Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

RRWポイント:90点

Bouchard Père & Fils Bourgogne Pinot Noir La Vignée 2018

前にも2015年を試しているブシャール・ペール・エ・フィスです。特に好みなわけでもありません。たまたま特価で売っていたので手を出してしまった的な…(笑)。どちらかというと、過去に本や漫画(漫画ソムリエ 第6巻 Vintage 45:不正)で読んだブシャール・ペール・エ・フィス社が1987年に起こした不祥事の印象で避けていたくらいです(笑)。

IMG_4994
1731年もの昔にミシェル・ブシャールによってボーヌに設立されたブシャール・ペール&フィスは、ブルゴーニュで最も古い作り手の1つであり、コートドールで最大の地主の1つでもあります。(現在、所有畑130haの内、74haが1級畑、12haが特級です。)
そんな偉大なドメーヌがしくじったのが1987年の不正事件です。フランスでは法律で禁止されている補糖と補酸の併用を行っていたことが発覚。その上、補糖の量自体も法律の制限量を上回っており、さらには原産地表示以外のブドウも使っていたというから驚きです。そして事件当時の経営者が吐いた言葉が、「みんなやってるのに何でワシだけパクられるねん!」だそうです。(笑)
案の定、その後会社は傾き、1995年にシャンパーニュ・アンリオを所有するジョゼフ・アンリオ氏に身売りをすることになります。しかし、アンリオ氏が経営を引き継ぐと、畑から醸造からあらゆる面に改革が行われ、現在のブシャールの品質は向上し、再び世界に名が知れ渡るドメーヌに返り咲いているということです。
ただ個人的には、そういうネガティブな話は印象に残るものでして、なんとなくいや~な感じを感じながらの抜栓となっちゃうんですよね。(笑)

公式ページは大ドメーヌの風格でしっかりしてますよ。

今日のAOCブルゴーニュもちゃんとデータシートまであります。
・ピノ・ノワール 100%
ただし、畑の場所はわかりません。シャブリからボジョレーまでのどこかです(笑)。買いブドウ(マスト)か買いワインだとはっきり書いています。熟成は10~15%だけフレンチオーク樽で、残りはステンレスタンクで9~10ヶ月だそうです。まあ、レジョナルですからこんなもんでしょう。

ただ、ひとつ気になるのは、裏ラベルの添加物の「安定剤アカシア)」の表示。たまに安ワインの表示で見かけますが、調べると現物はこの写真のような樹脂だそうです。(オエッ…笑)
Bouchard02
アカシア属アラビアゴムノキの樹皮から採るそうで、「アカシア」の代わりに「アラビアガム」と表示されることもあります。自然由来ですし、禁止されているわけでもなく、乳化剤や安定剤として広く使われているもののようです。例えば、アイスクリームやガムシロップ。あと、清涼飲料水の類、特にコーラはこれなしには成分が均一に混ざらないそうです。まさに安定剤なわけですね。
しかし、待てよ? たいていのワインはこんなもの入れずに作ってますよね。やはりこれは真っ当な作り方を端折って、それなりの味わいを作為的に作り出そうとして入れるもんなんでしょうね。

添加物の安定剤、ペイ・ドックの安いワインでも見かけますが、自分の経験上として過去の記録を調べてみると、なぜか南アフリカが特に多かったです。これは「アラビアガム」の例。
Bouchard03

De Wetshof という作り手では「安定剤(CMC)」とあります。
Bouchard04
CMCは Carboxymethyl Cellulose(カルボキシメチルセルロース)のことで、天然パルプ由来のセルロースを加工して作られた増粘安定剤だそうです。これも無害なんでしょうが、真っ当なワイン造りではないところで、とろみや粘りを出そうとしてるわけですよね。今日のブシャール同様、何となく釈然としません。そうそう、調べていて気がついたんですが、南アフリカは他国では見られない「酸味料」という謎の添加物の表示も多かったです。要注意ですね。

今日はなんだかすごく脱線(笑)。恒例の作り手訪問はしておきましょう。
Bouchard01
ボーヌの鉄道駅から市街へ向かって歩いて5分。旧市街の外郭に到達してすぐのところですね。なんとお向かいがアルベール・ビショーでした。


エチケット平面化画像。
IMG_4896
「安定剤(アカシア)」が燦然と輝いています(笑)。


さあ、抜栓。
IMG_4992
キャップシールなんかはカッコいいですよ。

コルク平面化。
IMG_4989
汎用品ですが、DIAMのいくつだろう? 3? 5?(笑)

Alc.12.5%。(pH:4.42、Brix:7.1)
しっかり色づいてるルビー。
IMG_4990

フランボワーズ、チェリー、ベリーの酸味の香り。
辛口アタック。
控えめで程よい酸味と複雑さも感じる味があります。
軽さはありますが、フレッシュ感として解釈可能。
後味で少々水臭い気がするんですが、
総論としてなかなかうまくまとまっています。

昔飲んだ2015年よりずっといいですね。
これが「安定剤(アカシア)」の効果なんでしょうか?
(笑)


*****

Bouchard Père & Fils
Bourgogne Pinot Noir La Vignée 2018
RRWポイント 90点


Clos Buzao Pinot Noir Réserve 2018 Dealurile Munteniei

ルーマニアのピノ・ノワールを見つけたのでポチったんですが、1000円+税というお値段です。素性を調べるのもちょっと手こずりそうな予感。まあ、ルーマニアは経験上レベルがそこそこ高いので、当たりであること期待しつつルーマニアワインの総論でも調べましょうか。

IMG_4971
案の定、作り手の素性不明(笑)。裏ラベルに「Bottled by DMD at F11170 France」とあります。フランスのネゴシアンでしょうか、このポストコードはレサック・シュル・ランピ(Raissac-sur-Lampy)というカルカソンヌの近くの町です。やはり、Chai DMD というワイン流通業者のようです。

