Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

RRWポイント:89点

Antichi Vigneti di Cantalupo Agamium Colline Novaresi DOC Nebbiolo 2017

バローロやバルバレスコだけがネッビオーロじゃないと、Gattinara DOCG のスパンナや、Valtellina Superiore DOCG のキアヴェンナスカ、Vallée d’Aoste DOC のピコテンドロなど、あちこちのネッビオーロを試してきましたが、ガッティナーラDOCGのお隣にある、ゲンメDOCG(Ghemme DOCG)を忘れていました。早速お取り寄せしようと探したところ、結構なお値段がしてお高い(笑)。そこでゲンメの畑から作られるものの、熟成期間がDOCGの規定に足りないので「Colline Novaresi DOC」でリリースされるという「なんちゃってゲンメ」を見つけました。これなら懐に優しいです。(笑)

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作り手はアンティキ・ヴィニェティ・ディ・カンタルーポといいます。「アンティキ・ヴィニェティ(Antichi Vigneti)」とは「古代のブドウ園」と言う意味で、オーナーの一族アルルンノ家がブドウ栽培をしていた記録は16世紀初頭までさかのぼるそうです。1969年にゲンメDOC(Ghemme DOC)が出来ると、前オーナーのカルロ・アルルンノさんは、ブドウ園を植え替えて拡張し新しいセラーも建てました。そうして1977年に「Antichi Vigneti di Cantalupo」としてワイナリーを立ち上げます。1981年より醸造学を学んだアルベルト・アルルンノさんが引き継ぎ、この年、最初のゲンメをリリースしています。ゲンメがDOCGに昇格したのはそれから随分後の1997年です。ゲンメ最古参の作り手という訳です。半端ない歴史を感じますね。

公式ページは良くできますが、英語表示がないとか、ワインの説明が貧弱なのが惜しいところ。

インポーター(テラヴェール情報も交えながら…。
・ネッビオーロ(スパンナ) 100%
同じピエモンテ州でもゲンメやガッティナーラなど北の方ではスパンナ(Spanna)と呼ばれています。ゲンメの自社畑の若木からだそうで、ステンレスタンクで12ヶ月の熟成後、900Lと3,000Lのスラヴォニア大樽に移して12ヶ月熟成をしています。これでもゲンメDOCGの規定に足りないということですから、その規定を見てみます。

ゲンメDOCG(Ghemme DOCG)
・スパンナを85%以上使うこと。(ブレンドされるのは、Uva Rara、Vespolina。)
・樽18ヶ月、ボトル6ヶ月を含む合計34ヶ月の熟成。
・リゼルヴァ(Riserva) は、樽24ヶ月、ボトル6ヶ月を含む合計46ヶ月。

相当長い熟成ですね。バローロも結構長いんですが、いい勝負です。
・バローロ:樽18ヶ月含む合計38ヶ月。
・同リゼルヴァ:樽18ヶ月含む合計62ヶ月。

因みにバルバレスコは短め。
・バルバレスコ:樽9ヶ月含む合計26ヶ月。
・同リゼルヴァ:樽9ヶ月含む合計50ヶ月。

今日のワインのコッリーネ・ノヴァレージ DOC(Colline Novaresi DOC)だと、ゲンメを含むさらに広域が対象になり、85%以上で「ネッビオーロ」の品種が表示できます。熟成の規定もありません。
実は今日のワイン名のアガミウム(Agamium)は「ゲンメ」の古い呼び名だそうで、それとなく「ゲンメ」なんだってことを主張しているようです。(笑)


ゲンメの町の外れにある作り手訪問。
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裏山は畑っぽいですね。


ピエモンテ州北部のDOC/DOCGを調べてたら、その公式ページというのを発見。

北部地域をまとめて「Alto Piemonte」と呼んでます。うまいこと言いますね。

わかりやすい地図も載っていたので、拝借して加工してみました。
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セージア川(Fiume Sesia)を挟んでゲンメとガッティナーラが向かい合ってます。それぞれ広域の Colline Novaresi DOC と Coste della Sesia DOC に含まれる関係です。その他DOCも含め書き出してみます。

Colline Novaresi DOC(赤・白・ロゼ、赤はネッビオーロ:50%以上)
 ・Ghemme DOCG(ネッビオーロ:85%以上、樽熟18ヶ月の規定あり。)
 ・Boca DOC(ネッビオーロ:70~90%、樽熟18ヶ月の規定あり。)
 ・Sizzano DOC(ネッビオーロ:50~70%、樽熟16ヶ月の規定あり。)
 ・Fara DOC(ネッビオーロ:50~70%、樽熟12ヶ月の規定あり。)

Coste della Sesia DOC(赤・白・ロゼ、赤はネッビオーロ:50%以上)
 ・Gattinara DOCG(ネッビオーロ:90%以上、樽熟24ヶ月の規定あり。)
 ・Bramaterra DOC(ネッビオーロ:50~80%、樽熟18ヶ月の規定あり。)
 ・Lessona DOC(ネッビオーロ:85%以上、樽熟12ヶ月の規定あり。)

おおっ、北ピエモンテってスパンナ(ネッビオーロ)王国だったんですね。またまたネッビオーロの課題が増えたような気がします。(笑)

ピエモンテ州北部って、実はロンバルディア州のミラノにすごく近いです。
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特にミラノのマルペンサ国際空港が目と鼻の先にあります。この空港、イタリア北部の玄関口ですが、ここからだとミラノ市街よりゲンメの方が近い。(笑)


ラベル平面化画像。
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裏ラベルに、Sesia Val Grande UNESCO Global Geopark(セージア・ヴァル・グランデ・ユネスコ世界ジオパーク)とあります。そこの土地からのブドウってことでしょうか。因みにセージア渓谷は2013年にユネスコ世界ジオパークに認定されています。

