IGPペイ・ドックのカベソーなんですが、カルディでジャケ買いしました。チョコレート・ムースと書かれ、ムース(ヘラジカ)の顔がドーンとこちらをにらみつけています。「moose」は確かにヘラジカなんですが、チョコレート・ムースのムースは正しくは「mousse」と書きます。シャレで引っかけてるんでしょうが、何かワインの味と関係があるシャレなんでしょうか? それとも単にインパクト重視?(笑)
作り手は…表ラベルに「Les Producteurs Réunis à F34360 Cébazan」とあります。セバザン?なんだか聞いたことがあります。前に、これもカルディで買ったカベルネ・フランのモノセパージュと同じワイン生産者共同組合ですね。
この共同組合の公式ページはなく、セバザン市のHP内に紹介があるだけです。
困るんですよね~。情報がなくって。とりあえず、カルディのHPを貼っておきます。
しかし、これさえほとんど情報なし。(笑)
・カベソー 100%
でしょうね。「Oak Aged」とうたってますからオークで熟成はしてるんだろうと思います。ただし、「樽」とは一言も書いてません(笑)。ステンレスタンクにオークチップ投入ってやつかもしれません。
Les Producteurs Réunis de Cébazanというのは、Union Caves Coopératives de Cébazanというワイン生産協同組合のことだと思うので、そこは前にも訪れています。
サン・シニアン(Saint-Chinian)の近くのセバザン(Cébazan)という町にあります。
南仏の田舎だしショボいな~と思っていたんですが、今回改めて訪問すると、隣に近代的で立派な本体と思しき施設がありました。な~んだ、古い方は旧社屋か。そりゃそうですよね。
AOC Saint-Chinian、AOC Minervois、そしてIGP Pays d'Ocを主力にやってるそうです。テイスティングもできる直売所もあるようです。
今日はこれ以上広がりようがないので(笑)、今日のワインの IGP Pay d’Oc から掘り下げていきましょう。まず、IGPペイ・ドックとAOCラングドックの対象範囲を比べます。
いつものINAOの地図で、左側に IGP Pays d'Oc、右にAOC Languedoc を置いています。まず、IGPの方は、ガール(Gard)県、エロー(Hérault)県、オード(Aude)県、ピレネー・ゾリアンタル(Pyrénées-Orientales)県の4県全域が対象です。AOCラングドックは対象コミューン(地図上の区画はコミューンです。)がかなり細かく決まっていることがわかります。まあ、これは普通によくあるIGPとAOCの差ですね。
また、AOC Languedoc というのは、2007年まで AOC Coteaux-du-Languedoc と呼ばれたものが名称変更したもので、同時に、元々 AOC域内で AOC Coteaux-du-Languedoc~なんちゃらと呼ばれていたAOCが、単独AOCや AOC Languedoc~ なんちゃらというAOCに名称変更になっています。(実はこれらAOCの新旧の名称の混在が僕の理解を阻害していました。笑)
ひとつ気になるのは、このINAOの地図を見る限り、AOC Languedoc がルシヨン(Roussillon)地域(ピレネー・ゾリアンタル県)を含んでいることです。「AOCラングドック」=「ラングドック・ルシヨン」ってことになります。まあ、AOCルシヨンなんてのがないからいいのかな。(笑)
長らく課題になっていた(笑)ラングドック・ルシヨンのGoogle Map転記が完成しました。
今度はちゃんとルシヨンもカバー。書き込みが多くて少々カオスになってますが。(笑)赤・白・ロゼ・泡・VDN(Vin Doux Naturel=天然甘口ワイン)区分も記号で入れています。
先ほどのINAOのAOCラングドックの対象範囲は、ほぼこの地図上のAOCの集合と一致してることがわかります。
唯一、AOC Malepère だけがAOCラングドック対象地図から外れていそうですね。なぜだか考えてみましたが、おそらく、AOCマルペールのみ2007年にAOC昇格する前が、VDQS Côtes de Malepère であり、AOCよりワンランク落ちるVDQSだったため今も仲間外れになっているんじゃないかと想像します。
* VDQS(Vins Délimités de Qualité Supérieure)とは、2011年まであったフランスのワインの規格で、2011年に全ての産地がAOCに昇格し、事実上廃止されています。(EUのワイン法にこれに当たるカテゴリーがなかったため廃止になったそうです。)
作り手の所在(Union Cavesの印)も書き込んでいます。エロー県のAOCサン・シニアン(Saint-Chinian)のところを探してください。サン・シニアン周辺の農家の協同組合であれば、今日のワインは AOC Saint-Chinian を名乗れそうなものですが、実はカベソーのモノセパージュは認められていません。因みにAOCサン・シニアンの赤の規定は、グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル、Lladoner Pelut(=Garnacha Peluda)の4種で60%を占めねばならず、他に使用可なのがカリニャン、サンソーです。けっこう古くからのAOCは規定が細かいです。カベソーやメルローなど人気の高い品種を使うとIGPペイ・ドックとなってしまい、その土地の良さを出していても一括りの広域IGPになってしまうのは、なんだかもったいないですね。
エチケット平面化画像。
チョコっぽい色にチョコレート・ムースの名前。これで味がチョコ風味だったら「一本取られたわい。」となりますが、そこにムース(ヘラジカ)の絵というオチは減点です。(笑)
さあ、抜栓。
見事な無印(笑)。コルクもこれだけの表示なので平面化はしません。
1年保証のDIAM1ですが、DIAMなだけ偉いです。
確かに1000円ワインっぽい味ではありますが、
レベルは高めで十分楽しめます。
がんばれ!ぼくらのペイ・ドック!!