Chai DMD の写真があったので貼っておきます。ルーマニアじゃないですよ。(笑)dmd01
ネットのショップの情報では、『南仏ドメーヌのオーナー“ピエール・デグルット氏”が手がける。“ブルゴーニュ以外でピノが上手に育つのはここしかない”と、ピノ・ノワールの苗木を全てフランスから持ち込んで、ルーマニアの銘醸地「デアルマーレ」で造られたワイン。』とあります。
「南仏ドメーヌ」ってどこな? ピエール・デグルット氏って誰な? …と、基本的なことがわからず情報的価値はほぼゼロです。(笑)

『ルーマニアの銘醸地「デアルマーレ」で造られたワイン』とありますが、今日のワインは「Dealurile Munteniei IGP」となっています。(IGPが「Indication Géographique Protégée」とフランス語なのもご愛敬。)ネットの情報によると、10年くらい前のヴィンテージでは(そんな前からあるんだ…)確かに DOC Dealu Mare だったようです。DOC → IGPで、少し広域になったのでしょうか。

ルーマニアのワイン法では、原産地呼称のDOCDenumirea de Origine Controlată)と地理的表示のIGIndicaţie Geografică)で産地が格付けされており、EUの規定よりも厳しいなんて言われています。ルーマニアがEUに加盟したのが2007年と割と最近なんですが、基本はEUワイン法のAOP/IGPに準じてるんじゃないでしょうか。

ルーマニアには、DOCが33、IGが12あると言います。列挙してみましょう。
(アルファベットはルーマニア語表記のまま記します。読みづれぇ~。笑)

DOC(Denumirea de Origine Controlată):計33
(Denumiri de origine controlată → 複数形)
インデントしてあるのはサブゾーンです。

1. Târnave
Blaj
Jidvei
Mediaş
2. Alba Iulia
3. Sebeş - Apold
4. Aiud
5. Lechinţa
6. Cotnari
7. Iaşi
Copou
Bucium
Uricani
8. Bohotin
9. Huşi
Vutcani
10. Iana
11. Dealu Bujorului
12. Nicoreşti
13. Panciu
14. Odobeşti
15. Coteşti
16. Dealu Mare
Boldeşti
Valea Călugărească
Urlaţi
Ceptura
Tohani
Breaza
Merei
Zoreşti
17. Pietroasa
18. Ştefăneşti
Costeşti
19. Sâmbureşti
20. Drăgăşani
21. Banu Mărăcine
22. Segarcea
23. Mehedinţi
Severin
Corcova
Golul Drâncei
Vânju Mare
Oreviţa
24. Recaş
25. Banat
Moldova Nouă
Dealurile Tirolului
Silagiu
26. Miniş
27. Crişana
Diosig
Biharia
Şimleu Silvaniei
28. Murfatlar
Medgidia
Cernavodă
29. Babadag
30. Sarica Niculiţel
Tulcea
31. Adamclisi
32. Oltina
33. Însurăţei


IG(Indicaţie Geografică):計12
(Indicaţii geografice → 複数形)

1. Dealurile Transilvaniei
2. Dealurile Moldovei(もしくは)
Dealurile Hârlăului
Dealurile laşilor
Dealurile Huşilor
Dealurile Tutovei
Dealurile Covurluiului
Terasele Siretului
3. Dealurile Vrancei
4. Dealurile Munteniei
5. Dealurile Olteniei
6. Viile Carașului
7. Viile Timişului
8. Dealurile Zarandului
9. Dealurile Crişanei
10. Dealurile Sătmarului
11. Colinele Dobrogei
12. Terasele Dunării


今日のワインは、IG Dealurile Munteniei ですが、ワイン名が「Clos Buzao」といいます。おそらく「Buzao」という場所があるはずと調べると、どうやら現地語で「ブザウ(Buzău)」のようです。ムンテニア(Muntenia)地方の県とその県都に Buzău というところがありました。ムンテニア(Muntenia)地方は首都ブカレストを含むルーマニアの南部を占める地方です。

ブザウは DOC Dealu Mare の域内にあり、IG Dealurile Munteniei に含まれます。Dealurile Munteniei の意味は「ムンテニアの丘」ということですから、ムンテニア地方の山側部分に当たるようです。以上をこの地図で確認してみましょう。
Romania_Wine_Region
ブカレストの北側、IG Dealurile Munteniei(黄文字)は見つかりましたか? その中に DOC Dealu Mare があり、ブザウ(Buzău)もその域内にありましたね。


実はこの辺りの情報は、ルーマニアワイン専門商社のユーロアジアトレーディングのサイトが詳しいです。カタログPDFにルーマニア情報が満載です。読み方もカタカナでわかります。(笑)
Romania_Wine_Region_ET
最初からこれを上げとくべきでしたかね。(笑)

毎回やってますが、Google Map上でルーマニアの緯度を見ます。
dmd00
ルーマニアはフランスとほぼ同じ緯度にあり、フランスの銘醸地のエリアがほぼ同じ規模で東欧に展開している印象です。国土の中央にとぐろを巻くように走るカルパチア山脈を境に、山岳部と平
原部で気候が大きく異なるため、生産されるワインも多種多様なんだそうです。やはり興味深い国です。


ラベル平面化画像。
IMG_4741
インポーターの重松貿易のサイトへ行ってもこのワインの情報はありませんでした。


さあ、抜栓。
IMG_4968
まあ、汎用品ですね。コルクも短い。

コルク平面化。
IMG_4972
ブドウのイラストのみ。

Alc.12.5%。(pH:4.37、Brix:7.0)
しっかり色づいたルビー。
IMG_4969

ラズベリー、イチゴ。
ミンティーな風味に隠れ軽めながら佃煮香もあります。
辛口アタック。
酸はミルキーなくらいまろやかで控えめ。
そこそこの複雑味があって面白いです。
全体像は値段なりの軽さはあるんですが頑張ってると思います。
やはり、ルーマニアはいい線行ってますね。