インポーターシールはこれ。
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スペースがあるのになぜオリジナルに被せるかな~。


さあ、抜栓。
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犬か狼かわかりませんが、シンボルマーク入り。

コルク平面化。
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コルクにも同じマーク。DIAM5採用です。

Alc.13.5%。(pH:4.43、Brix:7.1)
エッジがかすかにオレンジのガーネット。
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ラズベリー、カシス、紅茶。
辛口アタック。
甘やかな酸がかすかに乗ってはいます。
軽めながらタンニンも効いてますね。
味にちゃんと厚みを感じ悪くないです。
喉越し、余韻といいバランスが続きますが、
最初の甘やかな酸は結構最後まで残ります。

ネッビオーロの新しいパターンとして楽しめました。
でも、やっぱり本物のゲンメをいただく必要がありますね。(笑)


*****


Antichi Vigneti di Cantalupo
Agamium
Colline Novaresi DOC Nebbiolo 2017
RRWポイント 89点


Orlando Abrigo Langhe Nebbiolo 2014 Settevie

オルランド・アブリゴというトレイゾ村にあるバルバレスコの作り手です。ここのバルバレスコにパーカーおじさんは92~94点を何度もつけており実力は高そうです。しかしながら、今日お試しするのはラベルもおしゃれなエントリーラインのランゲ・ネッビオーロ。しっかりネッビオーロらしさが出てればOKなんですが。

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1964年にオルランド・アブリゴさんが設立したとなっていますが、それ以前、1949年(13歳の時)にオルランドさんは父を亡くし代々のブドウ畑を受け継いでいます。しかしまだ若干13歳。畑は小作人に任せ、オルランドさんが勉強を積んで一人前になるのを待つ必要があったということのようです。オルランドさんは以降バルバレスコでワイン造りに打ち込み、1973年に最初のバルバレスコDOCをリリースします。バルバレスコDOCは1966年に制定され、DOCGに昇格したのが1980年。まさにバルバレスコ創成期に生まれ、共に成長してきた作り手と言えるでしょう。現在は息子のジョバンニ・アブリゴさんが引き継ぎ事業を拡大していってるそうです。

公式ページはあっさりした内容ですが今風でちゃんとしています。

ただし、個々のワイン紹介は貧弱な感じ。ネット情報を交えながら…。
・ネッビオーロ 90~95%
・バルベーラ 5~10%
ランゲDOCの規定では85%以上で品種が表示できます。なので今日のはランゲ・ネッビオーロです。熟成はバリックとトノー(900L)併用で12〜15ヶ月のようです。

ピエモンテ州はバルバレスコのエリア、トレイゾにある作り手訪問。
OrlandoAbrigo01
敷地内へストビューで入れなかったので公式ページにあった写真を拝借。矢印の建物は2012年竣工の新しいセラー。斜面の地形を利用したグラビティ・フローの最新式です。真ん中の建物はゲストハウスになっていてホテル業も併設でやってるそうです。

バルバレスコの正確なエリアをGoogle Map上に示しました。
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すると、今日のオルランド・アブリゴの所在はギリギリ域内です。所有のバルバレスコの畑はもっと北側にありますからご安心を。ただし、今日のワインはランゲですから、トレイゾの畑のブドウを主体にTrezzo TinellaやRoretoといった域外のものをブレンドしてるようです。

1994年制定のランゲDOCの範囲はバローロ、バルバレスコを内包する広大なエリアです。
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全部で54のコムーネがランゲDOCの対象になっています。品種も国際品種含めいろいろ使え、赤・白・ロゼ・甘口となんでもござれです。


ラベル平面化画像。
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「Settevie」というワイン名ですが、ワイナリーの所在の古い地名なんだそうです。


さあ、抜栓。
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キャップシール、コルク、一応ワイナリー名入りです。コルクはこのマークx2回繰り返しだなので平面化はしません。

Alc.13.5%。(pH:4.45、Brix:7.3)
エッジ褐変気味のガーネット。
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黒ベリー、ダークチェリー、濡れ木の樽香あり。
酸を予感させる香りです。
かすかなブレットもあるような…。
やはりですが、大人しめの酸を感じる辛口アタック。
これはブレンドしてるバルベーラの影響でしょうか。
複雑味もあるんですが若干軽い味わいです。
ネッビオーロらしさは出てるんですが、
余韻にかけて軽さというか浮わついた感じになります。
バルバレスコの重みは期待してはいけないですが、
やはりフルーティさ、軽飲み、早飲みを目指してそうですね。
これはこれでレンジからして意図通りと思います。


*****


Orlando Abrigo
Langhe Nebbiolo 2014
Settevie
RRWポイント 89点


Viñedos Marchigüe Panul Carménère Gran Reserva 2018

ビニェドス・マルチグエのカルメネールです。そう、今日は日本カルメネール振興協会の活動日です。この作り手のカルメネールはアメリカ在住時代によく飲んでました。パヌールという名前じゃなかったやつでしたが。なかなかおいしいという印象があります。懐かしさを感じながら、最新ヴィンテージをいただいてみましょう。

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ビニェドス・マルチグエ(Viñedos Marchigüe)は、エラスリス・オバジェ家が1992年に設立したビニェドス・エラスリス・オバジェ(Viñedos Errazuriz Ovalle)が本体です。コルチャグア・ヴァレーとクリコー・ヴァレーに2,700haもの畑を所有、ブドウやバルクワインを他の生産者に販売しながら、自社元詰めのワインをビニェドス・マルチグエとしてリリースしてます。

