Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Umbria

La Carraia Porticina Cabernet Sauvignon 2019 Umbria IGP

今日のこれもグランマルシェ偵察中に店頭で確保したものです。ウンブリア州からのカベルネ・ソーヴィニヨン。国際品種ですから DOC ワインじゃなくウンブリア IGP なのはわかります。うん、なんだか面白そう。しかし、お値段は1000円台前半。おいしければコスパ抜群でしょう。まあ、あまり期待はせずにお試しと行きましょう。

IMG_7888
作り手はラ・カッライア。ウンブリア州オルビエト(Orvieto)の南にあります。地元の熟練したワインメーカーのジアッレッティ家(Gialletti)と、同じくこの地域出身で今では世界的に有名なワインメーカーとなったコタレッラ家(Cotarella)のコラボレーションによって1988年に創業されました。コタレッラ上等メルローを以前に試したことがありますが、世界的に評価も高い素晴らしい作り手だと思います。そこがコラボしてるとなればこれは期待が高まりますね。「Carraia」って調べると「馬車道」という意味のようですが、「-aia」で終わる名前はスーパータスカンを彷彿とさせますね。

公式ページは情報豊富ですが、ワイン紹介があっさりしてて残念です。

今日のワインも主力のひとつとしてデータシート付きで載っていますが内容は弱し。

・カベルネ・ソーヴィニヨン 100%

樹齢は15年。樽はなさそうです。マロラクティック発酵はあり。こんなところですね。しかし、インポーターの資料によると、フランス産のバリックで10ヶ月間、瓶内で4ヶ月の熟成をしているとのこと。本当だとしたら本家HPには書いておいてほしいですね。

ラ・カッライアを訪問します。建物はまだ新しそうですね。
LaCarraia01
テヴェレ川(Fiume Tevere)というのが近くに流れています。で、その川沿いに行くと車で10分ほどでコラボ相手のコタレッラのワイナリーに到着します。今日のワイン含め国際品種も手掛けていますが、場所がオルヴィエトのお膝元なので主力はオルヴィエトDOC(Orvieto DOC)のようですね。オルヴィエトDOCは、プロカニコ(Procanico)とグレケット(Grechetto)が主要品種になります。

ウンブリア州の他の州含めた位置関係をざっくり見てみます。
Italia_map
イタリアの真ん中、4州に囲まれ、なんと海がありませんね。

ウンブリア州全体をGoogle Mapで俯瞰して、DOC/DOCGも見ておきましょう。
Umbria01
今日の作り手、ラ・カッライアの所在も示しておきました。オルヴィエトDOCのエリア、それも中心部のオルヴィエト・クラッシコ(Orvieto Classico)のエリア内になります。

オルヴィエトDOCのエリアはラツィオ州側にもはみ出ていますからご注意を。
Orvieto
こんな感じです。(以前オルヴィエトDOCのワインをいただいたときに描いた地図の再利用。)


ラベル平面化画像。
IMG_78011
シンプルですが好きなデザイン。金色のインクを使っています。

インポーターシールは裏ラベルを隠していませんでした。
IMG_7800


さあ、抜栓。
IMG_7885

コルク平面化。
IMG_7886

Alc.13.5%。
ガーネット。
IMG_7887

黒ベリー、スモーキーなコーヒー感。
やはり、樽はありそうな気がします。
辛口アタック。
絶妙な酸がフレッシュ感演出しつつ、
しっかりした構造感ある味わいに達します。
重すぎないのに深い。
いい苦味もある。
余韻も貫禄あり。

およよ。これはうまいぞ。
最近では大いに「当たり」の部類でした!


