Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Verdejo

Montecillo Rueda Verdejo 2020

ベルデホ(Verdejo)というスペインの白品種、以前に試したのがもう4年以上前ですね。そのほとんどがスペインで栽培され、その内の6割がDOルエダ(Rueda)に集中していますから、もうDOルエダの品種と言ってもいいでしょう。華やかでコクもありかなり好印象だった気がします。ベルデホ、DOルエダを掘り下げながら久々にお試しと行きましょう。

IMG_1334
ベルデホ、ベルデホ~っと、店頭で適当に選んだのがいけなかったのか、このモンテシージョという作り手、1870年創業の老舗なんですが、なんとリオハのワイナリーでした。できれば地元ルエダの作り手が良かったんですが…。ただし、このモンテシージョ、リオハじゃ3番目に古い作り手だそうで、只者じゃなさそうです。1973年にあのシェリーで有名なオズボーンに買収されています。そのお陰でルエダにまで手を伸ばすような多角経営をしてるんでしょうかね。今日のワインの Singladuras(「航海」の意)というシリーズはルエダのほか、リアス・バイシャスやリベラ・デル・ドゥエロもあります。

公式ページは、さすが大手オズボーンの傘下といった雰囲気があります。
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今日のワインもデータシート付きで解説あり。

・ベルデホ 100%

DOルエダの標高700mにある畑だそうです。DOルエダ自体が標高700~870mだそうで、どこかはわかりませんね(笑)。アルコール発酵後、バトナージュ加えながら2ヶ月間ステンレスタンクで熟成します。瓶詰め後さらに3ヶ月置いてリリースです。

DOルエダは1980年にDO(Denominación de Origen)に認められています。これはカスティージャ・イ・レオン州(Castilla y León)での最初のDOなんだそうです。白ワインが主体のDOですが、赤も認められています(2008年より)。以下に使用が認可されている品種を上げます。

<白品種>
(主要品種)ベルデホ、ソーヴィニヨン・ブラン
(補助品種)ビウラ(マカベオ)、パロミノ・フィノ(パロミノの亜種、DNA的には同一種)、ヴィオニエ、シャルドネ

<黒品種>
(主要品種)テンプラニージョ
(補助品種)ガルナチャ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラー

とはいうものの、DOルエダと言えばベルデホというくらいのベルデホ推しです。
Verdejo
正式名称は「Verdejo Blanco」ですが、「Verdejo」の方が通りがいいのはご承知の通り。スペイン原産で、2021年に行われたDNA分析によると、Castellana Blanca x Savagnin Blanc の自然交配と推測されました。カステジャーナ・ブランカはスペイン原産の白品種。サヴァニャン・ブランは以前は「Savagnin=Traminer」という品種自体の具体的な存在が未確認の理論上の品種ということになっていましたが、最近のデータによるとサヴァニャン・ブラン(Savagnin Blanc)で確定したようです。
この、いわゆるトラミナー(Traminer)、サヴァニャン・ブランやゲヴュルツトラミネールも含めたややこしい一連の品種群があるんですが、どれもDNAプロファイルはほぼ同じで、遺伝子的には同一品種と見なせるそうです。毎回調べるんですが、トラミナーだけにトラウマーになりそうです(笑)。


ルエダではなくリオハにあるんですが、モンテシージョを訪問しておきましょう。
Montecillo
なかなか立派なところです。さすがオズボーン傘下といったところでしょうか。


カスティージャ・イ・レオン州(Castilla y León)の地図でDOルエダを確認。
Castilla_y_Leon_new
バジャドリード(Valladolid)の南側、DOトロ(Toro)のすぐ東側ですね。DOトロはテンプラニージョ(ティンタ・デ・トロ)主体の赤のDOですが、ベルデホ他の白も認められています。作り手のモンテシージョはリオハにありますが、カスティージャ・イ・レオン州のすぐ隣でしたので同じ地図に所在を示すことが出来ました。案外ルエダからも近いかもしれません。(車で3時間ほどの距離です。)

DOルエダ公式ページはこちらになります。ご参考まで


ラベル平面化画像。
IMG_1315
裏ラベルの上半分を隠しているインポーターシール、全然うまく剥がせませんでした。テイスティングコメントや産地の解説がスペイン語と英語で書いてあるようです。チキショー!恨みます。


さあ、抜栓。
IMG_1340
キャップシールのエンボスもカッコいい。

コルク平面化。
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Alc.13%。
ハチミツイエロー。
IMG_1333

グレープフルーツ、白桃、甘栗、白い花。
辛口アタック。
酸はライムっぽいそれです。
苦味もありつつ尖り気味の感じ。
はっさく風味の味わいとでもいいましょうか。
悪くはないんですが、酸がちょっと跳ねすぎかな。
フレッシュ感を楽しむとしましょうか。