公式ページは少々貧弱。英語・中国語の表示を押しても切り替わらずスペイン語のまま(笑)。

今日のワインもパヌール・シリーズとして簡単な説明があるだけ。パヌールは原住民の言葉で「ハグ」の意味だそうです。しかし、無印やレセルバ、グラン・レセルバといった個々のワインの説明がまったくなし。これは困りましたね。以下、インポーターのモトックスの情報から。
・カルメネール 100%
グラン・レセルバなので新樽率20%のオーク樽で8ヶ月の熟成とのこと。


ビニェドス・マルチグエを訪問します。マルチグエ(Marchigüe)の集落から車で15分。
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結構大きな施設なんですが、田舎過ぎてストビューが到達しておらず、ワイナリーの写真が撮れません。見学ツアーの記念写真みたいなのが上がっていたので拝借しました。Facebookのページとかも探したんですが、これが精一杯。まあ、雰囲気だけでも。

コルチャグア・ヴァレー周辺を俯瞰して、マルチグエの場所を確認します。
Marchigue01
リベルタドール・ベルナルド・オイギンス州(Región del Libertador General Bernardo O'Higgins)がほぼラペル・ヴァレー(コルチャグア+カチャポアル)の範囲でしたね。マルチグエ(Marchigüe)はコルチャグア・ヴァレーのサブリージョンになり、Viña BisquerttViña Polkura など他にもいくつかのワイナリーが集まっています。


ラベル平面化画像。
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カルメネールの表記が、日本カルメネール振興協会がイチ押しの「Carménère」になってますね。(笑)


さあ、抜栓。
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キャップシール、コルクともエンブレム入りですね。

コルク平面化。
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コルク横にもエンブレムが入ってました。DIAM2は仕方ないですね。

Alc.14%。(pH:4.54、Brix:7.4)
濃いガーネット。
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黒ベリー、ダークチェリー、黒糖、モカ。
カルメネールの王道って雰囲気です。
辛口アタック。
バックグラウンドにうっすらと弱めの酸がいます。
カルメネールらしいまろやかで甘やかな味わいは感じますが、
少々厚みや立体感は弱いかな~。
余韻もしっかりあるんですが、甘さを引きずるところが減点。
コスパ最高、1,000円ほどですからね。
価格的に仕方ないかな〜。(笑)


*****

Viñedos Errazuriz Ovalle 
Viñedos Marchigüe
Panul Carménère Gran Reserva 2018
D.O. Colchagua Valley
RRWポイント 89点


Maverick Breechens Cabernet Sauvignon 2014

前にシラーズを試したバロッサ・ヴァレーの Maverick です。コロナの影響で出荷が滞ったとのことで、リカマンにて半額セールになってたので飛びついてしまいました(笑)。ワイン業界も大変ですね。これでちょっとでも助けになれば…。いろいろ種類はあったんですが、オーストラリアのカベソーって、そういやあんまり試したことがないな~っということで選びました。

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Maverick は2004年創業ということでまだまだ新しいところながら、オーストラリアの有名ワイン評論家ジェームズ・ ハリデー氏からも高評価(5年続けて5つ星評価)を受けているそうです。バロッサに30haの畑を所有し、ビオディナミを取り入れながらトップクラスの高級ブティックワイナリーを目指しているとのこと。ただ、前回のシラーも今日のカベソーも Breechens というエントリーレンジのシリーズなので、その実力の程を計るにはちょっと役不足かもしれませんね。

公式ページはよく出来ていますが、ワイン紹介がとっても貧弱。

今回見てみると、ライナップが刷新されたのか「Breechens」というシリーズがなくなってます。う~ん、コロナじゃなくてただのラインアップ整理による在庫処分のような気もしますね。
・カベソー 100%
ステンレスタンクで発酵 、 一部フレンチオークで熟成、とインポーターのサイトには書いてありました。ブドウはバロッサ・ヴァレーとイーデン・ヴァレーからとなっていますが、そもそもこの Maverick はそこにしか畑を持っていません。自社畑からという意味だと良い方に解釈しておきましょう。

作り手訪問しておきます。バロッサ・ヴァレーの中心地です。
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セラードアで試飲もできるそうですが、あまり立派な施設は見えません。まあ、ブティックワイナリーを目指してますからね(笑)。

バロッサ(バロッサ・ヴァレー+イーデン・ヴァレー)を俯瞰して場所を確認。
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あとでラベルを見てもらうとわかりますが、このワインには「Barossa」とだけ書いてあります。これはバロッサ・ヴァレーだけではなく、イーデン・ヴァレーも含んだ広域の GI(Geographical Indication)Barossa を意味しています。
Google Mapの地形を見てもらうと何となくわかりますが、同じGIバロッサに属するバロッサ・ヴァレーとイーデン・ヴァレーは丘陵(Barossa Range)で隔てられ標高が随分違います。前者が250~300mなのに対し、後者は400~550mもあります。そのためイーデン・ヴァレーは冷涼で、長い栽培期間で完熟させるなど、バロッサ・ヴァレーとは違う性格でブドウ栽培がされます。もう少し北側にあるクレア・ヴァレー(Clare Valley)とともに良質なリースリングが有名だったりします。また冷涼な気候を生かしたシラーズではヘンチキ(Henschke)が成功していますね。

さらにズームアウトして南オーストラリア州South Australia)の産地を俯瞰します。
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上のGoogle Mapの範囲を示すため赤い四角を重ねてしまい色がわかりにくくなってますが、「Mount Lofty Ranges」というGIは、Clare Valley、Adelaide Plains、Adelaide Hills が属します。この3つは地形的にひと連なりの山脈の上にあります。アデレード・ヒルズなんかはバロッサと地続きなのでGIバロッサと混同しないよう注意が必要です。因みに、この山脈の名前はアデレード市街のすぐ東にあるロフティ山(Mount Lofty)から来ています。

