Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Toro

Tempos Vega Sicilia Pintia 2015 Toro

過日は自分の誕生日だったんですが、家族と家でパーティーということで、久々のシャンパーニュかとも思いましたが、食事に合わせて「重赤」を選びました。ストックの中からベガ・シシリアのピンティアをチョイス。未だウニコ(Único) は試してませんが、同じDOリベラ・デル・ドゥエロのアリオン(Alión)がかなりよかったので、ベガ・シシリアがDOトロで醸すこのピンティアもなかなかいいんではないかと期待が高まります。

IMG_9733
スペインを代表するトップワイナリー、ベガ・シシリア。銘醸地リベラ・デル・ドゥエロ(Ribera del Duero)の先駆者でもあります。1864年、ボルドーでワイン造りを学んだリビオ・ルカンダさんが、 フランスからカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、マルベックの苗を持ち込み、リベラ・デル・ドゥエロの土地に植えたことがワイナリーのはじまりで、その後1868年、息子のエロイさんがボデガス・ベガ・シシリア(Bodegas Vega Sicilia)を創設しました。

それから100年以上の時が経ち、ベガ・シシリアの名声はリベラ・デル・ドゥエロにとどまらず世に広がっていましたが、1982年に大手グループ企業のグルポ・エウレン(Grupo EULEN)を率いるアルバレス家(Familia Álvarez)がベガ・シシリアを入手します。この時、会社名を「TEMPOS Vega Sicilia」として企業化しています。こうしてアルバレス家は資本を投入し、畑を拡大、醸造設備を刷新するなど品質を向上させることに成功し、ベガ・シシリアの名をゆるぎないものにしました。

1991年、アルバレス家はベガ・シシリアの隣(ドゥエロ川に沿って東へ10キロ)に新しいワイナリー「アリオン」を建て、130haの畑でベガ・シシリアと同じアプローチでワイン作りをしています。ベガ・シシリアは、アリオン以降も他の土地へ進出し、現在5つのワイナリーを運営。

・Vega Sicilia(Ribera del Duero)
・ALIÓN(Ribera del Duero)
・PINTIA(Toro)
・MACÁN(Rioja)
・Tokaj-Oremus(Hungary)

今日はこの内のピンティアになります。DOトロですが、リベラ・デル・ドゥエロと同じドゥエロ川沿いの銘醸地です。

公式ページはさすが大企業という感じ。日本語も中国語も完備です。

テンポス・ベガ・シシリアの総合ページなのでピンティアもしっかり載っています。

・ティンタ・デ・トロ(テンプラニージョ) 100%

樹齢32年の古樹から手摘み収穫。フレンチオーク80%、アメリカンオーク20%の比率で12ヶ月の熟成。新樽率は(表記が曖昧ながら)おそらく80%。DOトロの規定では以下のレセルバに相当しそうですが、裏ラベルには通常の「Tinto」のシールが貼っていました。Tinto Roble のことかな?

<DO Toro の熟成規定>
・Joven(ホベン):規定なし
・Tinto Roble(ティント・ロブレ):オーク樽使用
・Crianza(クリアンサ):オーク樽6ヶ月含む2年
・Reserva(レセルバ):オーク樽12ヶ月含む3年
・Gran Reserva(グラン・レセルバ):オーク樽18ヶ月含む5年
(オーク樽は330L以下のバリック)

Tinta de Toro」です。DO Toro エリアでのテンプラニージョのシノニムです。
Tinta-de-Toro1
スペイン語で「牛のインク」の意味。DOトロのエリアではトロ原産の別の品種と主張する人もいるようですが、遺伝的にテンプラニージョ(Tempranillo)と同じものです。2012年のDNA分析では、スペイン原産のブドウを両親に持つことが判明しており(Albillo Mayor x Benedicto)、スペイン原産には間違いがないようです。
テンプラニージョはリベラ・デル・ドゥエロでは Tinto Fino とか Tinta del País と言います。ラ・マンチャでは Cencibel。カタルーニャのペネデスでは Ull de Llebre。またこれがポルトガルへ行くとティンタ・ロリス(Tinta Roriz)と呼びますが、これはダンやドウロ含む北部の呼び方で、中央部やアレンテージョなどの南部では、アラゴネス(Aragonez)になります。以上、シノニムまとめ(笑)。

