Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Viña_Aquitania

Viña Aquitania Carménère 2018 Valle del Maipo

当ブログではかなりの頻度でチリの代表品種カルメネールを試していますが、ビニャ・アキタニアは3年以上ぶりです。前回は同じワインの2017年でしたが、今日のは2018年。3年経ってミレジムは1年しか進んでいませんが、5年寝かせたら...という感じで興味深くいただくとしましょう(笑)。これが日本カルメネール振興協会の真骨頂です(笑)。

IMG_0402
シャトー・マルゴーの醸造家(兼CEO)であったポール・ポンタリエさん(Paul Pontallier)と、シャトー・コス・デストゥルネルのオーナーであった、ブルーノ・プラッツさん(Bruno Prats)が、チリの素晴らしいテロワールの畑をマイポに探し求め、1984年に共同で始動したのがこのビニャ・アキタニアです。(設立は1990年。)シャトー・マルゴーとコス・デストゥルネルの二人は、その後、仏系チリ人醸造家のフィリップ・ド・ソルミニアックさん(Felipe de Solminihac)をパートナーに加え、さらに、シャンパーニュからボランジェ(Bollinger)を率いていたギラン・ド・モンゴルフィエールさん(Ghislain de Montgolfier)を迎え入れ、最終的に4人組でこのワイナリーを育ててきました。彼らは自らをアレクサンドル・デュマ・ペールの三銃士になぞらえ、「四銃士」と呼んでいまして、エチケットにも4人のサインがあるのがわかると思います。(ポール・ポンタリエさんは2016年に逝去されています。)


公式ページは3年の間にリニューアルされたようで洗練されたいい感じになっています。

今日のワインも載っていますが、最新ヴィンテージの2021年の情報のみのようです。

・カルメネール 90%
・カベルネ・ソーヴィニヨン 10%

というセパージュなんですが、今日のワインの2018年は産地が創業の地「マイポ・ヴァレー/Valle del Maipo」なのに対し、2021年はコルチャグア・ヴァレー/Valle de Colchagua に変わっています。マイポの創業の畑(首都サンティアゴの「ペニャレオン/Peñalolén」 というエリアにあります。)はカベルネ・ソーヴィニヨンに専念したんでしょうかね。トップエンドのラスリ(Lazuli)はマイポのカベソー100%です。2021年の記述が2018年にも適用できれば、全量の60%をフレンチオーク樽(1~3年落ちの旧樽、400Lと225Lの2種)で、残り40%をステンレスタンクで、4ヶ月の熟成を行っています。いずれにしても樽はごく軽めなんでしょう。

ビニャ・アキタニアをあらためて訪問します。サンティアゴの市街にあります。
Aquitania01
ペニャレオン(Peñalolén)という地区なんですが、周りはサンティアゴ市街に囲まれており、すぐ背後にアンデス山脈が迫る山裾のエリアです。同じエリアには、これも自分にはお馴染みのコウシーニョ・マクル(Cousiño Macul)があります。

サンティアゴ周辺を俯瞰して位置関係を確認しましょう。
Chile_Santiago_Alrededor
マイポは首都州(Región Metropolitana de Santiago)になりますが、コルチャグア・ヴァレーは南側のリベルタドール・ヘネラル・ベルナルド・オイギンス州(Región del Libertador General Bernardo O'Higgins)になります。マイポの自社畑は面積も限られてるので、生産量を増やすためにコルチャグアへ進出したんでしょうね。いずれコルチャグア・バージョンをいただかなくてはなりませんね。


ラベル平面化画像。
IMG_0371
今となっては貴重な(?)マイポ産のカルメネールです。ラベル上は「CARMENERE」とつづられていますが、HPでは「CARMÉNÈRE」とあるので、ちゃんとアクサンテギュ・アクサングラーヴ付きの「Carménère」表記でやっているようです。日本カルメネール振興協会はこの表記を推奨しています(笑)