ラベル平面化画像。
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長~い1枚もの。横になって見にくいですが「Barossa」となっています。


さあ、スクリュー回転。
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無印…。

Alc.12.5%。(pH:4.39、Brix:7.5)
ガーネット。エッジはかすかに褐変。
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黒ベリー、ダークチェリー。
杉のような上品な樽香。
尖った酸が特徴的な辛口アタックです。
味の厚みはそこそこあります。
上等なカベソーの風味があっていい感じなんですが、
最初の酸がちょっとバランスを崩してます。
惜しい感じではありますね~。
お陰で余韻もこじんまりしてしまったような気がします。
しかし、極上の樽香で熟成ボルドーの雰囲気が楽しめました。


*****

Maverick
Breechens Cabernet Sauvignon 2014
RRWポイント 89点


Velenosi Brecciarolo 2017 Rosso Piceno Superiore DOC

ロッソ・ピチェーノ・スペリオーレ DOC(Rosso Piceno Superiore DOC)。マルケ州のモンテプルチアーノ主体の赤のDOCです。アブルッツォ州モリーゼ州のモンテプルチアーノはよく飲んでますが(サイゼリアのワインがモリーゼのモンテプルチアーノです。笑)、マルケ州のものは初めてなので楽しみですね。ここはサンジョヴェーゼをブレンドするようです。

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作り手は、ロッソ・ピチェーノ DOC の中心地であるアスコリ・ピチェーノ(Ascoli Piceno)にある1984年創業の家族経営の「ヴェレノージ」です。パーカーおじさんやヒュー・ジョンソンさんも記事で触れ高評価をしている生産者のようです。
ヴェレノージ(Velenosi)はオーナー家の苗字なんですが、Veleno はイタリア語で「毒」の意味で、形容詞が Velenoso(有毒な)であり、「ヴェレノージ」は結局「有毒な人たち」という意味になってしまいます。(笑)

公式ページはトップページが全面動画で圧倒されます。少々使いにくいですが情報は十分。

ここの畑は一部アブルッツォ州にもまたがっており、多様なワインを作っているようです。
・モンテプルチアーノ 70%
・サンジョヴェーゼ 30%
というのが今日のワインのセパージュです。Rosso Piceno DOC の規定では、モンテプルチアーノは35~85%となっており、100%にはできません。また、サンジョヴェーゼは15~50%と、必ず15%は混ぜないといけないことになってます。
熟成は、新樽を使う上級キュヴェの1年落ちのバリックで18ヶ月間です。上級キュヴェとは、ロッソ・ピチェーノ・スペリオーレ DOC(Rosso Piceno Superiore DOC)の「Roggio del Filare」とオッフィダ DOCG(Offida DOCG)の「Ludi」というワインです。

モンテプルチアーノについて若干触れておきます。当然イタリア原産。
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よく混同するのが、Vino Nobile di Montepulciano DOCG ですが、これはトスカーナのDOCGで、まさに Montepulciano という町(トスカーナ州シエナ県)のDOCGです。しかし、このDOCGはサンジョヴェーゼ(=Prugnolo Gentile)で作らないといけません。モンテプルチアーノ種はこの町の名前から来てるんですが、おかしな関係ですね。
ところで、ヴェレノージの公式ページにあった、自社で使ってるブドウ品種の解説ページがなかなかすごいです。白6品種、黒6品種、計12品種について独自の解説をしています。是非ご覧あれ。


作り手訪問。アスコリ・ピチェーノ(Ascoli Piceno)の市街のすぐ東側ですね。
Velenosi01
ブレッチャローロ(Brecciarolo)という地区で、今日のワインの名前になっています。きっとこの周辺の畑からなんでしょうね。

さあ、マルケ州をGoogle Mapで俯瞰して、今日の作り手の位置関係を見ましょう。
Marche_Italy
アスコリ・ピチェーノの町は州の南端で、アブルッツォ州との州境も近いです。Rosso Piceno DOC の範囲も示していますが州の大半をカバーするかなりの広範囲です。ただし、今日のワインの Superiore(Rosso Piceno Superiore DOC)はサブゾーンになり、アスコリ・ピチェーノの町周辺のみ(地図にも示してます)となります。また、スペリオーレを名乗るには最低1年間の熟成が必要になります。今日のワインは18ヶ月なので軽々クリアしてますね。
ロッソ・ピチェーノ・スペリオーレ DOC(Rosso Piceno Superiore DOC)の範囲なんですが、ほぼオッフィダ DOCG(Offida DOCG)と重なってます。オッフィダ DOCG は、モンテプルチアーノ主体(85%以上)の赤と、パッセリーナ(Passerina)、ペコリーノ(Pecorino)の白から成るDOCGで、同じようなDOC/DOCGが同一地域にあるという、イタリアらしいカオスを見せていますね。(笑)
ロッソ・ピチェーノ・スペリオーレ DOC は1968年からの歴史あるDOCですが、オッフィダ DOCG は2001年にDOCが出来、2011年にDOCGに昇格しています。なんか抜かされちゃった感がありますね。ちなみに今日の作り手は両方のワインをラインアップしています。かしこい?
おまけで言うと、オッフィダ DOCG が出来たとき、元々のオッフィダ DOC にあったスパークリングと甘口白は、テッレ・ディ・オッフィダ DOC(Terre di Offida DOC)に名称変更になってDOCのまま残っています。 

実は、アスコリ・ピチェーノの町は歴史地区の美しい町並みで有名な観光地です。
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このポポロ広場が特に有名で、世界一美しいと言われるヴェネチアのサンマルコ広場ともよく比較されるそうです。行ってみたいですね~。そしてそこでロッソ・ピチェーノのワインをいただく…。