※このブログでは「Tempranillo」を「テンプラニーリョ」とは書きませんが、世間でそう書かれているものと同じものです。百歩譲って「テンプラニー」はよしとします。テンプラニーニョやテンプラリーニョは問題外です(笑)。

ついでに、DO Toro の品種の規定を見ておきます。

<赤>
・ティンタ・デ・トロ 75%以上
・ガルナチャ 85%以上


なんですが、ガルナチャ(Garnacha Tinta)主体が認められたのはつい最近の2021年です。ガルナチャの場合は85%以上でないといけません。

<白>
・ベルデホ(Verdejo)
・Malvasía Castellana(=Síria:ポルトガル原産の古い品種)
・Albillo Real(Hében x Folha de Figueira の自然交配によるスペイン原産の古い品種)
・Moscatel de Grano Menudo(=Muscat Blanc à Petits Grains Ronds)

<ロゼ>
・赤・白で認められた品種

DO Toro では少ないですが白とロゼも認められています。ガルナチャOKとか、白もあるとか意外ですが覚えておきましょう。(参考:DO Toro 公式ページ


DO Toro にあるピンティアを訪問します。さすがベガ・シシリア。立派な施設です。
Pintia01
斜め向かいに以前に試したボデガ・レハドラダがありました。奇遇ですね(笑)。

HPに所有畑の分布がわかる地図があったので、Google Map上に重ねてみました。
Pintia012
サン・ロマン・デ・オルニハ(San Román de Hornija)という集落が最寄りの町ですね。

もう少しズームアウトしてみます。左下には「DO Toro」全体図もインポーズ。
Pintia02
近くを流れるドゥエロ川や、トロの町からの位置関係がわかりますね。ドゥエロ川がDOトロを貫いているのがわかりますでしょうか。ベガ・シシリアの本拠地、DOリベラ・デル・ドゥエロと環境が似通ってるはずです。

カスティージャ・イ・レオン州(Castilla y León)を俯瞰して周辺の他DOも確認。
Pintia03
ベガ・シシリアの本拠地のあるDOリベラ・デル・ドゥエロはDOトロよりかなり上流です。ドゥエロ川は、ポルトガルに入る下流でポルトガル語のドウロ川(Rio Douro)に名を変え大西洋に注ぎ込んでいます。


ラベル平面化画像。
IMG_6364


さあ、抜栓。
IMG_9736
キャップシールにビンテージが刻印されています。珍しいタイプかも。

コルク平面化。
IMG_9730
コルクにもビンテージが入ってますが、抜栓しないと見えないところに書いていますね。

Alc.15%。
濃いガーネット。
IMG_9731

黒ベリー、イチジク。
芳しいブレット…というか熟成香なんでしょうね。
辛口アタック。
まろやかに広がる味わいが次第にはっきりした骨格を見せます。
タンニンがいい仕事しています。
いいバランスのまま「かたまり感」となり、
フィニッシュまで太く続きます。
この流れがまたエレガントなのであります。

やはり、ベガ・シシリア。
間違いないですね。


*****

Tempos Vega Sicilia
Pintia 2015
DO Toro
RRWポイント 95点


Rejadorada Tinto Roble 2017 Toro

リカマンでセールになっていたので買っておいたものですが、スペインはDOトロのテンプラニージョです。「Roble」とあるのでオーク樽熟成をしてるはず。見かけはなかなかいい雰囲気なんですが、裏ラベルに「添加物:安定剤(アラビアガム)」の表示を発見…。

IMG_5190
レハドラダというこの作り手、1999年にトロの町中にあるレハ・ドラダ宮殿(Palacio de Reja Dorada)と呼ばれるところで始まったそうです。2003年にはトロ郊外に移転し近代的な設備のワイナリーになっていますが、名前はその始まりの場所にちなみレハ・ドラダ(金色の格子)としています。その昔、トロの町を守って命を落としたアントナ・ガルシアという女性の英雄がいたそうで、イサベル女王(イサベル1世)は彼女の功績を称え、彼女が処刑されたところの格子を金メッキするように命じたのが、レハ・ドラダ(金色の格子)の謂れだそうです。

