río Duero)流域ですね。

ここでカスティージャ・イ・レオン州(Castilla y León)の DO を確認します。
リベラ・デル・ドゥエロ他有名な産地はドゥエロ川流域にあるのがわかります。
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ルエダはカスティージャ・イ・レオン州のバジャドリー県(Valladolid)
になりますが、隣のトロ(DO Toro)はサモーラ県(Zamora)です。

VCとあるのは「Vino de Calidad con Indicación Geográfica」のことで、
DO(Denominación de Origen)より、ワンランク下の格付けになります。
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ややこしいですが、EUの格付けと対比で覚えましょう。


ラベル平面化画像。粗い紙です。オーガニックの雰囲気出してるの?
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インポーターシール、裏ラベル、一体化の一枚ものラベルですね。
裏ラベルの側には DO Rueda 認証シールだけでした。(下に移動させました。)
ユーロリーフのオーガニック認証と、Vegan マークもありますから、
動物性素材不使用ということで、清澄での卵白等も使ってないんでしょう。


さて、抜栓といきましょう。
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キャップシール、コルクともロゴマーク入りで凝ってますよ。

コルク平面化。
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ノマコルクですね。サトウキビ由来のバイオプラスチック合成コルクです。

Alc.14%。(pH:3.79、Brix:7.0)
濃いガーネット。
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クロスグリ(Grosella Negra)、ラズベリー(Frambuesa)。
酸味の香りにも感じますが、まさに「果実香」って感じ。
青野菜がありますね。ビオっぽい。(笑)
樽木っぽくも感じ、3ヶ月でも効いてますね。
酸味っぽいクールさを感じる辛口アタック。
やはり相当な酸を感じます。
しかしながら、味の芯はしっかりしていて、
全体としては、まとまってる気がします。

テンプラニージョのコクは出ていておいしいんですが、
この酸味は損をしていて惜しい気がします。


*****


Bodaga Cuatro Rayas
Organic Tempranillo 2018
Rueda
RRWポイント 87点


Textbook Cabernet Sauvignon 2017 Napa Valley

テキストブック(教科書)なるナパのカベソーをいただきます。
変わったネーミングですが、ラベルもなんとなく教科書の表紙風です。
ナパ・ヴァレーの教科書、つまりお手本のようなワインを作ってるんだとか。


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ワイン業界で経験豊富なペイ夫妻(Jonathan & Susan Pey)が2004年に設立。
アメリカじゃ最近多いそうですが、このワイナリーはワイナリーがありません。(笑)
ブドウを持ち込んでワイン造りの設備(プレス、醸造、熟成、瓶詰め)を借りる、
いわゆるカスタム・クラッシュ(Custom Crush)でワインを作っています。
これなら、少々の資金があれば買いブドウでワインが作れますね。うふふ。


公式ページは立派です。しかし畑は出てきますが、ワイナリーは出てきません。(笑)

さすが「教科書」。詳しいデータシートをヴィンテージごとに完備です。
・カベソー 94%
・メルロー 9%
新樽率30%のフレンチオーク樽で16ヶ月の熟成です。
手摘み収穫、選果もマニュアル。各工程での糖度(Brix値)も示しています。
発酵終了時のBrix値は5%だそうです。


さあ、ワイナリー訪問と行きたいところですが、ワイナリーはありません。
畑はオークヴィル他にあるようですが、自社畑かあやしいですね。契約畑かも。
Napa_Valley02
なので、試飲会なんか畑の真ん中でやるようです。(笑)(facebookより)


トップレンジのオークヴィルの畑の場所が公式ページに示されてましたので、
例によってGoogle Mapにストビュー写真をインポーズして見てみましょう。
Napa_Valley01
Oakvilleの中のVyborny VineyardとHolmes Vineyardという2ヶ所ですが、
公式ページでは「所有畑」とははっきり書いてませんね。(笑)
「長年の経験から栽培農家に行き着いた」とあるので契約農家なんでしょうね。
しかし、オーパスワンはじめすごいワイナリーがひしめくオークヴィルです。
畑の素性は間違いないと思われます。

ただし、
今日のワインはNapa Valley AVA。右上の地図のナパ・ヴァレー各地からです。(笑)
これらも当然契約畑なんだと思われます。


ラベル平面化画像。
IMG_2831
表も裏も教科書っぽいデザインで、紙も凹凸のある上等な感じ。


さあ、抜栓。
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キャップシール、コルクはワイナリー名入りでカッコいいです。

