スペイン、リベラ・デル・ドゥエロ(Ribera del Duero)のワインですが、出ましたコストコのプライベートブランド「Kirkland Signature」です。で、よく見るとこれ、「Gran Reserva」です。リベラ・デル・ドゥエロのグラン・レセルバは規定により 60ヶ月(内、24ヶ月は木樽)の長期熟成をしているってことになります。それが税込み1,788円。こりゃあ、お買い得だわ。
コストコのPBワインは作り手(生産委託先)を突き止めるのに苦労するんですが、これはあっさり裏ラベルに「Viña Solorca」と住所と共に書いてありました(笑)。1998年に設立されたリベラ・デル・ドゥエロの中心地ロア(Roa)にある家族経営の作り手です。と言っても、年間50万本の生産をしてるそうで、そりゃあコストコも委託するわけですね。
公式ページは新しい作り手にしては少々古風な感じです。
ここにコストコのワインが載っているわけもなく、同等であろうグラン・レセルバを参考にしようと思いましたが、UKのコストコのサイトに割と詳しい情報がありました。
・テンプラニージョ 100%
ブドウは古樹から手摘み収穫されます。熟成はフレンチオーク樽で13ヶ月、その後なぜかアメリカンオーク樽に移し替えてさらに25ヶ月。瓶詰め後、ボトルで24ヶ月放置プレー。合計で5年以上の熟成期間だそうで驚きました。まあ、DO Ribera del Duero の規定がほぼそれぐらいなんですけどね。以下に他のDOとの違いも含めてまとめます。
リベラ・デル・ドゥエロでは Tinto Fino とか Tinta del País と言います。DOトロの地域ではテンプラニージョを Tinta de Toro というシノニムで呼びます。ラ・マンチャでは Cencibel。カタルーニャのペネデスでは Ull de Llebre。またこれがポルトガルへ行くとティンタ・ロリス(Tinta Roriz)と呼びますが、これはダンやドウロ含む北部の呼び方で、中央部やアレンテージョなどの南部では、アラゴネス(Aragonez)になります。以上、シノニムまとめ。(笑)スペインでは、テンプラニージョは白品種のアイレン(Airén)に次ぐ2番目に多く生産される品種です。世界で栽培されるテンプラニージョ合計は219,397ha で、スペインが 193,597ha なので、ほぼ9割(88.2%)を占めます。あとはポルトガルに 17,014ha(7.8%)あります。結局この2ヶ国でほとんどですね。
作り手のビニャ・ソロルカを訪問します。立派な建物です。
ロア(Roa)の町のすぐ北側。ドゥエロ川(El Duero)の畔です。
カスティージャ・イ・レオン州(Castilla y León)を俯瞰して位置関係を見ます。
カスティージャ・イ・レオン州は、州都のバジャドリード(Valladolid)と州を横断するドゥエロ川(Río Duero)を押さえてください。DOリベラ・デル・ドゥエロ他、DOトロ、DOルエダなどの銘醸地はこの川の流域ですからね。バジャドリード市街やDOシガレスなんかはドゥエロ川の支流になるピスエルガ川(Río Pisuerga)が貫いています。また、ドゥエロ川は下流でポルトガルに入るとポルトガル語のドウロ川(Rio Douro)に名を変え大西洋に注ぎ込んでいます。ポルトガル側も河畔はDOCドウロ(Douro)という銘醸地でしたね。
ちなみに地図中に「VC」とあるエリアは「Vino de Calidad con Indicación Geográfica」のことで、DO(Denominación de Origen)より、ワンランク下の格付けになります。下図参照。
EUのワインの分類と比べると、VPからVCまでDOP(Denominación de Origen Protegida)の範疇に入ってしまうのがわかります。DOPと言うと、スペインの格付けの VP / DOCa / DOC / VC 全部を含むという訳です。VC(Vino de Calidad con Indicación Geográfica)は聞き慣れませんが、それもそのはず、DOへ昇格するためのプロセスのような格付けです。DO昇格前提で5年はこのランクで過ごさないといけないようです。現在7つの産地がこのカテゴリーでDO昇格を待っているそうです。
ラベル平面化画像。
イラストの建物を訪問写真と見比べれば、ビニャ・ソロルカで間違いないのがわかりますね。おっと、熟成情報は裏ラベルに詳しく書いてありましたね。
一応、コストコシールは剥がしてみました。
WARNINGが隠れているだけでした。
さあ、抜栓。
キャップシールのエンボス、カッコいいですね。ネックのシマシマ含めいい感じです。
コルク平面化。
汎用品か…。
コストコのPBワインは作り手(生産委託先)を突き止めるのに苦労するんですが、これはあっさり裏ラベルに「Viña Solorca」と住所と共に書いてありました(笑)。1998年に設立されたリベラ・デル・ドゥエロの中心地ロア(Roa)にある家族経営の作り手です。と言っても、年間50万本の生産をしてるそうで、そりゃあコストコも委託するわけですね。
公式ページは新しい作り手にしては少々古風な感じです。
ここにコストコのワインが載っているわけもなく、同等であろうグラン・レセルバを参考にしようと思いましたが、UKのコストコのサイトに割と詳しい情報がありました。
・テンプラニージョ 100%