公式ページは今風のいい感じなやつです。内容は充実、データシートもしっかり完備。

ラインアップはシンプルで、全部で6種類。今日のこれはやはりエントリーレンジのようです。
・テンプラニージョ 100%
テンプラニージョはここトロでは「Tinta de Toro」というシノニムで呼ばれます。樽熟はアメリカンオークとフレンチオークの併用で6ヶ月だそうです。

で、裏ラベルの表示にあった添加物の安定剤(アラビアガム)というのがこれです。
Bouchard02
アカシア属アラビアゴムノキの樹皮から採る樹脂で、「アラビアガム」の代わりに「アカシア」と表示されることもあります。自然由来ですし、禁止されているわけでもなく、乳化剤や安定剤として広く使われているもののようです。例えば、アイスクリームやガムシロップ。あと、清涼飲料水の類、特にコーラはこれなしには成分が均一に混ざらないそうです。まさに安定剤なわけですね。
ただし、たいていのワインはこんなもの入れずに作っているわけで、やはりローレンジのワインはこういうものの力を借りて、それなりの味わいを作為的に作り出そうとして入れるもんなんでしょうね。あまり気にしたくはないですが、何となく微妙な気分になります(笑)。


作り手訪問。トロの町からドゥエロ川沿いに西に車で15分ほどいったところです。
Rejadorada01
1999年の創業の場所、トロの町の中にあるレハドラダ宮殿(Palacio de Reja Dorada)と呼ばれる建物は今はホテルになっているようです。

このあたりは、今日のワインがそうであるようにDOトロ(DO Toro)になります。
Haza03
このネットで拾ったカスティージャ・イ・レオン州(Castilla y León)の DO地図で、ドゥエロ川周辺の他のDOの位置関係含めよくわかるんではありますが、やはりGoogle Map上でも見たくなりますね。

はい、それがこれです。今日の作り手レハドラダの位置も書き込みました。
Rejadorada02
DOトロの域内でドゥエロ川も近くいい感じの場所にありますね。このあたりもキーは川(ドゥエロ川)なので色を塗って目立たせました。下流でポルトガル語のドウロ川に名を変え大西洋に注ぎ込んでいます。有名なDOリベラ・デル・ドゥエロ(DO Ribera del Duero)はDOトロよりかなり上流です。


ラベル平面化画像。
IMG_4647
やはり、レハ・ドラダ(金色の格子)がシンボルマークです。裏側にはDOトロの認証シールもあります。よく見るとこのマーク、牛を描いてあるようですね。トロ(Toro)はスペイン語で雄牛の意味です。


さあ、抜栓。
IMG_5187
キャップシール、コルク、シンボルマーク入りです。

コルク平面化。
IMG_5188
DIAM3でした。

Alc.14.5%。(pH:4.56、Brix:8.0)
濃い濃いガーネット。
IMG_5189

黒ベリー、ダークチェリー、リコリス。
辛口アタック。
厚みのある味ですよ。
ビロードのようなテクスチャーも感じます。
スモーキーさはアメリカンオーク樽由来でしょうか。
このまとまりのよさは…アラビアガムの効果?(笑)
酸はかすかでフレッシュネスを与えてます。
タンニンもいい具合に喉元をくすぐりますな~。
余韻もいいバランス続きます。

もう少し寝かせても良さそうな印象もあります。しかし、
これらのいい感じがアラビアガム効果だとしたら…微妙だな~。(笑)


*****


Bodega Rejadorada
Tinto Roble 2017
D.O. Toro
RRWポイント 93点


Hacienda Terra d’Uro La Enfermera Tempranillo 2015 Toro

一風変わったラベルデザインと、DOトロテンプラニージョというだけで、
ネットで適当にゲットしたワインですが、昨年同じ作り手のを試してました。
前回は店頭でパーカーおじさん94点のシールに釣られたんですが(笑)、
今回も90点シールがついてました。まあ、評価が高いのはいいことです…。