コルク平面化。
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Alc.13.3%。さすが、細かい。
濃いインキーなガーネット。
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ブラックベリー、湿った樹皮、スギ、スパイス。
果実香は少ないですが貫禄あるノーズ。
果実味の酸が乗った辛口アタック。
香りはいいのにな〜なんて思っていると、
酸と思ったのが、甘みに変わってきました。
複雑味、構造感はしっかりとしてるんですが、
ナパにありがちな「甘み」が出過ぎてますね。
「果実味」と、いいように取るのは簡単ですが、
ここは厳しく評価しましょう。

そう思うと、余韻でも甘さが気になって、
結構lingeringなfinishなのにあまり楽しめないです。
う~ん、これが「教科書」では困りますね。

発酵終了時のBrix値5%は間違ってません?(笑)


*****


Textbook Vineyards
Cabernet Sauvignon 2017
Napa Valley
RRWポイント 87点


Clarendelle Saint-Émilion 2016 Inspired by Haut-Brion

クラレンドルというちょっといい風のワインがあるのは知っていました。
エチケットの下方にあるInspired by Haut-Brionというのが鼻について(笑)、
興味はあまりなかったんですが、お正月のエノテカのくじで引いたのがこれ。
AOCボルドーのクラレンドル・ルージュはスーパーでも見かけますが、
AOCサンテミリオンのこれはちょっといいやつのようです。抜栓しましょう。


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アメリカの著名な金融家クラレンス・ディロン氏が1934年にボルドー訪問。
シャトー・オー・ブリオンに魅了された氏は翌年にパッと買収しちゃいます。
1983年にディロン家は近所のシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン
(Château La Mission Haut-Brion)も買収。Domaine Clarence Dillonを名乗り、
2005年にクラレンドル(Inspired by Haut-Brion)をリリースします。
これをやったのが、ルクセンブルクの皇太子でもあるロベール殿下です。
母ムッシー公爵夫人がディロン家出身のため、なんとドメーヌの現会長・CEOです。

シャトー・オー・ブリオンのセカンドはル・クラレンス・ド・オー・ブリオンですが、
なんだか間違えそうですね。クラレンドルがセカンドと思う人もいるのでは?
この皇太子殿下、なかなかのマーケティングの手腕があると思われます。(笑)

ドメーヌ・クラレンス・ディロンは2011年にサンテミリオンのChâteau Quintusも買収。
はは~ん、クラレンドルのサンテミリオン・バージョンはここから来てそうですね。
Clarendelle Saint-Émilionは2014年がファースト・ヴィンテージのようですし。


クラレンドルの公式ページはこれ。うまいこと「スゴそう感」は出てます。(笑)

ミレジム毎にデータが置いてますが、なぜか2015年のみ。
セパージュは裏ラベルにあったので、まあよしとしましょう。
・メルロー 68%
・カベフラ 17%
・カベソー 15%
樽使いはわかりませんでした。

これがDomaine Clarence Dillonの公式ページ。

・Château Haut–Brion
・Château La Mission Haut–Brion
・Château Quintus
と、今日のClarendelle(Inspired by Haut-Brion)の総合サイトのようになってます。

一部はここの畑から来てるはずのChâteau Quintusの公式サイトも貼っておきます。

一応サンテミリオンのグラン・クリュですが、クラッセ(A)でも(B)でもないので、
ごまんとあるサンテミリオン・グラン・クリュの一つということです。(笑)


クラレンデルはシャトーの実体はなさそうなので訪問は無理でした。
公式ページにはイメージ写真ばかりでした。カッコいいけど…。
Haut-Brion1
背景はなんとなくシャトー・オー・ブリオンを思わせるものばかり。
これも、マーケティングだな~と冷めた目で見てしまいます。(笑)


エチケット平面化画像。
IMG_2389
色味といい、デザインといい、今一つ好きになれません。
今まで手を出していなかったのは、こんな心理もあったんでしょう。


さあ、抜栓。
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キャップシールやコルクはさすがに立派。しかし、問題はボトルの口。
Clarendelleの文字の浮彫があるんですが、これでホイルカッターが効きません。(笑)

コルク平面化。
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コルク横にもClarence Dillonの頭文字CDが打たれていますが、
ここまでやるのに、ミレジムの表示はどこにもなし…。