*****

La Carraia
Porticina
Cabernet Sauvignon 2019
Umbria IGP
RRWポイント 94点


Goretti Montefalco Sagrantino DOCG 2014

ウンブリア州には全部で15の DOC/DOCG がありますが、DOCGは Torgiano Rosso Riserva DOCG と Montefalco Sagrantino DOCG の2つです。Torgiano Rosso Riserva DOCGの方はサンジョヴェーゼ主体の普通な感じですが、Montefalco Sagrantino DOCGサグランティーノSagrantino)という謎の(?)土着品種100%のDOCGです。これは試してみないという選択肢はないやろ?ということでお取り寄せ。

IMG_5491
作り手のゴレッティは、1900年初頭に創業、4世代に渡ってこの地域に根差したワイン作りをする家族経営のワイナリーで、ウンブリア州の州都ペルージャのすぐ南、車で20分ぐらいの所にあります。エリアとしては Colli Perugini DOC に当たり、当然このDOCの赤・白もラインアップしてますが、今日のワインの Montefalco Sagrantino DOCG がフラッグシップのようですね。実際、モンテファルコのコムーネに「Le Mura Saracene」というワイナリーを構えているようですが、所在はわかりませんでした。

公式ページは雰囲気やセンスはイマイチな印象ですが(笑)充実はしています。
Goretti
データシートもありましたが読めないくらい解像度悪し。(笑)
・サグランティーノ 100%
Sagrantino 100%はDOCG規定です。バローロ、バルバレスコの Nebbiolo 100% みたいに品種に自信があるんでしょうね。熟成は木樽で14~18ヶ月、ボトルで12~14ヶ月、合計30ヶ月だそうです。ただ、Montefalco Sagrantino DOCG の規定では、木樽で12ヶ月、ボトルで4ヶ月を含む計33ヶ月が必要です。若干足りないのは…なぜでしょうね。

Montefalco Sagrantino DOCG は、1979年にDOCとなった Montefalco DOC からサグランティーノ 100%を使ったものが Sagrantino di Montefalco DOCG として1992年に独立したものです。2009年に Montefalco Sagrantino DOCG に改称されています。サグランティーノが抜けた元々の Montefalco DOC は、今ではサンジョヴェーゼ主体のDOCになっています。細かく言うと、サンジョヴェーゼ 60~80%、サグランティーノは10~25%で、サグランティーノは最低10%は入れるようです。また、Montefalco DOC はグレケット(Grechetto)やトレッビアーノ(Trebbiano Spoletino)の白もあります。

サグランティーノ(Sagrantino)です。
Sagrantino
ウンブリア州のモンテファルコ周辺で栽培されるローカル品種で、その起源は明らかになっていません。1960年代にはほとんど絶滅寸前でしたが一部の生産者の努力で復活したそうです。最終的には単一品種のDOCGとなったわけですからすごいですね。2000年には351haだった栽培面積が2010年には995haとなっており強い上昇傾向で増えています。


ゴレッティを訪問しておきます。
Sagrantino01
前述のようにペルージャの町のすぐ南、車で20分ぐらいの所です。

Google Mapでウンブリア州を俯瞰して位置関係を確認します。
Sagrantino02
ゴレッティの場所も示しましたが、Montefalco Sagrantino DOCG の中心地モンテファルコのコムーネからは少し離れています。Montefalco Sagrantino DOCG の対象エリアはモンテファルコ全体と周辺のコムーネ(Bevagna、Castel Ritaldi、Giano dell’Umbria、Gualdo Cattaneo)の部分を含みます。

なかなかウンブリア州のいい感じのDOC/DOCG地図がネットで見つからなかったので、この自作地図にDOC/DOCGをすべて書き込んでみました。以下に列挙しておきます。

D.O.C.G.

・Montefalco Sagrantino
・Torgiano Rosso Riserva

D.O.C.

・Amelia(2011年まで Colli Amerini DOC)
・Assisi
・Colli Altotiberini
・Colli del Trasimeno / Trasimeno
・Colli Martani
・Colli Perugini
・Lago di Corbara
・Montefalco
・Orvieto
・Rosso Orvietano / Orvietano Rosso
・Spoleto(2011年制定)
・Todi(2010年制定)
・Torgiano

Spoleto DOC や Todi DOC は近年の制定なのでネット上ではこれらが入ってない地図も多いんですよね。Orvieto DOC は、Orvieto Classico DOC のワインを試した時に深掘りしています。


ラベル平面化画像。モトックスのシールで「Alc.14.5%」が隠れています。コラ。
IMG_5333
ううっ、安定剤(アカシア)入りですね。安ワインの隠し味のようなものだとすると、できれば使っていただきたくないものです。