IMG_3263
昨年試したUROというワインはトップキュヴェでしたが、今日のはお手頃で、
公式ページにも紹介がなさそうです。これは情報収集が大変そうです。

公式ページはこれ。一応体裁はしっかりしてますが、ワイナリーの実体が不詳。

それもそのはず、このワイナリーは醸造家3人のプロジェクトなんだそうで、
Cristiano Van Zeller氏、Oscar Garrote氏、Javier "Pipa" Ortega氏のお三方。
中心的存在のクリスティアーノ・ヴァン・ツェラーさんは実はポルトガル人で、
ポルトガルの銘醸地ドウロ(Douro)の Quinta Vale D. Maria の当主でもあります。

1980年代後半、酒精強化のポートワインに頼らず、辛口ワインにフォーカスした、
ドウロの5生産者が、グループを結成したドウロ・ボーイズというのがありまして、
クリスティアーノさんは、そのメンバーの一人なんだそうです。
バローロ・ボーイズやウスケ・ボーイズやらいろんなボーイズがありまんな~。

で、そのクリスティアーノさんがスペインのトロの地の可能性に目をつけ、
スペイン人のパートナーと共にこのプロジェクトを起こしたというわけです。


今日のワインですが、ネット情報を総合すると…。
・テンプラニージョ 100%
テラ・ドゥロは樹齢140年のプレ・フィロキセラ(自根)の古木の畑が自慢なのですが、
このワインは15年くらいの若木(でもこれも自根のようです。)から作られます。
熟成はフレンチ/アメリカンオーク樽にて3ヶ月。


テンプラニーリョとよく書いてますが、ここではテンプラニージョとしています。
テンプラニーヨはあったとしても、まずテンプラニーリョとは発音しません。
スペイン語でLLLとは別の文字で「エジェ」というアルファベットの1文字です。
IMG_3256
DOトロの地域ではテンプラニージョをTinta de Toroというシノニムで呼びます。
リベラ・デル・ドゥエロではTinto FinoとかTinta del Paísと言います。
ラ・マンチャではCencibel。カタルーニャのペネデスではUll de Llebre
またこれがポルトガルへ行くとティンタ・ロリス(Tinta Roriz)と呼びますが、
これはダンやドウロ含む北部の呼び方で、中央部やアレンテージョなどの南部では、
アラゴネス(Aragonez)になります。以上、シノニムまとめ。(笑)


さて、プロジェクトだからかワイナリーの所在がわかりません。
ネットでなぜか経緯度だけ書いてある情報がありました。
その場所はここになります。それらしい感じがないでもないですが…。
URO01
一応、DOトロのエリアではありますが…。


DOトロの位置関係をスペイン・ポルトガル地図でおさらいします。
IMG_3265
リベラ・デル・ドゥエロを抜けて来て、トロを貫くドゥエロ(Duero)川は、
ポルトガルに入るとドウロ(Douro)川に名を変え、DOCドウロを通って、
ポルトから大西洋に注ぎ込みます。ドウロとトロは川つながりで関係が深そうです。
(スペイン:DO=Denominación de Origen、ポルトガル:DOC=Denominação de Origem Controlada)


ラベル平面化画像。
IMG_3257
エチケットのイラスト(聴診器?)が「e」なのはEnfermeraの頭文字ですかね。
裏ラベルにワイン名「ラ・エンフェルメラ」のネーミングの説明があります。
「Enfermera」はスペイン語で「看護婦」の意味で、これには背景があるそうで…。
1476年の「トロの戦い」で、当時のカスティージャ王国(まあ、スペイン)の女王、
イサベル1世(Isabel la Católica)が攻めてきたポルトガルのアルフォンソ5世に応戦、
そして勝利しますが、その際、負傷兵のための設備を整えトロのワインを振舞ったとか。
その後のスペインの医療の原型とも言われています。それを「看護婦」になぞらえ、
イサベル1世を「ラ・エンフェルメラ」と呼んだそうです。ポルトガルを打ち負かし、
トロのワインを振舞う…このプロジェクトの成り立ちを思うと、なんだか意味深です。


インポーターシールはこれですが、DOトロの認証シールの上に貼ってました。
IMG_3258
頑張りましたが、きれいに剥がせませんでした。コンチクショー!