さあ、抜栓。
IMG_0399

コルク平面化。
IMG_0401
DIAM5採用です。

Alc.13%。
濃いガーネット。
IMG_0400

黒ベリー、スパイス、モカ、青み。
カルメネールそのものの香ですね。
鈍い酸味を乗せた辛口アタック。
複雑味と滋味をしっかり蓄えた圧巻の厚み・立体感。
バリエタルであるという気安さも感じるんですが、バランスは絶妙。
カルメネール風味で味わう悠遠の余韻はやはりいいもんです。
以上、日本カルメネール振興協会提供でした(笑)。


*****

Viña Aquitania
Carménère 2018
Valle del Maipo
RRWポイント 94点


Viña Aquitania Carménère 2017

去る11月24日は、なんと「カルメネールの日」でした。
こんな大切な日を忘れるとは日本カルメネール振興協会としては大失態です。(笑)
少々遅ればせながら、カルメネールを飲んでその奇跡の品種を祝いましょう。
1994年にフランス人ブドウ品種学者のJean Michel Boursiquotが、
チリのマイポで、失われた品種と思われていたカルメネールを再発見します。
それがこの11月24日で、20周年の2014年に「カルメネールの日」に制定され、
今年25周年のこの日を迎えたわけです。チリでは盛り上がってるようですが…。


IMG_0594
ストックしてあるカルメネールの中で、ビニャ・アキタニアをチョイス。
シャトー・マルゴーの醸造家(現CEO)であるポール・ポンタリエと、
シャトー・コス・デストゥルネルのオーナー、ブルーノ・プラッツが、
1984年に共同でチリの素晴らしいテロワールの畑を探し求めたのが、
このビニャ・アキタニアの始まりでしたね。


公式ページは一見いい感じなんですが、情報少なし。

リンク切れのようで、カルメネール紹介ページ自体は存在していました。
それによると、セパージュは、
・カルメネール 85%
・カベソー 15%
熟成はフレンチオーク樽とありますが、期間は不詳です。
ブドウ樹は1993年植樹とありますが…あれ?
カルメネールの再発見は1994年なので辻褄が合いませんね。
メルローとして植えたのが1993年で、
それが全部カルメネールと後で判明したんでしょうかね。(笑)

インポーター徳岡のサイトも詳しいです。



ワイナリー訪問は以前の画像を再掲。
Aquita02
サンティアゴのかなり町中にあるんでしたね。

カルメネールの畑はMaipoのPeñaleónであると書いてありますが、
それはこのビニャ・アキタニアの周りの畑です。
Aquita01
背後にアンデス山脈が見えますが、エチケットに描かれた線は、
このアンデスの山の稜線なんでしょうね。


エチケット平面化画像。
IMG_0590
シャトー・マルゴーとコス・デストゥルネルの二人は、その後、
仏系チリ人醸造家フィリップ・ド・ソルミニアックをパートナーに加え、
さらに、シャンパーニュ地方からギラン・ド・モンゴルフィエールを迎え、
4人組でこのワイナリーを育ててきたんでしたね。
彼らは自らをアレクサンドル・デュマ・ペールの三銃士になぞらえ、
「四銃士」と呼んでいまして、エチケットにも4人のサインがあります。

このエチケットには大文字でCARMENEREと書いてますからわかりませんが、
ビニャ・アキタニアのサイト上ではCarménèreで表記しています。
2音節目のeにアクサンテギュ、3音節目のeにアクサングラーヴがついているのは、
日本カルメネール振興協会推奨の表記です。(笑)
過去にこの件について記事を書きましたね。


さあ、抜栓。
IMG_0597
コルクはこれだけしか書いてなかったので、平面化はなし。

Alc.13.5%。
ガーネット。クリア感もあります。
IMG_0593

黒ベリー、青野菜、モカ、
カルメネール王道の香りです。
辛口アタック。
最初から厚みを感じる味わい。
かすかな酸も感じるんですが、
味の構造感がそこそこあって、
酸をひとつの構成要素にさせてくれますね。
余韻にかけてごくごくシルキーなタンニンが、
フィニッシュまでいざなってくれます。
いい感じのカルメネールでした。

¡Viva Carménère! 