さあ、抜栓。
IMG_5488

コルク平面化。
IMG_5489
ロゴ+URL入りです。

Alc.14.5%。(pH:3.90、Brix:8.0)
濃いガーネット。
IMG_5490

ブラックベリー、チェリー、カシス。
酸とタンニンがしっかりと主張する辛口アタック。
それを受け止めるには若干頼りない味の厚みかな。
ペラペラではないんですが弱い…アカシア入りなのにね。
味わい自体は好きな感じですが、
バランスの悪さが響いて、余韻も尻すぼみに感じます。

しかしタンニンの渋みは品種のポテンシャルを感じさせます。
機会があれば違う作り手のサグランティーノも試してみたいですね。


*****

Goretti
Montefalco Sagrantino DOCG 2014
RRWポイント 85点


Cotarella Montiano 2017 Lazio IGP

なんだか抽象画のようなラベルデザインで、自分じゃ絶対ジャケ買いしなさそうなワインですが、お正月のカルディのワインくじで当たったんだから仕方ありません(笑)。しかし、調べてみると、2014年にパーカーおじさんが92点をつけ、2015年には93点、2016年にはなんと95点をつけています。残念ながら今日の2017年の評価はわからないのですが、この流れで行くと96~97点はつきそうです。(笑)

IMG_5285
う~ん、ワインは見かけによらないものですね。ウンブリア州オルヴィエト(Orvieto)出身のリカルドとレンツォのコタレッラ兄弟が1979年にラツィオ州モンテフィアスコーネにワイナリーを設立したのが始まり。ウンブリアやラツィオで土着品種や国際品種など幅広いワインを手掛け評価が高まっていったようです。今日のメルローのモノセパージュ、モンティアーノは1993年に生まれています。1999年には故郷ウンブリア州のオルヴィエトの南のモンテッキオに新ワイナリーを構えています。

これがその、おめでたい感じのワインくじ(笑)。1等はドンペリでした。
Montiano01
ドンペリはハズれましたが、2000円出して5000円のワインが出たので、中当たりといったところでしょうか。


公式ページは、効果がいっぱいで少し見にくいですが立派なものです。

ワイン紹介もヴィンテージ毎のデータシートがあって充実しています。
・メルロー 100%
今日のワインは評価も高いですが、最初に載っていてコタレッラの看板ワインのようです。フレンチオーク樽で12ヶ月の熟成です。


ウンブリア州、モンテッキオ(Montecchio)のワイナリー訪問。
Cotarella01
周りの雰囲気もいい感じの所です。ファレスコは創業当初からの名前で、今もファレスコ名のラインナップがあります。


さあ、今日のワインはIGPラツィオなのでラツィオ州を俯瞰して見ます。
Lazio01
しかし、コタレッラがウンブリア州のオルヴィエト出身で、今はウンブリア側にワイナリーを構えていますので、ラツィオ州全体の地図とは微妙な感じになりましたね(笑)。ただし、今日のワインがモンテフィアスコーネ(Montefiascone)とカスティリオーネ・イン・テヴェリーナ(Castiglione In Teverina)の畑からということなので、その場所は示しておきました。例の「Est! Est!! Est!!! di Montefiascone DOC」で有名なあたりですね。


ラベル平面化画像。
IMG_5214
カルディのオーバーシーズが独占でやってるんでしょうかね。


さあ、抜栓。
IMG_5281

コルク平面化。
IMG_5283
シンプルですが、一応ヴィンテージは横に打ってあります。

Alc.14.5%。(pH:4.56、Brix:8.0)
濃いガーネット。
IMG_5284

黒ベリーに酸の香り。
チェリー、プラム。
若い木の樽香も感じます。
辛口アタック。
酸はありますが嫌な主張はしませんね。
複雑味をたたえる味は飲み進めるとボリューム感を増します。
タンニンは心地よい収斂性で丁度いいです。
フレッシュ感が続く余韻はかなり楽しめました。

うん、なかなかうまいではありましたが、
パーカーおじさんの95点とまではいかないかな~。


*****


Famiglia Cotarella
Montiano 2017
Lazio IGP
RRWポイント 91点


Vignarco Orvieto Classico DOC 2018

ウンブリア州のオルヴィエトDOC(Orvieto DOC)の白ワインです。やまやの店頭でゲットしてますが、イタリアはまだまだ謎が多いので、こういうのを見つけては試してみようと思って頑張ってやってます。しかし、こういうDOCをいちいち調べるのは骨が折れます。(笑)