ラベル平面化画像。
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ウサギがいていい感じです。が、公式ページを見るとウサギがいない新しいデザインに変わってるようです。残念です。


さあ、抜栓。
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コルク平面化。
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3回も繰り返しているこのイラスト、なんでしょうね? ポポロ広場?
コルクはDIAM5を採用ですね。

Alc.13.5%。(pH:4.58、Brix:8.0)
 濃いガーネット。
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カシス、プラム、チェリー。
辛口アタック。
かすかな酸は、平坦な風味に複雑味を与えています。
が、やっぱり奥行きは弱い感じがしますね。
モンテプルチアーノの個性という気もしますし、
しかし、ただのモンテプルチアーノのよりは上にも感じます。

サンジョヴェーゼも効いているかもしれませんね。
バランスはよく、楽しめるいいモンテプルチアーノということで。


*****

Velenosi
Rosso Piceno Superiore DOC
Brecciarolo 2017
RRWポイント 89点


Château Lalande-Borie 2011 Saint-Julien

このエチケットのデザイン、サン・ジュリアンの格付け2級ワインのシャトー・デュクリュ・ボーカイユ(Château Ducru-Beaucaillou)に似てますよね。それもそのはず、このシャトー・ラランド・ボリー(Château Lalande-Borie)というのも同じボリー家の所有なんです。畑こそ違えど実体は同じワインだったんですが、2019年のヴィンテージからル・プティ・デュクリュ(Le Petit Ducru de Ducru-Beaucaillou)と改名、名実ともにシャトー・デュクリュ・ボーカイユの(サード)ワインになったそうです。今は無き名前となったラランド・ボリー、試しておきましょう。

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300年の歴史を持ち、1855年のメドックの格付けでは第2級となったシャトー・デュクリュ・ボーカイユ(Château Ducru-Beaucaillou)をボリー家が取得をしたのが1942年です。1970年にボリー家は同じサン・ジュリアンに30haの畑(内、18haはシャトー・ラグランジュの畑だったそうです。)を取得、シャトー・ラランド・ボリー(Château Lalande-Borie)の名前でリリースを始めます。

本家シャトー・デュクリュ・ボーカイユには、ラ・クロワ・ド・ボーカイユ(La Croix Ducru-Beaucaillou)というセカンドと、ル・プティ・カイユ(Le Petit Caillou)というサードワインがあったのですが、2019年ヴィンテージからエチケットデザインも一新、シャトー・ラランド・ボリーはル・プティ・デュクリュLe Petit Ducru)としてサードワインに統合されたようです。
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以前の雰囲気を残しつつ、すべて八角形の縁のデザインで統一感が出ましたね。ラランド・ボリーのエチケットのショボい建物だったイラストはシャトー・デュクリュ・ボーカイユっぽいイラストに置き換わっています。


公式ページは、さすが2級シャトーといったカッコいいものです。

しかし、ラランド・ボリーの後継、ル・プティ・デュクリュの2019年からしかデータが載っていません。仕方がないのでネット情報から。
・カベソー 60%
・メルロー 40%
新樽率30%(残りは1年落ち)のオーク樽で12ヶ月の熟成です。

サン・ジュリアンのシャトー・デュクリュ・ボーカイユを訪問しておきます。
Borie01
立派なシャトーです。しかし、ラランド・ボリーのエチケットのショボい建物は見当たらず。どこなんでしょうね。

いつものサン・ジュリアン全体がわかる地図で位置関係を見ておきます。
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AOCサン・ジュリアンの格付け11シャトーをおさらいしておきます。

(第2級)Château Gruaud-Larose(グリュオ・ラローズ)
     Château Ducru-Beaucaillou(デュクリュ・ボーカイユ)
     Château Léoville-Barton(レオヴィル・バルトン)
     Château Léoville-Las-Cases(レオヴィル・ラスカーズ)
     Château Léoville-Poyferré(レオヴィル・ポワフェレ)
(第3級)Château Langoa-Barton(ランゴア・バルトン)
     Château Lagrange(ラグランジュ)
(第4級)Château Beychevelle(ベイシュヴェル)
     Château Branaire-Ducru(ブラネール・デュクリュ)
     Château Talbot(タルボ)
     Château Saint-Pierre(サン・ピエール)
以上、11シャトー。1級はないですが、ずいぶん2級が多いAOCですね。


エチケット平面化画像。
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このころから、URLはシャトー・デュクリュ・ボーカイユの「www.chateau-ducru-beaucaillou.com」になってますね。
裏ラベル汚いですが、インポーターシールを剥がした跡です。インポーターはコルドンヴェール。写真はありません。


さあ、抜栓。
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キャップシールも本家に見劣りしないエンボス入りです。

コルク平面化。
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ミレジムはちゃんと横にも。「L B」はラランド・ボリーですね。瓶詰め後、ラベル貼付け前だと、こう書いておかないと他のワインと間違うからでしょう。同じ場所で瓶詰めしていたことが伺えます。

Alc.13%。(pH:4.48、Brix:6.9)
エッジ褐変気味の濃いガーネット。
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黒ベリー、ダークチェリー、スパイス。
ヨーグルトか乳製品のような酸のニュアンス。
酸味が立つ辛口アタックです。
味の厚みは充分。
複雑味もあります。
最初の酸は喉越しから余韻まで残るんですが、
若々しいフレッシュネスと考えれば気にはならないかな。

パーカーおじさんは2014年に試飲して86点をつけています。
こっちは10年後の抜栓ですが、うん、そんな感じです。


*****


Château Lalande-Borie 2011
Saint-Julien
RRWポイント 89点


Black Ridge Vineyards Pinot Noir California

コストコのワインが続きます。これはずいぶん前から店頭で見かけていたカリフォルニアのピノ・ノワールです。高級シャンパーニュ、クリュッグ(Krug)の醸造に携わったジム・ヤークス氏が醸造家というのが「売り」なんですが、ノン・ヴィンテージだったりして何だか怪しそうで手を出していませんでした。まあ、お手頃価格なので今回ついでにカゴ投入。(笑)