*****

Clos Buzao
Pinot Noir Réserve 2018
Dealurile Munteniei IGP
RRWポイント 90点


Summerhill Pyramid Winery Organic Cabernet Franc 2017 Okanagan Valley BC VQA

カナダのカベルネ・フランとな。またまたコストコ店頭での発見ワインです。カナダはその昔トロントまで車で遊びに行った以外は、トランジットでバンクーバー空港に降りるばっかり。空港ではアイスワインしか見なかったですが、やっぱりこういう赤ワインも作ってるんですね。しかし、ブドウ栽培のほぼ北限ですよね。ロワールのカベフラみたいなのを想像しますがどうなんでしょう。

IMG_4881
作り手のサマーヒル・ピラミッド・ワイナリーは、Cipes家がオカナガン湖畔(Okanagan Lake)のケロウナ(Kelowna)のブドウ園を1986年に購入したのが始まりだそうで。それ以上の情報はないですが、100%オーガニック、ヴィーガンのワインが売りのようです。2012年にはケロウナの畑がデメテール(Demeter)のビオディナミの認証を受けています。


公式ページは、がっつりショップ兼用のアメリカンスタイル(笑)。

今日のワイン(2017)は載ってました。価格は28カナダドル。日本円で2300円くらいでしょうか。コストコでは税込み2,498円(税抜き2,271円)で売ってましたから、現地とほぼ同じか安いくらいです。やっぱりコストコの価格設定は超良心的ですね。
・カベルネ・フラン 89%
・カベルネ・ソーヴィニヨン 11%
というブレンドですが、カベソーも作ってるんだというのに驚き。発酵を10,000Lのオークのフードル(大樽)で行い、熟成は通常のオークのバリックに移し、30ヶ月だそうです。


ブリティッシュ・コロンビア州、ケロウナにあるワイナリー訪問。
Okanagan_Valley00
バンクーバーから車で4時間ほどかかります。写真に見えますが、オカナガン湖という細長い湖のほとりです。この辺り一帯がオカナガン・ヴァレーというブリティッシュ・コロンビア州最大(州のワイン生産の84%を占める)の銘醸地になります。
丘の上のワイナリーは上がレストランになっているようです。そして建物の背後にはワイナリーのシンボルとも言えるピラミッドが立っています。ワイナリーツアーに来ると、この中で瞑想させてくれるそうですよ。(笑)


恒例ですが、Google Map上で「Okanagan Valley BC VQA」とワイナリー所在を確認。
Okanagan_Valley01
カナダは州ごとにアぺレーション、いわゆる GI(Geographical Indication)を統制していて、トロントのある東側のオンタリオ州で VQA(Vintners Quality Alliance)というアぺレーション表示の制度があります。アメリカの AVA(American Viticultural Area)みたいなもんですね。
これに対し、西のブリティッシュ・コロンビア州がやってるのが、BC VQA(British Columbia Vintners Quality Alliance)であり、地図の右上にインポーズしましたが、9つの GI(Geographical Indication)があり、BC VQA を表示できます。「BC VQA」表示があると以下のことがわかります。
・100%ブリティッシュ・コロンビア州産のブドウであること。
・95%以上が表示されている地域からのブドウであること。
・85%以上が表示されている品種であること。(今日のワインはカベフラ表示できます。)
・85%以上が表示されているヴィンテージのものであること。
見にくいですが、ケロウナ(Kelowna)他、オカナガン・ヴァレーBC VQA(Okanagan Valley BC VQA)のサブリージョンも地図に書き込んでいますので、ご確認ください。
詳しくはブリティッシュ・コロンビア州ワインの公式ページをご覧ください。

おまけで、カナダの他のワイン産地の地図を貼っておきます。
VQA01
大きくは西海岸と東海岸に分かれるってことですね。

しかし、今日のオカナガン・ヴァレーの緯度を世界各地と比較するとこうです。
VQA00
北海道のはるか北~。ヨーロッパでも、シャンパーニュあたりですかね。ドイツだとラインガウとか。いわゆるブドウ栽培の北限てことです。まあ、海流とかうまくいけば多少温暖になってなんとかなるんでしょう。


ラベル平面化画。
IMG_4828
なかなか情報豊富な裏ラベル。コストコのシールは少しだけかぶってました。


さあ、抜栓。
IMG_4883
出た、キャップシールなし。申し訳程度にテープが貼ってますが、ホコリ避けにはなってません。ビオワインをやってる所はこういうことやりがちです。(笑)

コルク平面化。
IMG_4879
こんなところにピラミッドのマーク。

Alc.14.5%。(pH:4.65、Brix:7.7)
濃いガーネット。
IMG_4880

ブラックベリー、ダークチェリー。
ドライフルーツ、スギ、かすかなミントかハーブ。
カベソーの雰囲気のある香りです。樽香のせいかな?
辛口アタックに鋭角な酸味が乗ってます。
少しブレット風味もあるような…ビオ…(笑)。
酸のお陰で、こじんまりな感じですが、
味の奥行きは結構あるんですよ。
タンニンはシルキー。
余韻も酸が支配的なんですが、じんわりいい感じ。

クールな酸味は好みですが、
飲む人によって評価は分かれるかな~。
嫌いじゃないわ。


*****


Summerhill Pyramid Winery
Organic Cabernet Franc 2017
Okanagan Valley BC VQA
RRWポイント 90点


Calabria Family Wines Westend The Black Shiraz 2019

久しぶりに「ヴィノスやまざき」をのぞいたんですが、これといって目ぼしいものが見当たらず、かと言って手ぶらで帰るのもなんだなってことで、超お手頃のオーストラリアのシラーをお買い求め。コスパが良くってヴィノスやまざきでも人気の商品なんですってね。1000円ですから、おいしけりゃ偉いワインです。

IMG_4813
カラブリア・ファミリー・ワインズというニュー・サウス・ウェールズ州のリヴァリーナ地区に1945年に創業したという家族経営のワイナリーです。名前からも想像できるように(笑)元は南イタリアからの移民だそうです。ヴィノスやまざきはオーストラリアからの蔵直ワインを始めたころからのお付き合いだそうですね。もしかして今日のワインは日本向けのみバージョンでしょうか…。

