ヴァルテッリーナ・スペリオーレDOCGキアヴェンナスカをいただきますよ。
Valtellina (Superiore) はピエモンテのお隣、ロンバルディア州のDOC (DOCG) で、
Chiavennasca(キアヴェンナスカ)はネッビオーロのシノニムでしたね。
キアヴェンナスカはヴァルテッリーナ地元での呼び名ですが、響きがカッコいい。(笑)


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Valtellinaの地域はロンバルディア州の北端、スイス国境に近い山間にあります。
ネッビオーロを主体としたValtellina DOCが1968年にDOCとして認められますが、
1998年にValtellina Superiore DOCGという単独DOCGが派生します。
どちらもネッビオーロ90%以上ですが、Valtellina DOCが6ヶ月熟成なのに対し、
Valtellina Superiore DOCGは2年熟成、内1年は木樽熟成が義務付けられます。
今日のワインはRiservaなのでトータル3年以上の熟成をしています。

2003年更に、Sforzato di Valtellina DOCGという、陰干しで凝縮させた濃いワイン
(アルコール度数14%以上)が単独のDOCG化をしています。


作り手は1897年創業というニノ・ネグリ社。公式ページを見るとわかるのですが、
Gruppo Italiano Viniというイタリア全土をカバーする大グループに属するようです。

あれれ、今日のワインズバリが載っていません。インポーター情報ですが、
・キアヴェンナスカ(ネッビオーロ) 100%
スロヴァニアンオークの大樽にて36ヶ月+ボトルで6ヶ月の熟成です。
ちゃんとValtellina Superiore DOCGのRiservaの規定はクリアしてますね。

ファーストヴィンテージは1959年と古く、優良年しか作られてこなかったそう。
ワイナリーがキウロ(Chiuro)の町の城跡にあることからCastel Chiuro(キウロ城)
と呼ばれていたそうですが、1967年からこのニノ・ネグリ・リゼルヴァに改名。
現在ラインナップのトップキュヴェが「Castel Chiuro」の名を冠してることから、
トップキュヴェの準ずるクオリティなんじゃないかと勝手に想像します。


さあ、キウロの町の作り手訪問。立派な建物だけど路地が狭い。
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ラベルのイラストに似た城壁があります。これがキウロ城?…しょぼ。


さあ、Valtellinaの位置関係を確認。ChiuroとNino Negri見つかりました?
下の北イタリア地図の赤枠部分。スイス国境近くの険しい山間の産地です。
Valtellina01
Valtellina Superiore DOCGのはサブ・ゾーンがあり一緒に表記できます。
Maroggia、Sassella、Grumello、Inferno、Valgellaの5つです。


ラベル平面化画像。
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インポーターラベルは裏ラベルを避けてありました。エライ。
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さあ、抜栓。
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ワイナリーのマーク、ロゴが入っています。

コルク平面化。
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Alc.13.5%。
透け感ある薄いガーネット。
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カシス、ブルーベリー、プラム。
さすがの3年熟成、いい具合の樽感が香ります。
酸味のしっかりある辛口アタック。
味の厚みはあるんですが、こじんまりとした印象で、
パレット隅々まで広がる感じではないですね。
しかし、お陰で重々しくならず、
フィニッシュまでいいまとまりで続きます。
最初の酸味が重要な構成要素というのがわかる味です。

キアヴェンナスカ、確かにネッビオーロです。(笑)
しかし、上等なバルバレスコのような美味しさで驚きます。



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Nino Negri
Valtellina Superiore DOCG
Riserva 2015
RRWポイント 91点