*****


Montecillo
Rueda Verdejo 2020
WWWポイント76点



WhiteWhiteWine01

Bodegas Protos Verdejo 2017

DOルエダのベルデホをいただきますよ。
ルエダは1980年に白ワインのみDO認定された、スペインでも有数の白の産地。
主要品種がベルデホです。ビウラ(マカベオ)やソーヴィニョン・ブランも栽培され、
混醸も認められてますが、やはり主力はベルデホなんですよね。


IMG_0459
プロトスというこの生産者、1927年設立の歴史あるところですが、
本拠地はリベラ・デル・ドゥエロのペニャフィエルの町にあります。
なんと、創業時はボデガス・リベラ・ドゥエロと名乗っていたそうで、
1982年にリベラ・デル・ドゥエロDO昇格する時、その名を譲り渡し、
Protos(ギリシャ語でNo.1の意味)に改名したんだそうです。
なんだかゴイゴイスー。


公式ページは大手らしく充実。DOルエダにも拠点があるのがわかります。

リベラ・デル・ドゥエロのテンプラニージョが主力ですが、白ワインを求め、
DOルエダにも進出し、ラインアップ拡充したってことでしょうか。
ベルデホは樽熟のタイプと、若木(25年以下)からのエントリータイプの2つ。
今日のは(もちろん…笑)エントリーです。
どちらもセパージュは、
・ベルデホ 100%
樽熟版はフレンチオークで6ヶ月ですが、今日のはタンクにて3ヶ月。
どちらもシュール・リー(オリと共に熟成)しています。
インポーター情報も詳しいです。


さあ、まずはDOルエダのワイナリーに行ってみます。
Protos01
ルエダの町から車で5分くらいのところです。
周囲は株仕立て(ゴブレ)のきれいな畑に囲まれています。

こちらがPeñafielにある、おそらく創業の地です。
Protos02
更に町のシンボル、ペニャフィエル城の麓に巨大なアーチ状の施設もあり、
町のかなりの部分がこのワイナリーって感じです。

そしてなんと、お城の地下に2キロにわたる地下セラーを所有とな。
Protos03
で、このお城、リベラ・デル・ドゥエロのワイン博物館になってます。
町とワイナリーとワイン産業が混然一体となってる気がします。行ってみたい…。


さて、いつもの地図でDOルエダとDOリベラ・デル・ドゥエロを確認。
Protos04
2つの拠点は車で1時間ほど離れています。

どちらもカスティージャ・イ・レオン州のDOです。
CastillayLeon
Castilla y León州はかなり広く、DOもたくさんあります。
州の真ん中をドゥエロ川が横断し、その川の周辺が名醸地ってことですね。


ラベル平面化画像。
IMG_0328
裏ラベルのバーコードの上にシールがあったので剥がしています。
なぜかFacebookのURLが書いてます。普通ホームページでしょう。(笑)


さあ、抜栓。
IMG_0451
コルク、キャップともにロゴ、名前入り。

Alc.13%。
イエローゴールド。わりと色味は濃い目です。
IMG_0457

青リンゴ、花梨の香りを感じます。
軽く甘みも感じる辛口アタック。
花の香りを感じさせる風味ですね。ヴィオニエっぽい?
酸味も穏やかでコクをしっかり感じます。
喉越しでかすかな苦味、後味でスキッとした酸、
そんな流れでフィニッシュへ。
うん、なかなかいいんじゃない?


*****


Bodegas Protos
Verdejo 2017
Criado sobre lías finas
Rueda DO
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

merinas. Organic White Wine Verdejo 2017

以前にこれの赤を飲んでいます。同じく成田のJALラウンジで。
結局同じところから仕入れてるんですね。
ただですから(笑)お手頃ワインなんでしょうが、
自分じゃ手を出さない白ワインなんかが試せるのは面白いです。


IMG_6980
ベルデホ(Verdejo)というスペインの白ブドウの固有品種です。
カスティージャ・イ・レオン州のDOルエダ(Rueda)が主な栽培地ですが、
今日のワインはDOウクレス( Uclés)で少し離れてますね。

見にくいですが下記のDOC地図を拡大して確認しておきましょう。
SpainRegions
ルエダとウクレスの距離は結構ありそうですね。


作り手は当然同じ「Bodegas y Viñedos Fontana」です。
前回訪問してますので、そちらの記事をご参考ください。

Bodegas y Viñedos Fontana(merinas. Organic Temprenillo 2017)



空港ラウンジですのでラベル平面化はこれくらいで妥協。
IMG_6979
ボトルをくるくる回してると周りの目が気になります。(笑)

裏ラベルは下部分切れたので別撮りしておきます。
IMG_6981
さすがオーガニックです。ユーロリーフやスペインの認証があります。

さて、いただきます。
Alc.12%。
薄いきれいなゴールドです。
梨、花梨。ベルデホ特有のアロマでしょうかね。
酸味を感じますが、すっきりと飲みやすいです。
かすかな甘みも奏功してますね。


***** 


merinas. Organic White Wine Verdejo 2017
WWWポイント 77点



WhiteWhiteWine01
--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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