公式ページは、トップページが動画でショップ兼用という大手によくあるパターン。

やはり予想した通り、今日のウェストエンドなるワインは載ってませんね。
・シラーズ 100%
価格的にもローエンドの「Richland」というシリーズが同じワインだと類推してデータを見ますが、情報がほとんどなし。ヴィノスやまざきの情報も同じようなものでした。わかるのはブドウがリヴァリーナ(Riverina)産だということのみです。


作り手訪問。産地リヴァリーナのエリアの真ん中辺り、グリフィスという町です。
Calabria01
ストビューの古いアーカイブの写真を見ると、なんと「Westend Estate」という名前になっています。旧名称なのか買収したのか不明ですが、今日のワイン名「Westend」とは無関係ではなさそうです。

いつもの拾い物の地図で位置関係を確認しておきましょう。黄四角がワイナリー所在。
Calabria03
今日のワインのリヴァリーナ地区を擁するビッグ・リバーズBig Rivers)というゾーンから見ていきましょう。名前の通り、重要な大きな川がいくつもあるのがキーポイントです。
まず、グレート・ディヴァイディング山脈/大ジバイジング山脈(Great Dividing Range)を水源に西へ流れ、アデレード南方のアレクサンドリナ湖から南極海に注ぎ込む、オーストラリア最長の川、マレー川Murray)を押さえましょう。この川はニュー・サウス・ウェールズ州とヴィクトリア州の州境になっているのがよくわかりますね。
マレー川には支流があり、北側がダーリング川Darling)、その南にマランビジー川Murrumbidgee)があります。マランビジー川は更にラックラン川Lachlan)に分かれます。地図上で「Big Rivers」を成す以上の4つの川は追えましたでしょうか。
「Big Rivers」は1996年に定められた GI(Geographical Indication)で、以下の4つのサブリージョンがあります。

Riverina(マランビジー川、ラックラン川流域。Big Rivers 最大の産地。)
Murray Darling(マレー川、ダーリング川接続部周辺。)
Swan Hill(マレー川南側、Swan Hill 周辺。)
Perricoota(Swan Hill のもう少し上流域、マレー川北側。)

リヴァリーナ地区はニュー・サウス・ウェールズ州のブドウ栽培の60%を占め、オーストラリア全体でも15%に相当する一大産地です。今日の作り手の所在、グリフィス(Griffith)が中心地になります。
マレー・ダーリングとスワン・ヒルは、ビッグ・リバーズのサブリージョンであると同時に、ヴィクトリア州側では、「North West Victoria ゾーン」のサブリージョンにもなっていますのでご注意を。


ラベル平面化画像。
IMG_4754
裏はお馴染みヴィノスやまざきラベルです。おっと、「アメリカンオークとフレンチオークで樽熟成」と書いてますね。「樽熟成からくるスモーキーな味わいが特徴」なんてことも。


さあ、スクリュー回転。
IMG_4812
無印キャップは仕方ないですね。

Alc.13.5%。(pH:4.24、Brix:7.8)
赤紫系の濃いガーネット。
IMG_4810

黒ベリー、カシス。黒糖感あり。
辛口アタック。
厚みは弱めながら、スモーキーで苦味様の複雑味があります。
ラベルのコメントは正しそうです。(笑)
タンニンは収斂性しっかりあり。
余韻は早めに退散しますが、全体の評価として悪くないです。
オーストラリアのシラー感出てます。


*****


Calabria Family Wines
Westend The Black Shiraz 2019
RRWポイント 90点


Michael David Winery Petite Petit 2017

コストコ偵察で目に留まった一品です。同じようなサーカス柄で「Freakshow」という名のカベソーやジンファンデルもあったのですが、プチ・プチ(Petite Petit)という名前と、プチ・シラーとプチ・ヴェルドのブレンドという面白さからこっちを選びました。作り手の Michael David Winery というのは見覚えがあるなと思ったら、昔アメリカの高級ステーキ店でちょっと上のレンジのカベソーをバイザグラスで試してました。

IMG_4797
マイケル・デイビッド・ワイナリーという作り手、ローダイで150年の歴史あるフィリップス家の家族経営のワイナリーです。ローダイで代々ブドウ栽培をしていた5代目のマイケルとデイビッドの兄弟が創設したのが始まりで、この名前なわけです。現在はマイケルさんの息子さん、娘さんもチームに加わり、ローダイ愛をもってワイナリーの発展に尽力しているそうです。


公式ページはトップページでいきなりサーカス団のイメージが出てきます。まじめな(?)プレミアムワインもラインアップしていますが、サーカスのデザインが看板ワインなんでしょう。

2018年しか載ってませんでしたが、ネット上に2017年のデータシートを発見。
・プチ・シラー(Petite Sirah) 85%
・プチ・ヴェルド(Petit Verdot) 15%
と、プチ・プチといいながらがっつりプチ・シラーです。綴りも入れてますが、プチ・シラーは「Sirah」と「y」じゃなくて「i」なので注意ください。本来シラーは「Syrah」です。
熟成は、60%がフレンチオークの新樽、40%がニュートラルオーク(ユーズドの意味?)で16ヶ月だそうです。2018年は14ヶ月と短くなってるようです。


ローダイのマイケル・デイビッド・ワイナリー訪問。州道沿いのドライブイン風情ですね。
MDW01
このカリフォルニア州道CA12号線はローダイからナパ経由ソノマまで東西に一直線につなぐ幹線道路です。一本道でソノマのダウンタウンまで行けますよ。

ローダイAVA(American Viticultural Area)の地図にワイナリー所在を追記しました。
MDW02
あんまり聞かないですが、サブリージョンもいくつかありそうですね。ローダイAVAは、地図にもありますサクラメント=サン・ホアキン・デルタ(Sacramento-San Joaquin Delta)の外郭部分にあり、ローダイ市のあるサン・ホアキン郡(San Joaquin County)から北側のサクラメント郡(Sacramento County)に渡ります。大括りではセントラル・ヴァレーAVAに含まれます。
この地図でも見て取れますが、サクラメント=サン・ホアキン・デルタに流れ込む川がたくさんあるお陰で、かなり内陸部にあるにもかかわらず地中海性気候に似た特徴を示すそうです。