Alc.14%。
濃いガーネット。
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黒ベリー、プラム(梅)、チェリー。
濡れ木も感じるので樽もしっかり使ってるようです。
辛口アタック…塩味?
と思ったら正体は酸味のようです。
不思議な風味です。
味の構造感はあるんですが、ぬるっと柔らかい印象。
当たり障りないんですが、パンチもないって感じでしょうか。
おかげで酸が目立ってくる気もします。

バランスは悪くない気がしますが、個性もないような…。
まずくないのに点数をあげられない、不思議な評価になりました。


*****


Clarendelle
Saint-Émilion 2016
Inspired by Haut-Brion
RRWポイント 88点


Château Lamothe-Vincent Réserve Saint-Vincent 2016 Bordeaux Supérieur

何かきっかけでもない限り試すことの滅多にないボルドー・シュペリウールです。
大抵お手頃価格なのでいいんですが、味も値段なりということが多いですからね。
そんなのをいただくのは、またワインくじのハズレかなんかじゃないのと思った方、
大正解です。(笑)


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近所にある京阪百貨店のお酒コーナーのワインはよくのぞくんですが、
たまにワインくじをやってます。モトックスが作ってるっぽいんですが、
お安いこともあってついつい買ってしまいます。

これがそのラインアップ。なんと千円(税抜き)ですよ。(笑)
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ま、1等でもダルマイヤックですから、当然たいしたものは入ってません。
今日のワインは、その中の4等でしたから、まあいい方じゃないでしょうか。

調べると、なんと漫画「神の雫」で出てきたワインだとか。
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(ちょっとボカしてみたけど転載しちゃいました。亜樹直先生ごめんなさい。)
まあこの漫画、結構なローエンドのワインもおいしいとなれば紹介してますよね。


公式ページはひと昔風な雰囲気ながら、情報はデータシート完備でそこそこ。

ただ今日のワインが載ってません。トップエンドがBordeaux Supérieurなので、
これもいい方の部類に入るんでしょうけど。仕方ないので、以下ネット情報モトックス)。
・メルロー 80%
・カベソー 20%
熟成は新樽率33%のフレンチオーク樽で12ヶ月。ちゃんとしてますね。


アントル・ドゥ・メールのモンティニャック村にあるシャトー訪問。
ストビューでは木立で中が見えなかったので上空写真にインポーズ。
Lamothe01
なかなか立派なところです。1920年創業の家族経営だそうですが、
施設への投資もしっかりしているようです。

ボルドー全体(主要河川着色済み)地図で位置関係を見てみます。
Lamothe00
ドルドーニュとガロンヌの2つの川に囲まれたところの、ちょうど真ん中辺り。
Bordeaux(Bordeaux Supérieur)はメドックからこの辺りまでの広域が対象。
アントル・ドゥ・メール(Entre-Deux-Mers)はAOCとしては白ワインのみです。
しかし、もう少し東になるとベルジュラック他、南西地方の範囲に入ってきます。

ボルドーというのは広域であるだけでなく、赤・白・甘口や、各地の格付け、
右岸・左岸他、細かなAOC含め、実はすごく全体像をつかむのが大変です。
1表で網羅することができず、こんな合わせ技の地図を作っています。
Bordeaux_map
ネットの拾い物ですが、これで見れば大抵のことはわかります。(笑)


エチケット平面化画像。
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リヨン国際ワインコンクール金メダルが最初から刷り込まれています。


さあ、抜栓。
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意外や意外、キャップシールもコルクもしっかりしています。

コルク平面化。ミレジムもちゃんと横に入っています。
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シャトーのイラストもあり、上等ボルドーの風格ですね。

Alc.13.5%。
濃いガーネット。涙も色つき。
IMG_2428

黒ベリー、ブラックチェリー、スパイス。
シダ、樹脂の樽香もしっかり効いています。
変な酸味を感じたと思うと辛口アタック。
厚みやストラクチャーはしっかり感じられ悪くないんですが、
やはり酸に囲われたような味わいですね。

ダメダメという人もいるかもしれませんが、
けっして欠陥のような酸ではないので、僕的にはOK。
楽しめました。


*****


Vignobles Vincent
Château Lamothe-Vincent
Réserve Saint-Vincent 2016
Bordeaux Supérieur
RRWポイント 87点