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インポーター(CAAV)情報によると、ローダイのスコット・セラーズが実体のようですね。スコット・セラーズは前にもジンファンデルのNVを試していました。(やっぱ、NVなんだ…笑)

スコット・セラーズがクリュッグを造ったジム・ヤークス氏とこの「ブラック・リッジ」を立ち上げたのはホントのようです。
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コストコではインポーターの希望小売価格よりはずいぶん安く売ってます。でも、結構ホコリかぶってますね。(笑)

スコット・セラーズの公式ページにはこのブラック・リッジは載っておらず、ブラック・リッジ専用の公式ページが存在します。

住所はコントラ・コスタ・カウンティ―のどこかのショッピングモールになっており、コンタクト先はスコット・セラーズになってます。内容はPDFのワイン紹介のみ。いろんなワインがラインナップにありますが、すべてNVというのもわかりました。(笑)
なので再びインポーター情報に頼ります。セパージュはなんと、ピノ・ノワール100%ではなく、ピノ・ノワール主体にシラー、バルベーラのブレンドだそうです。樽は不明ですが、「甘いオークの風味がアクセント」なんて書いてあるのでオークチップくらいは漬けてあるのかもしれません。


一応、ローダイにあるスコット・セラーズ(Scotto Cellars/Scotto Family Wines)を訪問しておきます。
Scotto01
1883年創業の全米でもTOP20に入る大規模家族経営ワイナリーで、無数のブランドを立ち上げているようです。

ついでにセントラル・ヴァレーAVAに属するローダイAVAの地図も貼っておきましょう。
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今日のワインは裏ラベルに「Backridge Cellars in Lodi, CA」と書いてあるのみで、「Lodi AVA」と書いてあるわけではないので、畑の場所は知る由もありませんが…。


ラベル平面化画像。
IMG_4581
NVですが、ボトルに刻印されていた製造日っぽい数字からすると2019年じゃないかと思われます。(笑)


さあ、スクリュー回転。
IMG_4629
無印…。

Alc.12.8%。(pH:4.48、Brix:7.6)
ルビー。
IMG_4631

ラズベリー、チェリー、リコリス。ちょっと複雑。
ブレンドされてるシラーとバルベーラのお陰でしょうか。
辛口アタック。
薄っすらと甘みをたたえる芯のしっかりした味わい。
いきいきした果実味を期待しますが、
それはちょっと弱めかな~。
バランス的にはなかなかなんですが、
なんとなく元気がない印象。

価格からするとレベルは高いと思うので、
悪くはないですよ。


*****


Black Ridge Cellars
Pinot Noir NV 
California
RRWポイント 89点


Santa Rita 120 Reserva Espacial Carménère 2017

久しぶりのサンタ・リタのカルメネールです。このブログをつけ出してからは初登場ですね。一応、日本カルメネール振興協会の活動の一環ではあるんですが、「特製スワリンググラス」がおまけで付いてくるというのに惹かれてゲットしてしまったというのが真相です(笑)。

IMG_4452
サンタ・リタは1880年創業とこれもかなりの老舗です。1988年にカルメン同様に大企業クラロ・グループ(Grupo Claro)の傘下になっています。チリのワインはこういう大資本の存在が欠かせないですね。

さて、これがおまけのスワリンググラス(右)。「120」のロゴ入りです。
IMG_4482
写真の左側がダイソーで売ってる100円の「薄グラス」。なぜこれを並べたかというと、この「薄グラス」をかなり気に入っていて、今回のおまけグラスに釣られたきっかけだったからです。
ステムのないワイングラスって感じですが、リムが薄いので高級グラスの飲み口が楽しめるんです。また、飲み残したワインを冷蔵庫に保管し2日目以降に飲む際、冷えすぎたワインを体温で温めるのに非常に都合がいい形状で重宝しています。
おまけとは言え、ワイン専用のスワリンググラスに期待してみましたが、実はすごく残念な結果となっています。まず、リムがコップのごとく分厚いのです。コップでワインを飲んでる気がします(笑)。やはり、薄いリムってワインには重要ですね。そして、難点がもう一つ。ダイソーの薄グラスは底が平たくてちゃんと立つんですが、120のスワリンググラスの方は勝手にスワリングするコンセプトなのか、底が丸くてグラグラしてしまいます。これはいただけません。スワリングぐらい自分のペースでやりますから(笑)。
このグラス、「120」のロゴと横線が入ってますが、この線まで注ぐと「120ml」なんですって。そんなの要りませんから~。(笑)


公式ページは大手らしく立派な作りです。データはミレジム毎にありますが内容は薄目。

今日のワインも2017年は載ってませんでした。2019年がこうです。
・カルメネール 85%
・シラー 15%
2018年はカルメネール100%となってますので、今日の2017年もモノセパージュかもしれません。熟成について詳述なし。樽はないでしょうね。普通、「Reserva」と付けば多少はやってるもんですが…。
サンタ・リタは最ローエンドに「3 Medallas」というシリーズがあって、これはほんとに安いバリエタルなので、120 Reserva Espacial はもう少しいいと思ったんですが、スペック的にはほぼローエンドと思われます。


ワイナリー訪問。トップページにあった空撮映像からキャプチャーしました。
SantaRita00
敷地が広く、ホテルやレストラン、博物館まであってなかなかの施設です。