ローダイ・ワイン(Lodi Wine Visitor Center)の公式サイトにこんなイラストがありました。
MDW03
畑がいっぱいあって、川が流れていて、ええ感じです。行ってみたくなります。

イラストの「LODI」のアーチはローダイ駅のすぐ近くに実在します。
MDW04
まわりは駅や市街地で畑はないですが。(笑)


ラベル平面化画像。
IMG_4527
ぐるっと1周タイプ。詳細や警告表示はチケットの半券に書かれています。おしゃれ~。
プチ・プチといいながらフルボディの重いワインなのでゾウのイラストにしてあるとか。

コストコのシールはここに貼ってありました。
IMG_4526
小さめのシールにした努力は買いますが、このサイズなら上から貼らずにボトルの上の方に貼れたんじゃないでしょうか。

ネックにこんなPOPがついていました。
IMG_4795
パーカーおじさんは試していないようですが、ワイン・エンスージアスト誌(Wine Enthusiast)は毎年高評価をしてるようです。


さあ、抜栓。
IMG_4789
エンボスロゴ入りキャップシールはカッコいいですね。

コルク平面化。
IMG_4791
ロゴマークの繰り返しですが、コルク横にもマーク入り。ここはヴィンテージ打ちましょうよ。

Alc.14.5%。(pH:4.47、Brix:9.0)⇒ 驚愕のBrix値。
赤紫色の強めの濃いガーネット。涙は細かいけど色つき。
IMG_4796

黒ベリー、チェリー、カシス。
ミントからのゼラニウムっぽさもありますね。
辛口アタック。
果実味をしっかり感じる導入部です。
案外、重み・厚みは弱めながら存在感はありますね。
喉元に収斂性も感じますが穏やかなタンニンです。
余韻もあっさりなんですが絶妙な「軽め」が味わえる気がします。

ゾウの絵でヘビーなのを期待しますが、少々当て外れ。
昔プチ・シラーでよく感じた変なスモーキーさは少ないので好印象です。


*****


Michael David Winery
Petite Petit 2017
Lodi
RRWポイント 90点


Star of Africa Reserve Pinot Noir 2019

最近リカマンでよく見かけるこのゾウさん。「Star of Africa」という名前で、いかにも南ア~な感じが前面に出ています。シュナン・ブラン、シャルドネ、ピノタージュなどいろいろ出ていて、リカマンのクーポンで今月はどれもちょっと安くなっていました。ということで、未だ試したことのなかった南アのピノ・ノワールをチョイスし、お試しとなりました。

IMG_4670
この手のワインあるあるかもしれませんが、素性がさっぱりわかりません。インポーターはリカマンですから都光。生産者は「メゾン・デュ・キャップ」とあり、ググるとフランシュフック(Franschhoek)にあるホテルのようです。ワインを作っている雰囲気はありません。Stellenbosch Vineyards の Abraham de Villiers 氏がワインメーカーと書いてますが、そちらのワイナリーにも繋がりは見出せず。最終的には裏ラベルが正しいでしょうということで見てみますが、Les Vins Du Littoral 社元詰めとなっており住所はフランスのラングドックにある町が書かれています。もう、コンガラガッチーであります。

「そうだ、南アはこの手があった!」と、ネックのシールを見ます。
IMG_4673
SAWIS(South African Wine Industry Information and Service)のシールサーチのページでこの番号を入力すると認証確認ができるようになっています。いざ、番号入力!

出てきた情報がコレ。

Production Area: STELLENBOSCH
Cultivar(s): PINOT NOIR
Type: RED WINE
Vintage: 2019
Estate:

ステレンボッシュ産のピノ・ノワール2019は正しかったです。しかし、肝心のエステート名が空欄。ガックシです。

もう、ワイン情報はリカマンのものしかありません。
・ピノ・ノワール 100%
ステレンボッシュ(+Helderbergだそう)の畑から手摘み収穫。主発酵後、3日間のスキンコンタクト(醸し)。300Lのフレンチオーク樽(新樽率20%)で26ヶ月熟成だそうです。
2019年モノで26ヶ月熟成? おや? 南半球だから2019年の早いうちに収穫したとしても計算が合いません。全くもってリカマンの情報は信じられなくなってきました。(笑)


W.O. Western Cape の地図でステレンボッシュを確認しておきましょう。
VanLoveren02
ケープタウンのすぐ東側、ステレンボッシュの町中心に広がっている地域です。

Google Map上に転記して地形との関係を見ておきます。
Stellenbosch01
ケープタウンの市街地が途切れるとステレンボッシュって感じですね。


ラベル平面化画像。
IMG_4633
原産国:南アフリカ共和国、元詰め:フランスの会社。まあ、瓶詰めをフランスでやったとは限らないからいいのかな。


さあ、抜栓。
IMG_4668
無印~。「DIAM」とだけ書かれてます。DIAM1でもないってことでしょうか。

Alc.14%。(pH:4.35、Brix:7.5)
しっかり濃いルビー。ピノっぽくないです。
IMG_4669

ラズベリー、カシス、ミント。
辛口アタック。
酸味が嫌みなく程よく効いています。
しっかりしたコクもありますね。
ある意味ブルゴーニュのピノっぽくないんですが、
バランスのいいストラクチャーはうまく造られてる感じです。
ハーブっぽい風味は南アの個性でしょうか。