Santamaria Langhe Nebbiolo Freròt 2016

日頃は行かない小さなワインショップで適当に何本か買ったうちの1本。
そこはレストラン併設で、期間中に食事をすればワイン20%OFFとのことでした。
小腹も空いていたのでパスタをいただき、速攻ショップ内を物色しました。(笑)
いつものショップにはない品揃えで結構面白く、今日のこれも初めての作り手。
一応、バローロ地区のラ・モッラ村が所在でランゲ・ネッビオーロ。いいかも...。


IMG_2211
あまり聞かないインポーターですが、この作り手の情報ページがありました。
1861年から続く家族経営の素朴なワイナリーでクラシックバローロの名手だそう。
ラベルに3代目当主のヴァルテル・ヴィベルティさんの名前があります。


公式ページは手作り感満載です。素朴な家族経営ですからね。(笑)

ラインナップはBaroloとLanghe Nebbioloの2本立てしかなさそうです。
畑はバローロのラ・モッラ村の、その名もサンタマリアという地区だけで、
Langhe Nebbioloも同じ畑の若木から作るということのようです。
・ネッビオーロ 100%
で、樽は使ってません。ボトルでエイジングだそうです。

ここで、Langhe Nebbiolo DOCの規定を見ておきましょう。
Langhe DOCに使用可能な黒品種は、ネッビオーロの他、カベソー、メルロー、
バルベーラ、ドルチェット、ピノ・ネロ、フレイザになります。
Langhe Nebbioloのように品種名を表記する場合は85%以上使う必要があります。
樽熟の規定はありません。どおりで。


さて、作り手訪問です。のどかでいいですね。
Santamaria01
ラ・モッラの集落から北東にちょっと離れています。車で5分ほどですが。

Barolo DOCGの地図で見るとこの辺りになります。
(DOCG=Denominazione d’Origine Controllata e Garantita)
Santama01
ラ・モッラってバローロじゃ一番大きいコミューンですね。

今回はバローロ域内からですが、本来のLangheはこれだけ広域になります。
Langhe_B
Roero DOCGBarolo DOCGBarbaresco DOCG等を内包します。

そのややこしさはこの地図を見ればわかりますね。
Langhe
DoglianiというのもDolcetto100%のDOCGです。2005年にDOCG昇格しました。
Diano d’Alba(Dolcetto di Diano d’Alba)も同じくDolcetto100%のDOCGです。
こちらは2010年にDOCGに昇格しました。


ラベル平面化画像。裏はインポーターラベルのみだったので下に合体。
IMG_1856
「Freròt」というのは「鍛冶屋」の意味のピエモンテ方言だそうで。
ヴィベルティ家はその昔サンタマリアでブドウ栽培を始める前は、
モンフォルテ・ダルバで鍛冶屋だったそうで、祖先への敬意のネーミングです。


さあ、抜栓です。
IMG_2208
キャップシールには薄っすらとサンタマリアの刻印が見えますが、
コルクは何と全くの無地です。こんなの初めて。当然平面化はなし。(笑)

Alc.14.5%。
クリアに澄んだガーネット。
IMG_2209

黒ベリー、カシス、プラム、黒糖っぽさも。
甘み感じる辛口アタックです。
酸のせいだとすぐわかりました。
味わいはしっかりしてるんですが、酸が特徴的です。
余韻まで続く酸は、あっさりさも強調しますね。
ネッビオーロにしてはめずらしく果実味いっぱいとも言えますが、
バローロみたいのを期待するとちょっと微妙です。

軽く飲んで楽しむネッビオーロ…
こういうのも、悪くないだろう...。(ぺこぱ風)


*****


Azienda Agricola Santamaria
Langhe Nebbiolo Freròt 2016
RRWポイント 87点


サントリー 登美の丘 ビジュノワール 2017

サントリーの登美の丘ワイナリーが世界に誇る「登美の丘」シリーズ。
数あるラインアップの中から、ビジュノワールをいただきますよ。
ただ、積極的に聞いたこともない品種のワインを選んだわけではなく、
ふるさと納税(山梨県 甲斐市)の返礼品だっただけなんですが…。(笑)


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ビジュノワールはマルベックと山梨27号を交配した日本の赤ワイン用品種です。
山梨27号というのはメルローと甲州三尺の交配種なので、結局のところ、
50%がマルベック、25%がメルローといような味わいを想像しますね。(笑)