IMG_4371
ラベル上に何の記載もありませんが、調べてみると、やはりウンブリア州オルヴィエトの近くにある作り手でした。パラッツォーネ(Azienda Agricola Palazzone)と言い1960年代にドゥビーニ家が始めた家族経営のワイナリーです。


公式ページはまあ平均点な感じ。しかし今日のワインが載ってません。(笑)

同じ「Vignarco」という名前のシリーズはあるんですが、ピノグリージョ100%で Umbria IGT になってます。なんで王道の Orvieto Classico DOC のワインが載っていないんでしょう。困るなぁ。仕方ないのでネット情報から。
・プロカニコ 50%
・グレケット 30%
・Verdello、Drupeggio、Malvasia 合わせて20%
発酵・熟成はステンレスタンクのみのようです。「Superiore」は5ヶ月の熟成が必要ですが、今日のはノーマル。「Classico」というのはサブゾーン扱いで、オルヴィエト周辺の歴史的な地域産の場合に名乗れます。今日のはそれですね。 

さあ、課題はこれら品種ですね。(笑)
セパージュを見る限り、プロカニコ(Procanico)とグレケット(Grechetto)が主要品種ですね。Orvieto DOC の規定ではこの2種で最低60%を構成しないといけません。Orvieto DOC は1971年制定の古くからのDOCで、もともと Muffa Nobile(貴腐ワイン)と Vendemmia Tardiva(遅摘み)の甘口ワインが主流でしたが、これらも品種規定は同じです。最近は今日のワインのような辛口が主流になってきているようです。

プロカニコProcanico)って現地名で、実はトレッビアーノ・トスカーノTrebbiano Toscano) のことでした。フランスのユニ・ブラン(サンテミリオン)のことでしたね。
Procanico
しかしながら、ウンブリアで言うプロカニコは粒の小さめの亜種とする説明もありました。

グレケットGrechetto)も説明が少々厄介です。
Grechetto
なぜかイタリアのDOCの規定では単に「グレケット」としか書かないんですが、実は以下のようにいくつか種類があり、別の品種なんだそうです。(ただし、2004年のDNA分析では Grechetto di Orvieto と Grechetto di Todi には親子関係は認められたそうです。)
・Grechetto di Orvieto (Grechetto Bianco、Grechetto Gentile、Grechetto Spoletino)
・Grechetto di Todi(Pignoletto)
・Grechetto Rosso (Grechetto Rosa)(黒ブドウです。)
ややこしすぎる! しかし、これがイタリアなんだなぁ。(笑)
(残りの品種、Verdello、Drupeggio、Malvasia は割愛。笑)


さて、パラッツォーネを訪問しておきます。ホテルも併設してるようです。
Umbria02
その名もオルヴィエトの町から西に車で10分ほど。Orvieto Classico DOC の対象地域なのは想像がつきますね。

恒例のGoogle Mapでウンブリア州を俯瞰して、Orvieto DOCの位置関係を見ます。
Umbria01
左に貼った地図が素晴らしい。(Orvieto DOCの公式サイトから拝借しました。)域内の生産者の所在も書いてあるし、サブゾーンの Orvieto Classico DOC の対象地域もバッチリわかりました。今日の作り手、ちゃんとクラッシコのエリア内にありますね。


ラベル平面化画像。
IMG_4329
シンプルでいいんですが、透明な裏ラベルは撮影に難儀します。(笑)


さあ、スクリュー回転。
IMG_4369

Alc.13.5%。(pH:4.00、Brix:6.7)
濃い目ですね。小麦色がかったイエロー。
IMG_4367

梨、花梨、白桃…。
辛口アタック。
酸は結構ありますが穏やかでいいです。
軽めの白い果実の風味ながら、
苦味様の複雑な後味が残るのはいいアクセントです。
なかなかおいしいと思います。


*****


Azienda Agricola Palazzone
Vignarco
Orvieto Classico DOC 2018
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