マイポ・ヴァレー、ブイン(Buin)の町あたりからサンティアゴを俯瞰。
SantaRita01
カルメンやポルタル・デ・アルトがご近所さんなのがわかります。

例により、サンティアゴ周辺の産地を見ながらサンタ・リタの位置関係を確認。
SantaRita02
ブイン(Buin)にあるサンタ・リタ、発見できましたでしょうか。


ラベル平面化画像。
IMG_4064
裏ラベル、ばっちり隠されています。きれいに剥がせなかったのでオリジナルのラベルの写真はありません。ワイン名の元になった、120名のチリ独立戦争の兵士をサンタ・リタのセラーでかくまったという伝説が書かれていました。サッポロビールさん、頼みますよ~。


さあ、スクリュー回転。
IMG_4449
キャップにはエンボスの紋章が入っています。

Alc.13%。(pH:4.25、Brix:6.9)
濃いガーネット。
IMG_4450

黒ベリー、黒糖、モカ。
ピーマンもかすかにあり、確かにカルメネール。
辛口アタック。
クールな酸味にマスクされるも厚みは充分ある味。
カルメネールの個性をしっかり表現しながら、
ワンコイン・ワインのレベルは確実に脱していますね。

激うまとは言えませんが、
家飲みで満足できる最低ラインはクリアということで。


*****


Viña Santa Rita
120 Reserva Espacial
Carménère 2017
RRWポイント 89点


Château Marquis de Terme 2016

メドック格付け第4級、マルゴーのシャトー・マルキ・ド・テルムをお試し。何らかの形で試した格付けシャトーは、全61シャトー中(セカンドも含めですが…笑)これで52個目となりました。あと少しで全制覇ですが、あとはあんまりパッとしないやつしか残ってないんですよね。(笑)

IMG_4422
このように、いつもの「なんちゃってボトル撮影」はしていますが、これは帰宅後にルーティーンとして撮ったわけでして、実はこのワインは「いきなり!ステーキ」にBYOとして持ち込んで抜栓いたしました。店内でもボトルショットはこのように撮りましたが、あまりにも殺風景なので帰宅後に取り直したという次第。(笑)
IMG_0279
アメリカではBYOB(Bring Your Own Bottle)と言ってましたが、日本ではBYOと言うようですね。で、ニューヨーク周辺では抜栓料とか持ち込み料とかなく、たいていタダで持ち込めます。これは酒類販売のライセンスが取りにくいという事情で、もともとアルコールを置いてないレストランが多いからなんですが。しかし、ここ日本では抜栓は自分でやりますし、グラスを借りるだけで1000円+税を取られるのは何となく抵抗感があります。加えて、1000円くらいのワインを持ち込むのはバランス的にもったいない気がして、結局こんな感じの5000円オーバーのワインを持ってくるハメになってしまいます。(笑)


シャトーの歴史は1762年に遡ります。フランソワ・デ・ペギアン・マルキ・ド・テルム侯爵が結婚したレドゥー・デンプレット嬢が持参金としてこのシャトー(地所)を持ってきたそうで、自分の名前(爵位)をシャトーにつけたのが始まりです。セネクローズ家(Sénéclauze)が1935年に取得、現在もオーナーです。パッとしない評価のシャトーでしたが近年は投資もしっかり行ない品質向上しているようで、2014年以降コンスタントにパーカーおじさんの90点以上をもらっています。因みに今日の2016年は、おじさん92点です。

公式ページは気合入ってる感じですが、如何せんワイン情報、畑情報が薄いです。
ショップサイトに入るとさすがに若干のデータがありました。
・カベソー 58%
・メルロー 35%
・プチヴェルド 7%
ファーストラベルですが、樹齢は平均35年とそんなに古木ではないです。樽熟は新樽率50%のフレンチオーク樽で16~18ヶ月。


シャトー訪問。一応、マルゴーの鉄道駅からストビューで歩いてみました。(笑)
MarquisDTerme01
駅から歩ける距離にマルゴーの格付けシャトーが密集してるので、近辺の地図を大きくしておきます。こうして見ると一番駅から遠いのがシャトー・マルゴーですね。

恒例の「マルゴーまるごと地図」でAOCマルゴー全体を見てみましょう。
MarMargaux
AOCマルゴーの全格付けシャトーを等級付きで記入しています。
例によって、AOC Margauxの計21シャトーを以下に列記しておきます。

MARGAUX マルゴー村>(9シャトー)
(第1級)Château Margaux(マルゴー)
(第2級)Château Durfort-Vivens(デュルフォール・ヴィヴァン)
     Château Lascombes(ラスコンブ)
     Château Rauzan-Ségla(ローザン・セグラ)
     Château Rauzan-Gassies(ローザン・ガシー)
(第3級)Château Ferrière(フェリエ―ル)
     Château Malescot-Saint-Exupéry(マレスコ・サン・テグジュペリ)
     Château Marquis-d’Alesme(マルキ・ダレーム)
(第4級)Château Marquis-de-Terme(マルキ・ド・テルム)

CANTENAC カントナック村>(9シャトー)
(第2級)Château Brane-Cantenac(ブラーヌ・カントナック)
(第3級)Château Boyd-Cantenac(ボイド・カントナック)
     Château Cantenac-Brown(カントナック・ブラウン)
     Château Desmirail(デスミライユ)
     Château d’Issan(ディッサン)
     Château Kirwan(キルヴァン)
     Château Palmer(パルメ)
(第4級)Château Pouget(プージェ)
     Château Prieuré-Lichine(プリューレ・リシーヌ)

LABARDE ラバルド村>(2シャトー)
(第3級)Château Giscours(ジスクール)
(第5級)Château Dauzac(ドーザック)

ARSAC アルサック村>(1シャトー)
(第5級)Château du Tertre(デュ・テルトル)


アルサック村のデュ・テルトルや、ラバルド村のドーザックなんかを一度に入れようとするので、こんなパースになってしまいます。しかし、マルゴー村の密集度はハンパないですね。