さあ、抜栓。
IMG_3260
無印キャップシールに、コルクには「TORO」のみ。(笑)

Alc.14.5%。(pH:3.84、Brix:7.3)
濃いガーネット。
IMG_3261

ブラックベリー、カシス、スパイス。
木樽も確かに香ります。
酸味感じる辛口アタック。
これは前に試したUROに似ています。
果実味もしっかり感じながら、
少々重々しく厚みのある味が現れます。
やっぱり酸は気にはなるんですが、
収斂性が前のめりのタンニンと拮抗して、
余韻前に絶妙なバランスを見せてくれました。
長めの余韻では、その酸もハーモニーの一部と気づきます。

テンプラニージョらしいいい味わいですが、
もう少し柔らかなタイプが好みですね。
でも、パーカーおじさんよりプラス1ポイント。(笑)


*****


Hacienda Terra d'URO
La Enfermera
Tempranillo 2015 Toro
RRWポイント 91点


Hacienda Terra d'Uro URO 2014 Toro

DOトロのティンタ・デ・トロ(テンプラニージョ)100%です。
それより、例によってパーカーおじさん94点のシールに釣られました。(笑)
そういう指標でワインを選ぶというのも偉いワイン探しの早道ですからね。
おじさん高評価の要素を探しつつ味わってみようと思います。


IMG_0322
アシエンダ・テラ・ドゥロは天才醸造家3人のプロジェクトなんだそうで、
Oscar Garrote氏、Cristiano Van Zeller氏、Javier "Pipa" Ortega氏のお三方。
う~ん、誰も聞いたことはないです。(笑)


公式ページの情報はそこそこです。

UROのセパージュは、
・ティンタ・デ・トロ(テンプラニージョ)100%
Tinta de Toroはトロでのテンプラニージョのシノニムです。
リベラ・デル・ドゥエロではTinto FinoとかTinta del Paísとか。
ラ・マンチャではCencibelと呼ばれています。
カタルーニャのペネデスではUll de Llebreなんてのも。
脱線しましたが、樽熟は500Lのフレンチオーク樽で20ヶ月。
なんといってもブドウが、樹齢90年の「Finca La Coscojosa」の畑から。
ゴイゴイスーです。


さて、ワイナリーの所在がわかりません。
住所はバジャドリーになってますが、これは事務所。
ネットでなぜか経緯度だけ書いてあるのがありました。
その場所はここになります。それらしい感じがないでもないですが…。
URO01
まあ、トロってこの辺りなんだ~くらいに思っておきましょう。
すぐ近くにドゥエロ川。DOルエダも近いのがわかりますね。

いつもの地図で見るとこうです。
URO02
バジャドリー(Valladolid)の向こうはもうリベラ・デル・ドゥエロですね。
トロもドゥエロ川河畔ということに着目しておきましょう。


エティケタ平面化画像。インポーターシール剥がしました。
IMG_0274
DOトロの認証シールもカッコいいですね。
で、パーカーおじさん94点シールが光り輝いています。(笑)

パーカーおじさんの評を読むと、2011年にも93点をつけています。
2012、2013年は試してないんじゃなくて、リリースされてないとあります。
「この作り手は完成度が低いとリリースしない徹底ぶりで、
2年越しでやっと2014年にありつけた」なんて書いてます。


さて、抜栓。
IMG_0323
コルクには一応ワイナリー名とUROのシンボルマークが。

Alc.14.5%。
濃いガーネット。涙はっきり。エッジは微かに褐変。
IMG_0321

いきなり樽香から来ます。 
濡れ落ち葉。ちょっと嫌な予感...。
奥にやっと黒ベリーを感じます。
辛口アタック。
味の厚み、複雑味は感じますが、
同時に酸味が結構あることに気づきます。
それほど強い酸ではなく、
淡いタンニンと拮抗しながら余韻へ入っていく感じではありますが、
後味にもその酸とタンニン分の片鱗が残ります。
 
ぜんぜん飲めるんですが、
パーカーおじさんが評価した実力が出てない気がします。
つまり、ごくかすかなブショネを疑う訳です。
欠陥レベルではないんでしょうが...
 