濃口のピノ、いいね。
しかし、南アは何でも重く造るな~。


*****


Star of Africa
Reserve Pinot Noir 2019
RRWポイント 90点


Mustiguillo Finca Terrerazo Vino de Pago Bobal 2016

以前、このボデガス・ムスティギージョ(Bodegas Mustiguillo)のボバル(Bobal)という品種のブレンドを試しています。ボバルは、スペインの黒ブドウの栽培面積においてテンプラニージョに次いで第2位という割にはあまりお目にかかりませんが、ボバルの名手と言われるムスティギージョのボバルにたまたま出会ったものでお試しとなりました。今日は同じ作り手ながら、ボバル100%の上級レンジ。そして、スペインのワインの格付けでは最上級という「Vino de Pago」であります。ゴイゴイスー。

IMG_4641
ムスティギージョは、バレンシア州ウティエル(DO Utiel-Requena のウティエル)にてアントニオ・サリオン(Antonio Sarrión Martínez)さんが1998年に立ち上げた家族経営ワイナリーです。創業当初から地元品種ボバルの可能性に着目し、ボバルでバレンシアのテロワールを表現すべく取り組んでいるんだそうです。(Linked inの説明文より)そのおかげで、2010年には彼らの畑「El Terrerazo」が単独でDOP(Denominación de Origen Protegida)「Vino de Pago」に認定されています。


公式ページ前回見たときからリニューアルされていました。ずいぶんよくなってます。

さて今日のビノ・デ・パゴ、フィンカ・テレラソです。
・ボバル 100%
ブドウは粒ごとに2回の選果。低温浸漬後、35hlのオーク桶で若干のピジャージュをしながら10日間の発酵を行います。フリーランのみ225Lと500Lのフレンチオーク樽(一部35hlのフードル)に移され、樽内でMLF、18ヶ月の熟成を行います。

ボバルは主にバレンシア州周辺でしか栽培されてないせいか、あまり情報がありません。
Bobal01
系統や親子関係に関するデータは見当たらず。スペインじゃアイレン、テンプラニージョに続いて第3位の栽培面積ですから、みんなもっとボバルに興味を持とうよ(笑)。因みにボバル以下、ガルナチャ、モナストレルと続きます。ガルナチャより多いなんて意外ですよね。
そうそう、スペイン語の発音では後ろにアクセントがありますから「ボバール」に近い発音になります。


前にも行ってますが、作り手訪問。立派な門構え、建物です。
Mustiguillo01
ウティエル(Utiel)の町から北へ車で10分といったところ。

公式のトップページの写真が辺りの雰囲気含めいい感じなので貼っておきます。
mustiguillo01
上の写真の門は白い矢印のところです。


バレンシアのDOウティエル・レケーナ(DO Utiel-Requena)の位置関係を見ておきます。
mustiguillo02
バレンシア州(Comunidad Valenciana)はカステジョン県(Castellón)、バレンシア県(Valencia)、アリカンテ県(Alicante)の3県から成り、ウティエル・レケーナはバレンシア県の内陸部にあるDOです。標高が700~900mもある地域で、今日の畑「El Terrerazo」も標高800mに位置するそうです。
DOウティエル・レケーナでは、80%以上がボバルの畑です。もうボバル王国といって過言ではありません。詳しくはDOウティエル・レケーナ公式ページで。ここはなんと日本語ページもあります。


ムスティギージョの公式ページに「El Terrerazo」の畑の地図があったのでGoogle Mapに転記してみました。これが2010年に認定された「Vino de Pago」の畑ということです。
Bobal01
VP(Vino de Pago)はスペインの格付けの頂点で、2003年のワイン法改正で新たに設定されたランクです。一つの村で他とは際立って上質のワインを生む畑(生産者)に適用されます。

公式ページではVPの同義語として、DOP El Terrerazo(DOP=Denominación de Origen Protegida)とも書いていますが、スペインとEUのワインの分類を見るとよくわかります。
スペイン・EUワイン法
DOPといっても、スペインの格付けの VP / DOCa / DOC / VC 全部を含む訳です。DOC / DOCa はお馴染みですね。DOCa は、現在のところリオハ(Rioja)とプリオラート(Priorat)しかありません。(プリオラートではカタルーニャ語でDOCaのことをDOQと書くので注意。)
VC(Vino de Calidad con Indicación Geográfica)は聞き慣れませんが、それもそのはず、DOへ昇格するためのプロセスのような格付けです。DO昇格前提で5年はこのランクで過ごさないといけないようです。現在7つの産地がこのカテゴリーでDO昇格を待っているそうです。
さて、肝心のVP(ビノ・デ・パゴ、Vino de Pago)ですが、現在認定を受けているのが19の畑(生産者)らしいです。以下にその19の畑を列挙しておきます。当然、ムスティギージョの「El Terrerazo」も入ってます。

<Castilla la Mancha
 (Castilla la Mancha = Albacete / Ciudad Real / Cuenca / Guadalajara / Toledo)

(1) Pago Calzadilla (Cuenca)
(2) Campo de la Guardia (Toledo)
(3) Dominio de Valdepusa (Toledo)
(4) Casa del Blanco (Ciudad Real)
(5) Dehesa del Carrizal (Ciudad Real)
(6) Pago Florentino (Ciudad Real)
(7) Finca Élez (Albacete)
(8) Pago Guijoso (Albacete)
(9) El Vicario (Ciudad Real)
(10) Los Cerrillos  (Ciudad Real)
(11) La Jaraba (Albacete)
(12) Vallegarcía (Ciudad Real)

<Aragón>

(13) Pago de Aylés (Zaragoza)

<Comunidad Valenciana
(Comunidad Valenciana = Alicante / Castellón / Valencia)

(14) Finca El Terrerazo (Valencia)
(15) Pago Vera de Estenas (Valencia)
(16) Los Balagueses (Valencia)

