「上等バローロも飲んでおこう!」のコーナー(笑)。レナート・ラッティです。
1965年からバローロ地域のラ・モッラに本拠地を構える家族経営の作り手ですが、
創業者レナートさんは「偉大なるバローロの改革者」と異名をとるとか。
ラ・モッラで最も有名な単一畑の一つ、ロッケ・デッラヌンチャータからの一杯です。


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レナートさんは1988年に急逝していますが、若かりし頃、アルバで醸造を学び、
ブラジルに渡ってスパークリングワインとチンザノのベルモットの生産に携わり、
1965年ピエモンテに戻ってからMarcenascoの畑を取得しバローロを作り始めます。
こういうちょっと変わった経歴が革新的な作り方の発想に結び付くんでしょうか。
発酵や熟成の期間を短縮したり、オーク樽での熟成を2年までに抑え、代わりに、
ボトルでの熟成期間を延ばすなど、モダン・バローロの基礎を作ったそうです。


公式ページはモダンな感じ。伝統的なイタリアらしさはあまり感じません。

そこそこ情報はありました。バローロですから、そう仕様は変わらないですが。
・ネッビオーロ 100%
除梗・破砕後の発酵、温度調節付き発酵槽にて30度で7~10日間。
マロラクティック発酵はオーク樽内で行います。
ただ、樽はフレンチオークのバリックと25ヘクトリットルの大樽を併用。
樽での熟成期間はやはり2年です。
で、今日のロッケ・デッラヌンチャータ2015はパーカーおじさん95点です。おお。


ラ・モッラのアヌンチャータ(Annunziata)教会横のレナート・ラッティ訪問。
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2002年に最新設備に更新したそうなので、モダンでカッコいい建物です。

バローロDOCGを俯瞰して見ると、この辺りにあります。
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公式ページにはレナート・ラッティの所有畑の地図がありました。
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しかし、あまりにもザックリし過ぎで面白くないですね。バローロの形…。(笑)

今日のロッケ・デッラヌンチャータの畑に行ってみましょう。
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レナート・ラッティのすぐ裏手がこの畑でした。いい眺めです。
ストビューでうろついてみましたがレナート・ラッティの区画はわからず。
たぶんワイナリーに近い方(この写真あたり)なんじゃないかと。


ラベル平面化画像。
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裏ラベルはあるんですが…エノテカさんが丸隠し。
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いつも言わせていただきますが、これはイカンです。


さあ、抜栓...じゃなくてCORAVIN(コラヴァン)です。
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グラスワインでも抜栓仕立ての風味が保てるなら非常にありがたいシステムです。

Alc.14%。
透明感あるガーネット。
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カシス、ブルーベリージャム、ブラックベリー。
エレガントな辛口アタックです。
軽さを演出する酸も感じるんですが、
ボディーはしっかり重みがあって均衡しています。
喉元の収斂性もドラマチックに余韻へ流れていきます。

うん、おいしいバローロです。ただ...
パーカーおじさんの95点とまではいかないな~。(笑)


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Renato Ratti
Barolo
Rocche dell’Annunziata 2015
RRWポイント 91点