Castello della Sala Muffato della Sala 2014

アンティノリがウンブリア州に展開するCastello della Sala
前にシャルドネピノ・ネロ(ピノ・ノワール)を試していますが、
その時に極甘口の貴腐ワインも試していましたので記事にしておきます。
その名もムッファート・デラ・サラ(Muffato della Sala)といいます。
因みにパーカーおじさんはこの2014年に92点をつけています。


IMG_0539
貴重な貴腐ワインですからね。500mlの小ぶりのボトルになってます。


公式ページはアンティノリのサイトの中です。

一応ミレジムごとにデータシートもあるんですが、セパージュ詳細は不明。
主体は、
・ソーヴィニヨン・ブラン  60%
で、その他40%が以下のブレンドになっています。
・グレケット (Grechetto)
・セミヨン  
・ゲヴュルツトラミネール 
・リースリング
貴腐菌(Botrytis Cinerea)の付き具合にも依るでしょうから、
毎年比率は変わるんでしょう。でもこれだけの品種全部が貴腐化するのかな?
グレケットはウンブリアの土着品種でシャルドネにもブレンドしてましたね。


ワイナリー訪問は前にもやってますが、名前の通り「サラ城」でしたね。
Umbria00
2010年に一新された最新のGravity Flowシステムがこの中にあります。
醸造工程が進むにつれ建物の下へ降りていく構造で、
最終的にお城の地下30mのセラーにて熟成されるといいます。

アンティノリのサイトから、各地で展開するワイナリーの地図です。
Anti01

ウンブリア州とサラ城の位置関係はGoogle Map上に転記しておきました。
Umbria01
そろそろイタリア全州と主要都市が頭に入ってきましたよ。(笑)


ラベル平面化画像。
IMG_0535
裏ラベルのイタリア語を見ると貴腐菌はMuffa Nobileと言うみたいですね。
Muffaはカビですから、ワイン名のMuffatoもここから来てるわけですね。


さあ、いただきます。
Alc.12.5%。
蜜のようなゴールドです。
IMG_0544

花梨、白桃の香り。
上品な甘さですね。
かすかな苦味も深みに感じます。
単純に美味しいと感じますし、
甘さもソーテルヌなんかのように非常に上品です。
こういう気品を感じる極甘口には、
白ワイン(WWWポイント)の最高点80点がつきます。


*****


Castello della Sala
Muffato della Sala 2014
WWWポイント 80点



WhiteWhiteWine01

Castello della Sala Pinot Nero 2015

アンティノリのCastello della Salaが作るシャルドネを試しましたが、
一緒に同じ作り手のピノ・ネロ(ピノ・ノワール)も試しました。
シャルドネもそうでしたが、このピノ・ネロもウンブリアIGTですね。
イタリアって、土着品種をアピールするかと思えば、国際品種ガンガンOKで、
ともすればフランスをお手本にする…。イタリアの二面性を感じます。


IMG_0541
シャルドネのCervaro della Salaとよく似たラベルデザインです。
ただ、赤・白の違いを示すためか紙の色味が少し変えてあります。


公式ページはアンティノリのサイトの中でしたね。

・ピノ・ノワール 100%
シャルドネは地元品種のグレケットをブレンドしてましたが、
ピノ・ネロはさすがにモノセパージュですよね。
ソフトな除梗・圧搾をするとありますが、完全除梗じゃないんでしょうかね。
スキンコンタクトで低温浸漬、発酵はステンレスタンク。
その後、仏オーク樽でMLF(マロラクティック発酵)と10ヶ月の熟成が行われます。


ワイナリー訪問とウンブリア州のGoogle Mapは再掲しておきます。
Umbria00
14世紀に建てられた「サラ城」の中に最新のGravity Flowシステムがあります。
2010年に一新された最新システムで、醸造工程が進むにつれ下へ降りていきます。
最終的にお城の地下30mのセラーにて熟成されるといいます。