ブドウは古樹から手摘み収穫されます。熟成はフレンチオーク樽で13ヶ月、その後なぜかアメリカンオーク樽に移し替えてさらに25ヶ月。瓶詰め後、ボトルで24ヶ月放置プレー。合計で5年以上の熟成期間だそうで驚きました。まあ、DO Ribera del Duero の規定がほぼそれぐらいなんですけどね。以下に他のDOとの違いも含めてまとめます。
・ビノ・ホベン(Vino Joven)
樽には全く入れない若飲みタイプ。(樽熟成を短期間行うものもあり)
・クリアンサ(Crianza)
(他DO)24ヶ月/内、6ヶ月は樽(白・ロゼ:12-6)
(DO Ribera del Duero / DOCa Rioja)24ヶ月/内、12ヶ月は樽
・レセルバ(Reserva)
(他DO)36ヶ月/内、12ヶ月は樽(白・ロゼ:24-6)
(DO Ribera del Duero / DOCa Rioja)36ヶ月/内、12ヶ月は樽
・グラン・レセルバ(Gran Reserva)
(他DO)60ヶ月/内、18ヶ月は樽(白・ロゼ:48-6)
(DO Ribera del Duero / DOCa Rioja)60ヶ月/内、24ヶ月は樽
「Tempranillo」です。巷で「テンプラニーリョ」とよく書いてますが、ここでは「テンプラニージョ」としています。テンプラニーヨはあったとしても、まずテンプラニーリョとは発音しません。スペイン語で「LL」は「L」とは別の文字で「エジェ」というアルファベットの1文字です。
リベラ・デル・ドゥエロでは Tinto Fino とか Tinta del País と言います。DOトロの地域ではテンプラニージョを Tinta de Toro というシノニムで呼びます。ラ・マンチャでは Cencibel。カタルーニャのペネデスでは Ull de Llebre。またこれがポルトガルへ行くとティンタ・ロリス(Tinta Roriz)と呼びますが、これはダンやドウロ含む北部の呼び方で、中央部やアレンテージョなどの南部では、アラゴネス(Aragonez)になります。以上、シノニムまとめ。(笑)
作り手のビニャ・ソロルカを訪問します。立派な建物です。
ロア(Roa)の町のすぐ北側。ドゥエロ川(El Duero)の畔です。
カスティージャ・イ・レオン州(Castilla y León)を俯瞰して位置関係を見ます。
カスティージャ・イ・レオン州は、州都のバジャドリード(Valladolid)と州を横断するドゥエロ川(Río Duero)を押さえてください。DOリベラ・デル・ドゥエロ他、DOトロ、DOルエダなどの銘醸地はこの川の流域ですからね。バジャドリード市街やDOシガレスなんかはドゥエロ川の支流になるピスエルガ川(Río Pisuerga)が貫いています。また、ドゥエロ川は下流でポルトガルに入るとポルトガル語のドウロ川(Rio Douro)に名を変え大西洋に注ぎ込んでいます。ポルトガル側も河畔はDOCドウロ(Douro)という銘醸地でしたね。
ちなみに地図中に「VC」とあるエリアは「Vino de Calidad con Indicación Geográfica」のことで、DO(Denominación de Origen)より、ワンランク下の格付けになります。下図参照。
EUのワインの分類と比べると、VPからVCまでDOP(Denominación de Origen Protegida)の範疇に入ってしまうのがわかります。DOPと言うと、スペインの格付けの VP / DOCa / DOC / VC 全部を含むという訳です。VC(Vino de Calidad con Indicación Geográfica)は聞き慣れませんが、それもそのはず、DOへ昇格するためのプロセスのような格付けです。DO昇格前提で5年はこのランクで過ごさないといけないようです。現在7つの産地がこのカテゴリーでDO昇格を待っているそうです。
ラベル平面化画像。
イラストの建物を訪問写真と見比べれば、ビニャ・ソロルカで間違いないのがわかりますね。おっと、熟成情報は裏ラベルに詳しく書いてありましたね。
一応、コストコシールは剥がしてみました。
WARNINGが隠れているだけでした。
さあ、抜栓。
キャップシールのエンボス、カッコいいですね。ネックのシマシマ含めいい感じです。
コルク平面化。
汎用品か…。
Alc.15%。
エッジかすかにオレンジ味のガーネット。細かい涙がたくさん整列。
黒ベリー、古い木の香り、ローストナッツ。
ブレットも微妙にありますね。
辛口アタック。
こなれたタンニンとまだまだ生き生きの酸味が溶け合い、
えも言われぬ複雑味を織り成しています。
厚みもしっかりあり、余韻の伸びもよし。
バランスだけが酸に乱される瞬間があるのが惜しいかな。
しかし、お値段も考えるとこれは満足感高いです。
バランスだけが酸に乱される瞬間があるのが惜しいかな。
しかし、お値段も考えるとこれは満足感高いです。
1,788円でこの熟成感を味わえるとは…コストコやるわね。
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Kirkland Signature
Ribera del Duero
Gran Reserva 2015
Ribera del Duero
Gran Reserva 2015
RRWポイント | 93点 |
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