<Navarra>

(17) Pago de Arínzano
(18) Pago de Otazu
(19) Prado de Irache


ラベル平面化画像。
IMG_4455
シンプルでいい感じですね。「Vino de Pago」が誇らしげです。


さあ、抜栓。
IMG_4636
キャップシールには「FT」の文字。Finca Terrerazo のことですね。

コルク平面化。
IMG_4638
ミレジムは横にちゃんと入っています。

Alc.14%。(pH:3.94、Brix:7.0)
赤紫強めの濃いガーネット。
IMG_4639

黒ベリー、カシス、チェリー。
揮発油の感じもありました。
辛口アタック。
塩味もある?
酸味も結構あります。
そしてタンニンの収斂性もしっかり効いている。
果実味たっぷりで重苦しくない味わいです。
余韻も長く楽しめるんですが、
特徴的な酸はずっと健在です。
これがボバルの個性でしょうか。


*****

Mustiguillo
Finca Terrerazo
Vino de Pago
Bobal 2016
RRWポイント 90点


Domaine Q(ドメーヌ・久)ピノ・ノワール 2017

ドメーヌQのピノ・ノワールです。山梨県甲府市のふるさと納税の返礼品ではありますが、以前「蔵出しワインバー IN 大阪」なるイベントで試飲して、日本でもこんなにうまいピノがあるんだと感動した記憶があり、これを見つけたときは思わずポチッと寄付しちゃいました。(笑)

IMG_4503
ドメーヌ・久(Domaine Q)は1996年から自家農園(甲府市川田町)でピノ・ノワールの栽培を開始、2000年に栽培に成功しワインを醸造。国産は困難と言われてきたピノ・ノワールの初めての収穫に成功した先駆者で、全国でも珍しいと当時は話題になったそうです。
個人的に日本のピノ・ノワールじゃ今のところ最高峰と思ってる丹波ワインの京都丹波 Pinot Noir VVは樹齢30年と言いますから、ちょっと計算が合わないかな? 丹波ワインじゃ20年前はワインにしてなかったってことかな?

ドメーヌ・久の公式ページは株式会社甲府ワインポートのサイトの中にあります。

ドメーヌやピノ・ノワール品種の説明はありますが、肝心のワインの詳細はあっさり。
・(自社畑) ピノ・ノワール 100%
ちょっと古い記事(2002年)にはアメリカ産小樽で1年間熟成とありました。

ドメーヌ・久を訪問します。JR中央本線・甲府駅から車で15分ほどの所。
DomaineQ01
県道6号線沿いのボルドー・クラシックハウス(株式会社甲府ワインポート)内にあります。敷地内には、ワイナリーのほか、レストラン(ボルドー)や結婚式場・チャペルも。しかし自社畑はピノ・ノワール専門なのにボルドーって…。(笑)

例によって「Koshu Valley」を俯瞰してワイナリーの位置を確認しておきます。
DomaineQ02
関西からは遠い産地ですが、ふるさと納税すると甲府市の馴染みになった気がします。(笑)


ラベル平面化画像。
IMG_4380
1枚ものです。「Q」推しの少し変わったデザインですが目立ちます。


さあ、抜栓。
IMG_4498
キャップシールには「Q」。コルクはDIAM5採用なるも完全無印。よって平面化は致しません。(笑)

Alc.12%。(pH:4.27、Brix:6.7)
レンガ色がかった透明感のあるルビー。
IMG_4499

フランボワーズ、チェリー、白檀的なハーブ感も。
ごくごくかすかにブレット的なものもあるような…。
辛口アタック。
特徴的な酸ですが全然嫌味はないです。
味は薄っぺらくなく、奥行き、複雑味あっていいですね。
多少クセはあるんですが個性的なピノとして十分楽しめます。
しかし、丹波ワインは超えられるかな…。近日お試し予定(笑)。


*****


Domaine Q(ドメーヌ・久)
ピノ・ノワール 2017
RRWポイント 90点


マンズワイン ソラリス 信州カベルネ・ソーヴィニヨン 2016

長野県小諸市にあるマンズワインの小諸ワイナリーが作る信州カベソーです。ええ、ふるさと納税の返礼品ですとも(笑)。お布施をしたのは小諸市じゃなく上田市の方なんですが、まあ、同じ「千曲川ワインバレー」ということでOKなんでしょう。しばらくの間は日本ワインは返礼品シリーズが続きそうです。(笑)


IMG_4387
マンズワインは親会社であるキッコーマンが1962年に山梨県勝沼に前身となる「勝沼洋酒株式会社」を設立したのが始まりです。発酵と醸造が得意技の醤油メーカーがワイン造りというのは理にかなってる気がします。「マンズ」の「マン」はキッコーマンの「マン」なんですって。(笑)
その後、長野県の上田市・小諸市で契約栽培を始め、この地のポテンシャルに早くから着目したんでしょう、1973年に自社の小諸ワイナリーをオッ建てます。小諸ワイナリーでは欧州品種を中心に成功し、今日のプレミアムワイン「ソラリス」シリーズの元になっているようです。


公式ページはなかなかいい感じ。ワイン情報もしっかりしています。

今日のワインは長野県上田市塩田平の契約畑からのカベソーを小諸ワイナリーで醸造・元詰めです。ワイナリー周辺に自社畑もあるようですが、もともと契約栽培で始まった小諸ワイナリーですから長年の付き合いの畑からというのは順当なんでしょう。
・カベソー 100%
栽培方法は、その名も「マンズレインカット」を使用した垣根栽培とあります。マンズワインが考案した雨除けのことだそうで、半円形の支柱にビニールをかけ雨の多い日本の気候に対応するわけです。これってフランスじゃINAOが禁止しているやつですね(笑)。おいしいワインができるのだったら全然OKだと思います。
熟成は、ミディアム・トーストのフランス産樽で20ヶ月となかなか贅沢にやってます。


さあ、小諸ワイナリーを訪問。敷地の広さといい、なかなか立派なところ。
Manns01
畑のブドウの上にかかってるそれは…「マンズレインカット」ですね(笑)。ここに見える道の右側には約3千坪の日本庭園「万酔園」が併設されています。その庭園の地下にはセラーがあるんだそうで。ゴイゴイスーです。行ってみた~い!
今日のカベソーの畑のある長野県上田市塩田平というのは、千曲川の向こう側の山間で、車で40分ほどの距離です。