公式ページはこれ。登美の丘ワイナリーシリーズ専用になってます。

ワイン情報はしっかり載ってるように見えますが…
・ビジュノワール 100%
はいいとして、熟成に関して、
樽熟成:56%、タンク熟成:44%、新樽使用比率 0.0%、
とここまで細かく書いてあるのに、熟成期間が不明です。
新樽率0%っていう表現も珍しいですし。(笑)
MLFはありだそうです。


ワイナリー訪問は以前実際に行ってますから、その時の写真をば。
IMG_4562
登美の丘というだけあって高台にあり、甲府盆地が一望できます。

例によって、山梨のワイン産地をGoogle Map上で見ておきます。
Yamanasi02
サントリー登美の丘ワイナリーは甲斐市にありますから返礼品だったわけです。
フラッグシップの登美が欲しかったところですが。(笑)
「勝沼」は産地として有名なので地図上に無理やり「勝沼」も示しましたが、
2005年に「勝沼町」は塩山市・大和村と合併して甲州市になり、今はないです。


ボトルに直接印刷されてますから、ラベル平面化ではなくボトル平面化です。
こういう場合でも平面化して剥ぎ取れるわけですからいいですね。
IMG_1781
ボトル表面がマットに見えますが、冷やし過ぎたので水滴がついてます。
実際の表面はテカってますので、ご了承ください。(笑)


さあ、抜栓。
IMG_1784
このブドウのマークはサントリーの日本ワインにつけてありますね。

コルク平面化するとこうです。
IMG_1785
テクニカルコルクのDIAM5を採用です。

Alc.13%。
濃いガーネット。
IMG_1786

プラム、カシス、梅酒?
マルベックぽくない独特の香りです。
辛口アタック。
かすかにフォクシーフレーバーですね。
なんだろう、甲州三尺の影響でしょうか。
味の芯はしっかりありますよ。
軽めの酸に、やはりですが、ブドウ風味が乗ってる気がします。
奥に甘みがありそうと思い甘味を探しますが、でもないって感じ。
タンニンはスムーズながら結構主張します。
これはマルベックぽいかもしれません。
余韻はタンニンのお陰でいい具合ですが、
フルーティな軽さと共に少々尻すぼみかな。

悪くないですが少々微妙かも。
う~ん、登美が飲みたい。(笑)


*****


サントリー
登美の丘ワイナリー
ビジュノワール 2017
RRWポイント 87点


Gaja Ca'marcanda Camarcanda 2015

帝王ガヤがトスカーナ・ボルゲリの畑を1996年に購入、カ・マルカンダを設立。
サッシカイアなどと並び称されるスーパータスカンを生み出しているのは有名ですね。
前にマガーリというメルロー主体のを飲んでますが(現在はカベフラ主体に変更らしい)、
今日はフラッグシップのその名もカマルカンダ(Camarcanda)を試します。
(ガヤ来日イベントで試した内の1本です。記事にし忘れてました。笑)


IMG_0549
カ・マルカンダも担当するアンジェロ・ガヤ氏の娘、ガヤ・ガヤさんがゲストで、
いわく、ご近所のサッシカイアとは仲がいいそうです。情報交換とか飲み会とか?


はい、トップページだけの意味のない公式サイト。最近は半ば怒りさえ覚えます。


Google MapではアメリカのインポーターサイトがCa'marcanda公式になってます。

ワイン自体はネット情報に頼ります。
・カベソー 80%
・カベフラ 20%
と、マガーリなんかと違いカベソー主体です。
パーカーおじさんが解説の中で、熟成はオーク樽で18ヶ月って書いてます。
で、おじさん、これに96点つけています。高評価ですね。

ボルゲリのスーパータスカンは名前の通りIGTトスカーナでしたが、
1983年にDOCボルゲリに昇格していますので、今日のもDOCボルゲリです。
ちなみに1944年にボルゲリのサブリージョンとしてボルゲリ・サッシカイアが出来、
2013年にはDOC Bolgheri Sassicaiaとして分割され独立設定されてます。
恐るべしサッシカイアです。


さて、ボルゲリのワイナリー訪問ですが、入り口から中が見られません。
Bolgheri01
仕方ないのでボルゲリの俯瞰図にインポーズして合わせ技です。
サッシカイアのTenuta San Guidoやオルネライアとの位置関係も確認ください。
(左下が北なのでご注意を。)