Umbria01
イタリアの真ん中、ウンブリア州全体が対象なのがウンブリアIGT
1995年制定、赤・白・ロゼが作られます。
あまり意味がないですが、赤に使用可能な品種を列記します。
Aglianico、Aleatico、Alicante、Barbera、Cabernet Franc、Cabernet Sauvignon、
Canaiolo、Carignano、Cesanese、Ciliegiolo、Dolcetto、Gaglioppo、
Gamay、Grechetto Rosso、Lacrima、Malbec、Malvasia、Merlot、
Montepulciano、Nero d’Avola (Calabrese)、Pinot Nero (Pinot Noir),
Primitivo、Rebo、Refosco、Sagrantino、Sangiovese、Syrah、Vernaccia...。
ABC順に並んでますが、主要国際品種から他州の名産品種まで何でもあり。
当然、何を何%使ってもOKです。
バリエタルは85%以上、少ない方の品種が15%以上であれば2品種表示もOK。
赤の最低アルコール度数が11%(白は10.5%)、熟成期間は規定なしです。
まあ、ウンブリア産であれば何でもオッケーのゆるゆるです。


ラベル平面化画像。
IMG_0528
店頭で撮影したので、ちょっとぐにゃぐにゃになりました。

Alc.14%。
濃い目のルビー。クリアではあります。
IMG_0542

フランボワーズ、ダークチェリー。
酸味が前に出たアタックです。
芯にも酸を感じる味わいはちょっと…。
プラム的な風味もあります。

嫌味な要素はないんですが、
普通においしいピノ・ノワールを想像すると、
少々レベルが低い気がします。
どうした、アンティノリ。


*****


Castello della Sala Pinot Nero 2015
RRWポイント 84点


Castello della Sala Cervaro della Sala 2016

イタリアのモンラッシェとも言われる最高峰、ガヤのGAIA & REYを試し、
ピンと来なかったのでイタリアのシャルドネをもう一本試しました。
それでも「なんだかな~」だったので、今日はアンティノリのシャルドネ。
Castello della Salaというアンティノリがウンブリア州に展開するワイナリー。
実際ブルゴーニュを訪問し、研究した上で作った白のフラッグシップだそうで。


IMG_0540
なんだかんだで「イタリアのモンラッシェ」っていう謳い文句のを試してますが、
実はブルゴーニュのちゃんとしたモンラッシェ級のを飲んだことがありません。(笑)
そもそも白の評価なんて元々まともにできないRed Red Wineでした。(大笑)


公式ページはAntinoriのサイトの中です。

今日のチェルヴァロ・デラ・サラはアンティノリを代表する白ですからね。
ちゃんとミレジムごとにデータシート完備。
・シャルドネ 90%
・グレケット 10%
れれれ? モンラッシェを研究したのにブレンドしてますね。
グレケット(Grechetto)というのはウンブリアの土着品種で、
単品種でも白が作られてますが、こんな風に混醸もするそうです。
ウンブリアのテロワールを出したかったんでしょうか。
ブドウは朝摘みされ、以降、機械を使わないGravity Flowシステムだそうで、
ブドウ(マスト)にストレスを与えない細心のケアが行われてるとか。
スキンコンタクト後、シャルドネはオーク樽内で発酵、MLFがなされます。
最後、ステンレスタンクで別途発酵させたグレケットにブレンドされます。
出荷までボトルで数ヶ月寝かすそうです。

データシート上には、パーカーおじさんが95+点をつけたと書いてます。
ジェームズ・サックリングさんは97点ですって。ゴイゴイスー。


さて、ウンブリア州にあるワイナリー訪問。
Umbria00
すごい。お城です。この中に最新の設備があるわけですね。

公式サイトには、トスカーナとウンブリアの傘下のワイナリー地図がありました。
Anti01
Castello della Salaの場所がわかりますね。しかし…。

やっぱりGoogle Mapに転記してみます。(笑)
Umbria01
ウンブリアはイタリアの真ん中。イタリア全土の州もついでに見ておきましょう。


ラベル平面化画像。
IMG_0527
例のお城(塔?)のイラストがわかりますね。IGT Umbriaです。


さあ、いただきます。
Alc.12.5%。イエロー。
IMG_0543

果実の香りの前に、穀物の香り、芳ばしいです。
シャルドネらしいまろやかな味はなかなか。
程よい酸が絶妙なバランスを取ってますね。
しかし、香りも含め果実味をあまり感じないのが、
上等シャルドネの貫禄なんでしょうか。
なんとなく違和感…。


*****


Castello della Sala
Cervaro della Sala 2016
WWWポイント 78点



WhiteWhiteWine01
--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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