ここに拝借したのは、公式ページにあったマンズワインの産地の地図です。
Manns02
長野・山梨2本立て。上田市・東御市・小諸市あたりは北陸新幹線が通っていていいですね。
シンプルでわかりやすいんですが、信州ワインバレーとの位置関係が見てみたいですね。

ということで、恒例のGoogle Mapで長野県を俯瞰して見てみましょう。
Manns03
「信州ワインバレー構想」詳細については長野県の資料をリンクしてお茶を濁しておきます。千曲川ワインバレーのマンズワイン小諸ワイナリーは見つかりましたか?
(シャトー・メルシャンの時の地図を再利用してるのはご愛嬌です。)


ラベル平面化画像。
IMG_4348
表ラベルは質感いいです。裏ラベルの情報もしっかりしています。


さあ、抜栓。
IMG_4383
キャップシールもコルクも、マンズワインの太陽とブドウのマーク入り。

コルク平面化。
IMG_4384
ミレジムが横に入ってるのはいいですね。日本じゃ珍しい?

Alc.13%。(pH:4.61、Brix:6.4)
濃いガーネット。エッジはかすかに褐変。
IMG_4386

黒ベリー、スパイス、スギ。
しっかり樽のニュアンスあります。
辛口アタック。
静かな酸があるのを感じますが問題なし。
複雑味をかもしだす味わいは厚みもあっていいですね。
タンニンの渋みが結構効いてるのが意外な感じ。
余韻は、酸は戻ってくるんですが、しっかり伸びます。

重々しさはないですが、ちゃんとカベソーしてる。
日本にしては(笑)良いカベソーということで。


*****


Manns Wines
SOLARIS
信州カベルネ・ソーヴィニヨン 2016
RRWポイント 90点


Kirkland Signature Barolo 2015

バローロをいただくんですが、コストコのプライベートブランド、カークランド・シグネチャーです(笑)。今までは素通りしていたやつですが、最近キヤンティ・クラッシコリオハを試し、そんなに悪くなかったもので、これも試してみなきゃと相成りました。お値段は2,488円。微妙な感じですが本国アメリカでは$19.99のようですから、ドル建てで見ると安く感じます。(笑)


IMG_4343
問題は作り手です。キヤンティ・クラッシコやリオハは裏ラベルにヒントが書いてあって、生産委託先が判明したんですが、バローロは裏ラベルには全く手掛かりがありません。困ったなと思っていると、ネックに「Simone Tablino」というサインがあります。一か八かでググってみます。
すると、ロレンツォ・タブリーノというアルバにあるワインのコンサルのページがヒットします。この方の息子さんがネックのサインのシモーネ・タブリーノさんで、親子でワインのコンサルをやってるようです。で、重要な発見が、お父様のロレンツォ・タブリーノさんが1969年から2004年までセッラルンガ・ダルバの大手ワイナリー、フォンタナフレッダFontanafredda)で技術者として働いていたことです。そしてさらに、息子のシモーネ・タブリーノさんが2004年から引き継いでフォンタナフレッダで働いてらっしゃる! 現役じゃん。(笑)

すると次々と手掛りが繋がってきます。表ラベルには生産地でしょう「Serralunga d'Alba」とありますし、イラストの建物にも「Villa Reale in Serralunga」とあります。フォンタナフレッダ村(Villaggio Fontanafredda)とも呼ばれるフォンタナフレッダの敷地内へ入ってみます。
FontanafreddaGR01
ビンゴ! ラベルのイラストの建物はこれでしたね。クリソツです。ということで、コストコのバローロはフォンタナフレッダで間違いないという結論になりました。


公式ページにコストコのワインが載ってるわけもありませんが、一応リンクを貼っておきます。

データは不詳ですが、バローロDOCGの規定に沿うとこうです。
・ネッビオーロ 100%
合計38ヶ月の熟成(内木樽で18ヶ月)はやってるってことです。


フォンタナフレッダの公式ページにある周辺の中世風イラスト地図です。
Fontanafredda01
フォンタナフレッダと、セッラルンガ・ダルバ城のあるセッラルンガ・ダルバの町、バローロ村に旗が立ってます。(実際は所有畑の場所を示す旗ですが…。)

なかなか面白い地図なので、Google Mapにイラストと共に転記します。
FontanafreddaGR02
地図の左下にフォンタナフレッド村の拡大写真を入れています。今日のワインのラベルのイラスト「Villa Reale」はここに示したように敷地の奥の方にあります。


ラベル平面化画像。
IMG_4275
ジェームズ・サックリングさん92点のシールあり。


さあ、抜栓。
IMG_4340
超無印。コルクもこの番号だけなので平面化はなしです。

Alc.14%。(pH:4.16、Brix:7.7)
エッジにかけて透けるガーネット。粘性の涙は細かめです。
IMG_4341

辛口アタックの前に酸性のブレット風味が飛び込んできます。
まあ、バローロあるあるかもしれないので、良しとしましょう。
ブラックベリー、アプリコット、鉄、黒鉛。
辛口アタック。
やはり酸がありますが尖ってはいないのでOK。
しなやかなテクスチャーをもつ味は程よい複雑味をたたえています。
喉元に張り付く収斂性は演出として悪くはないです。
ただし、余韻で甘みに気づきながらも、
そのタンニン分がしつこく残る気がします。

値段なりですが十分楽しめるバローロだと思います。
ただし、フォンタナフレッダにしては今ひとつな感じはします。


*****


Kirkland Signature
Barolo 2015
RRWポイント 90点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

ワインBLOGランキングへ

にほんブログ村 ワインへ
にほんブログ村 酒ブログ ワインへ

メール:
saikin.photo の gmail.com

カテゴリー
タグ絞り込み検索
記事検索
最新記事 50(画像付)
月別アーカイブ
アクセス(ユニーク数)
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:



PVアクセスランキング にほんブログ村
© All Rights Reserved.
無断複製転載禁止します。
  • ライブドアブログ