ところで、AOCマルゴーを名乗れるのはこの4村だけではありません。
Margaux
またまたINAOの地図を拝借しますが、このようにマルゴー村の北側にあるスッサン(Soussans)村もAOCマルゴーになります。ただ、1855年のメドック格付けシャトーがひとつもないということで、いつもスルーしていますが。(笑)

エチケット平面化画像。
IMG_4232
2008年からこの現行デザインに変わってるようですね。裏ラベルには先ほど触れたような簡単な歴史が書いています。QRコードは公式ページへのリンクです。親切~。

上等ワインの証し、真贋確認システムです。
IMG_4420
専用サイトの情報ページにつながるシャトーもありますが、ここは単に「本物よ」と言われて終わりです。つまんな~い。


さあ、抜栓。
IMG_4417
抜栓したのは「いきなり!ステーキ」でですが。

コルク平面化。
IMG_4418
基本通り、ミレジム表示もしっかりしています。

Alc.13%。(pH:4.34、Brix:5.6)
ガーネット。
IMG_4421

黒ベリー、ダークチェリー。
濡れ木樽、スパイス、青野菜もかすかながら。
辛口アタック。
構造感あるんですが「薄め」の味わい…。
重々しくない個性として楽しめるかもですが、
がっつりリブロースステーキにはちょっと弱いかな…。
もうちょっとフルボディーなのを期待していました。
よ~し、飲み残しを他のものに合わせてみようっと。


*****


Château Marquis de Terme 2016
Margaux
RRWポイント 89点


Hess Lion Tamer 2016

Mount Veeder という山の手ナパにあるライオンマークでお馴染みのヘス(Hess)です。
ちょっと上等シリーズの Lion Tamer(ライオン調教師)の Red blend なんですが、日本のインポーターの希望小売価格が10,000円のところ、コストコでは税込み4,798円で売ってました。それでもお手頃とは言えない価格ですが(笑)、思わず手に取ってしまいました。


IMG_3781
Hess は、スイス出身の先代のドナルド・ヘスさんが、ナパの山の手マウント・ヴィーダー(Mt.Veeder)に1970年代に開いたワイナリーで、世間からの高い評価もありナパのトップ・ワイナリーのひとつとなってます。カベソーが有名と思ってましたが、ナパ中に畑を広げ、多様な品種を手掛けていますね。


公式ページはさすがナパの一流ワイナリーって感じ。ワイン紹介もショップ兼用じゃないですよ。

このライオン・テイマーという名前は「ライオンの調教師、ライオンを手なずける者」ということなのですが、Hess がマウント・ヴィーダーでカベソーを作るとき、そのタンニンを和らげるのにマルベックを使っていたことに端を発しています。山奥のカベルネ・ソーヴィニヨンのタンニン分が荒々しかったんでしょうか、それを Hess のシンボルのライオンに見立て、それを調教するのがマルベックという訳です。というわけで、セパージュはこんな感じ。
・マルベック 40%
・ジンファンデル 27%
・プティシラー 21%
・カベソー 8%
・ムールヴェードル 2%
・プチヴェルド 1%
・メルロー 1%
ライオン調教師のマルベックが40%と主役です。しかし、ライオン役のカベソーが8%しか入ってませんね。個人的にはジンファンデルがガッツリ入ってるのが少々気になります。(笑)
新樽率40%のフレンチオーク樽で22ヶ月熟成と、ここは上等ワイン風情です。

パーカーおじさんの2016年の評価は90点とまずまずですが、2014年が93点で、2015年が92点と、このところ年々下がってきてるのもちょっと気になります。(笑)


ワイナリー訪問。ナパとはいえマウント・ヴィーダーは山間になります。
Hess03
やはりストビューは入り口までですが、中の施設は立派な感じです。


このワインは Mount Veeder AVA ではなく Napa Valley となってるので、ナパの各地にある畑からのブレンドのようですが、データシートに地図があり、Allomi Vineyard と Su’skol Vineyard が印されてました。正確な所在までは不明ですが、とりあえずGoogle Map転記してみます。
Hess03
ノース・コースト2台巨頭、ナパとソノマ、それとHess(Mt. Veeder)の位置関係を確認。

ナパ・ヴァレー公式サイトで拾った地図(ワイナリー名入り)も貼っておきます。
Hess01
Hessに印をつけておきました。やはりちょい外れの山の中ですね。


ラベル平面化画像。
IMG_3007
裏ラベルにブレンド詳細が書かれています。こういうブレンドには重要な情報です。


さあ、抜栓。
IMG_3778
キャップシールにシンボルのライオンマークのエンボスあり。

コルク平面化。
IMG_3779
ヴィンテージなど表示のないシンプルなものですね。

Alc.14.8%。(pH:4.00、Brix:8.8)アルコール、濃ゆい…。
濃いインキーなガーネット。粘性の涙は細かめですが色付きしてます。
IMG_3780

酸味の香りから来る黒ベリー、梅、あんず。
芳ばしい樽香が奥にあるのを感じます。
やはり酸が前に出ているかな。ジンのせい?
が、圧倒的な厚みと構造感はそれを忘れさせるくらい貫禄は十分。
若干酸に押されるバランスで時は進みます。
タンニン、収斂性もあるにはありますが完全に蚊帳の外。
喉元にアルコール感のフルボディ感じながら、
少々歪なバランスで長めの余韻が続きます。
貫禄は十分ながら、全体の建て付けは荒い感じがします。

調教すべきライオンは、カベソーではなくジンファンデルだったか?
Tamer になり切れなかった Lion Tamer でした。(笑)


*****


Hess
Lion Tamer 2016
RRWポイント 89点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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