作り手は…表ラベルに「Les Producteurs Réunis à F34360 Cébazan」とあります。セバザン?なんだか聞いたことがあります。前に、これもカルディで買ったカベルネ・フランのモノセパージュと同じワイン生産者共同組合ですね。
この共同組合の公式ページはなく、セバザン市のHP内に紹介があるだけです。
困るんですよね~。情報がなくって。とりあえず、カルディのHPを貼っておきます。
しかし、これさえほとんど情報なし。(笑)
・カベソー 100%
でしょうね。「Oak Aged」とうたってますからオークで熟成はしてるんだろうと思います。ただし、「樽」とは一言も書いてません(笑)。ステンレスタンクにオークチップ投入ってやつかもしれません。
Les Producteurs Réunis de Cébazanというのは、Union Caves Coopératives de Cébazanというワイン生産協同組合のことだと思うので、そこは前にも訪れています。
サン・シニアン(Saint-Chinian)の近くのセバザン(Cébazan)という町にあります。
南仏の田舎だしショボいな~と思っていたんですが、今回改めて訪問すると、隣に近代的で立派な本体と思しき施設がありました。な~んだ、古い方は旧社屋か。そりゃそうですよね。
AOC Saint-Chinian、AOC Minervois、そしてIGP Pays d'Ocを主力にやってるそうです。テイスティングもできる直売所もあるようです。
今日はこれ以上広がりようがないので(笑)、今日のワインの IGP Pay d’Oc から掘り下げていきましょう。まず、IGPペイ・ドックとAOCラングドックの対象範囲を比べます。
いつものINAOの地図で、左側に IGP Pays d'Oc、右にAOC Languedoc を置いています。まず、IGPの方は、ガール(Gard)県、エロー(Hérault)県、オード(Aude)県、ピレネー・ゾリアンタル(Pyrénées-Orientales)県の4県全域が対象です。AOCラングドックは対象コミューン(地図上の区画はコミューンです。)がかなり細かく決まっていることがわかります。まあ、これは普通によくあるIGPとAOCの差ですね。
また、AOC Languedoc というのは、2007年まで AOC Coteaux-du-Languedoc と呼ばれたものが名称変更したもので、同時に、元々 AOC域内で AOC Coteaux-du-Languedoc~なんちゃらと呼ばれていたAOCが、単独AOCや AOC Languedoc~ なんちゃらというAOCに名称変更になっています。(実はこれらAOCの新旧の名称の混在が僕の理解を阻害していました。笑)
ひとつ気になるのは、このINAOの地図を見る限り、AOC Languedoc がルシヨン(Roussillon)地域(ピレネー・ゾリアンタル県)を含んでいることです。「AOCラングドック」=「ラングドック・ルシヨン」ってことになります。まあ、AOCルシヨンなんてのがないからいいのかな。(笑)
長らく課題になっていた(笑)ラングドック・ルシヨンのGoogle Map転記が完成しました。
今度はちゃんとルシヨンもカバー。書き込みが多くて少々カオスになってますが。(笑)赤・白・ロゼ・泡・VDN(Vin Doux Naturel=天然甘口ワイン)区分も記号で入れています。
先ほどのINAOのAOCラングドックの対象範囲は、ほぼこの地図上のAOCの集合と一致してることがわかります。
唯一、AOC Malepère だけがAOCラングドック対象地図から外れていそうですね。なぜだか考えてみましたが、おそらく、AOCマルペールのみ2007年にAOC昇格する前が、VDQS Côtes de Malepère であり、AOCよりワンランク落ちるVDQSだったため今も仲間外れになっているんじゃないかと想像します。
* VDQS(Vins Délimités de Qualité Supérieure)とは、2011年まであったフランスのワインの規格で、2011年に全ての産地がAOCに昇格し、事実上廃止されています。(EUのワイン法にこれに当たるカテゴリーがなかったため廃止になったそうです。)
作り手の所在(Union Cavesの印)も書き込んでいます。エロー県のAOCサン・シニアン(Saint-Chinian)のところを探してください。サン・シニアン周辺の農家の協同組合であれば、今日のワインは AOC Saint-Chinian を名乗れそうなものですが、実はカベソーのモノセパージュは認められていません。因みにAOCサン・シニアンの赤の規定は、グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル、Lladoner Pelut(=Garnacha Peluda)の4種で60%を占めねばならず、他に使用可なのがカリニャン、サンソーです。けっこう古くからのAOCは規定が細かいです。カベソーやメルローなど人気の高い品種を使うとIGPペイ・ドックとなってしまい、その土地の良さを出していても一括りの広域IGPになってしまうのは、なんだかもったいないですね。
エチケット平面化画像。
チョコっぽい色にチョコレート・ムースの名前。これで味がチョコ風味だったら「一本取られたわい。」となりますが、そこにムース(ヘラジカ)の絵というオチは減点です。(笑)
さあ、抜栓。
見事な無印(笑)。コルクもこれだけの表示なので平面化はしません。
1年保証のDIAM1ですが、DIAMなだけ偉いです。
Alc.13.5%。(pH:4.33、Brix:7.1)
黒いくらい濃いガーネット。
黒ベリー、プラム…。
確かにチョコっぽい?(笑)
確かにチョコっぽい?(笑)
若い樽香もかすかにあります。
「Oak Aged」ですからね。(笑)
「Oak Aged」ですからね。(笑)
苦味走った辛口アタック。
軽めですがカベソーらしさは出てます。
果実味も充分。
タンニンもいい具合に効かせてあります。
確かに1000円ワインっぽい味ではありますが、
レベルは高めで十分楽しめます。
がんばれ!ぼくらのペイ・ドック!!
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Les Producteurs Réunis de Cébazan
Chocolate Moose
Cabernet Sauvignon Oak Aged 2019
Pay d’Oc
Cabernet Sauvignon Oak Aged 2019
Pay d’Oc
RRWポイント | 87点 |
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