ガヤは1996年に長い価格交渉の末、この土地を購入、カ・マルカンダを立ち上げます。
Ca'marcandaはピエモンテ州の方言で、「Ca」は家や場所を現し、
「Marcanda」は「mercanteggiare(値切る、価格交渉する)」から来ています。
いかに交渉が難航したのかを想像させるネーミングという訳です。


いつものようにラベル平面化撮影しましたが、失敗。
斜めの線だけというデザインはギザギザになってしまいます。
仕方がないので「平面化してない画像」でお茶を濁します。(笑)
IMG_0556


さあ、いただきます。
Alc.13.5%。濃いガーネットです。
IMG_0566

黒ベリー、ダークチェリー。
樽香・熟成香はかすかにしか感じません。
酸味が支配的な辛口アタックですね。
味には構造感を感じ、
タンニンも絡んで滋味を演出するんですが、
最後はやはり酸味が余計な仕事をします。

まずくはないけど、カベソー主体っていう雰囲気に乏しいですね。
パーカーおじさん、これに96点!?
う~ん、どうも自分はガヤと相性が良くないようです。(笑)


*****


Gaja
Ca' Marcanda
Camarcanda 2015
DOC Bolgheri
RRWポイント 87点


Castelli del Grevepesa Novello Toscano 2019

ボジョレー・ヌーヴォー解禁は目前(11月21日)ですが、
先日は一足先にオーストリアのホイリゲにて今年の新酒を祝いました。
今日はイタリアの新酒ノヴェッロで、またまた今年の収穫を祝いますよ。
因みに、Novelloの解禁日は10月30日(固定)です。ちょっと前ですね。


IMG_0429
ラベルの手書きっぽいロゴがいいですね。「2019」も手書き風。
いかにも作り立てフレッシュという雰囲気が出ます。


公式ページは情報豊富そうなんですが、季節モノのノヴェッロが載っていません。

まあ、例によってインポーターサイトなどのネット情報に頼ります。
この作り手はキヤンティ・クラッシコ最大の協同組合で、1965年創業、
17の作り手から始まった共同体は今では120を数えるそうです。
このノヴェッロ用のブドウはキヤンティ・クラシコの畑からは離れており、
海抜200~400mの日当たりの良い高所で早熟のため、早摘みができるそうです。
まさにノヴェッロに合った専用のサンジョヴェーゼを使用ってことでしょうか。
・サンジョヴェーゼ 100%
で、マセラシオン・カルボニック法で醸されます。いわゆる炭酸ガス浸漬法。
イタリア語ではマチェラツィオーネ・カルボニカ(Macerazione Carbonica)です。


さて、作り手訪問。キヤンティ・クラッシコ最大らしく、かなり巨大な建物。
IMG_0394
建物に掲げてあるのは時計かなと思ったら、Chianti Classicoの黒い鶏マークでした。
フィレンツェの南側、San Casciano in Val di Pesaというコミューンにあります。

この作り手の公式ページから拝借した地図です。
IMG_039
San Casciano in Val di Pesaはキヤンティ・クラッシコの北側で、
赤色で示された4つのコミューンに共同体の120の作り手が居ます。

このChianti Classicoをトスカーナ州全体から見るとこんな感じ。
Toscana02
この作り手は、Chianti Classico域外のSan Gimignano DOCや、
Maremma Toscana DOC(2011年IGTから昇格)からのブドウも使用だそう。


ラベル平面化画像。
IMG_0393
「航空便」です。コストかかってます。
Novello Toscano IGTはトスカーナIGTのカテゴリーに含まれます。


さあ、抜栓。
IMG_0426
コルクは意味不明の記号のみ。「FI」はフィレンツェかな。

Alc.12.5%。
ガーネット。赤紫っぽい。
IMG_0427

カシス、チェリー、リコリス、
かすかにキャンディ。
マセラシオン・カルボニック香でしょうか。
辛口アタック。
酸味はありますが出過ぎてないので大丈夫。
さすがに厚みはないんですが、フルーティなコクを感じます。
喉越しでやはり酸が来るんですが全体的に良くまとまってますね。
サンジョヴェーゼらしさははっきり感じられ、
フルーティなサンジョヴェーゼって感じで好印象です。
2019年、新酒にカンパイ!


*****


Castelli del Grevepesa
Novello Toscano 2019
RRWポイント 87点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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