パーカーおじさん好きそうな感じはわかりました。(笑)
ちょっと残念な結果…。


*****


Hacienda Terra d'URO
URO 2014 Toro
RRWポイント 89点


Bodega Estancia Piedra / Paredinas Toro 2004

リカマンでバーゲンだったのと、
スペインで高評価だったというような宣伝コメントを見て思わず購入。
2005年ではありますが、パーカーおじさんも92点だそうで少し安心。
しかし、2004年モノは個人的にはかなりのバック・ヴィンテージです。


IMG_4647


公式ページを見ても、ヴィンテージが古すぎてもう載っていません。
現行のラインナップは全然違います。
ボトルの形やエチケットまで変わっています。

仕方がないので、いつものごとくワインショップのサイトを調査。
セパージュは「Tinta de Toro」100%。
D.O. Toro(サモーラ、バジャドリーあたり)の主要品種で、
テンプラニージョのシノニムとする解説もありますが、
トロの地域に適応した派生品種(別品種)とする説明もあります。
ただ、Wikipediaによると、2000年にDNA鑑定が行われ、
「遺伝子的にはテンプラニージョと全く同じと判明」とありますので、
まあ、テンプラニージョでファイナル・アンサーなんでしょう。

一応、例によってGoogleでワイナリー訪問を試みましたが近寄れず。
一番カッコ良さそうな写真だけ拝借しました。
Piedra


裏ラベルの情報では、樹齢100年にも達する古木から、
手摘みで収穫するフラッグシップワインのようですね。
確かにエチケットには限定醸造5,500本の内のNo.5025と、
ナンバーが打たれています。
樽熟成は100%フランス産の新樽で18ヶ月だそうで、
バリバリに樽が効いてる予感。
自然味活かすため濾過もしていないと書いています。
2004年というヴィンテージと相まってどんな味わいになるでしょうか。


IMG_4648


さて、抜栓。Alc.14%。
濃い赤紫が褐色がかっています。
黒ベリー、土、濡れた木、
油っぽいヌルっとしたような匂い。
香りの量は多めで複雑な熟成香なのでしょう。
しかし、個人的にはこの古臭い匂いは、
あまり好ましくは感じません。
お好きな方にはたまらないのかも知れませんが。
アタックはまろやかながら、
「きぶい」タンニンが舌にまとわりつきます。
複雑味も十分貫禄あるもので余韻も長いのですが、
このタンニンは最後までまとわりついてきます。

ひと通り第一印象を確かめたあと、
オリがすごそうなのでデカンタを行ないます。
これで「古臭い」香りも飛べばいいのになと思いつつ。
やはりの大量のオリ、除去に成功です。

二日目も試しましたが、やはり納得いかない古臭さ。
味わい深いのでもったいない話ですが、
「熟成」のありがたみを考えさせられる味ですね。


*****


Bodega Estancia Piedra
Paredinas 2004 D.O.Toro
RRWポイント 86点


Gran Bajoz Tinta de Toro D.O. Toro 2013

このワインの入手経路は福袋のハズレであるということは置いておいて、
解説だけしておきましょう。(笑)

「Pagos del Rey」というワイナリーで、
Ribera del Duero、Rioja、Rueda、そしてこのToroといった、
DO(原産地呼称)に生産展開しているようです。


Bajoz


テンプラニージョ100%です。
「Tinta de Toro」というのがテンプラニージョの別名です。

少しクリアなダークチェリーカラーです。
ブラックベリーからのプラムの香りが特徴的です。
果実味のあるフルボディー。
余韻からは酸味が勝ち気味なのがわかりますが、
タンニン味もしっかり続きます。
バランス悪くはないですが、繊細さはないですね。


*****


Gran Bajoz Tinta de Toro 2013
RRWポイント 84点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


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