*****


Viña Aquitania Carmenere 2017
RRWポイント 93点


Viña Aquitania LAZULI Cabernet Sauvignon 2015

シャトー・マルゴーの醸造家(現CEO)であるポール・ポンタリエと、
シャトー・コス・デストゥルネルのオーナー、ブルーノ・プラッツが、
1984年に共同でチリの素晴らしいテロワールの畑を探し求めたのが、
このビニャ・アキタニアの始まりでしたね。
ミドルレンジのカベソーを前に試しましたが、今ひとつピンとこず、
晴れて今日、トップレンジの「LAZULI」をいただくことに相成りました。


IMG_8329
チリの特産、ラピス・ラズリの石から名前が来てるのは想像つきますね。


公式ページは、前にも見てますが、ワイン情報は貧弱。
今日のもカベソー100%くらいしかわかりません。
インポーター徳岡のサイトなんかにも頼ります。
樽熟は新樽率30%で16~18ヶ月のようです。
しかし、シャトー・マルゴーとコス・デストゥルネルの融合、
もしくは理想のボルドーを具現化するのであれば、
セパージュはカベソー100%ではなく、
メルローやカベフラをブレンドすべきではと思ってしまいます。(笑)


ワイナリー訪問は以前の画像を再掲。
Aquita02
サンティアゴのかなり町中にあるんでしたね。

しかし、敷地には畑がドンとあり、背後にアンデス山脈が見えます。
Aquita01
エチケットに描かれた線は、このアンデスの山の稜線なんでしょうね。


エチケット平面化画像。
IMG_8301
シャトー・マルゴーとコス・デストゥルネルの二人は、その後、
仏系チリ人醸造家フィリップ・ド・ソルミニアックをパートナーに加え、
さらに、シャンパーニュ地方からギラン・ド・モンゴルフィエールを迎え、
4人組でこのワイナリーを育ててきたんでしたね。
彼らは自らをアレクサンドル・デュマ・ペールの三銃士になぞらえ、
「四銃士」と呼んでいまして、エチケットにも4人のサインがあります。


さあ抜栓です。
IMG_8330
凝ってはいませんが、一応専用デザインのコルク。
キャップシールはラピス・ラズリの青色です。

Alc.14.5%。
濃いガーネット。
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黒ベリー、スパイス、生野菜。カベソーに間違いない。
味わい乗った辛口アタックです。
味の構造感、凝縮感、さすがの貫禄です。
タンニンのベールに包まれ、じんわりと余韻に突入。
フィニッシュまでバランス崩れないのがスゴイ。

マルゴーとコスが融合した理想のボルドーは、
そこそこ実現されていると思われます。
パーカーおじさんは93点をつけたようですが、
それよりかなり上の評価になりました。


*****


Viña Aquitania
LAZULI Cabernet Sauvignon 2015
RRWポイント 97点


Viña Aquitania Cabernet Sauvignon 2016

シャトー・マルゴーの醸造家(現CEO)であるポール・ポンタリエと、
シャトー・コス・デストゥルネルのオーナー、ブルーノ・プラッツが、
1984年に共同でチリの素晴らしいテロワールの畑を探すことにしました。
それがこの、ビニャ・アキタニアの始まりです。その後…


IMG_7918
仏系チリ人醸造家フィリップ・ド・ソルミニアックをパートナーに加え、
マイポ・ヴァレーに18ヘクタールのビニャ・アキタニアを設立します。
2002年にシャンパーニュ地方からギラン・ド・モンゴルフィエールを迎え、
4人組でこのワイナリーを育ててきたそうです。
彼らは自らをアレクサンドル・デュマ・ペールの三銃士になぞらえ、
「四銃士」と呼んでいるようです。

エチケットに4人のサインがあるのはこのためです。


公式ページは立派そうなんですが、個々のワイン情報は貧弱。
・カベソー 100%
しかわかりません。樽熟はしてると書いてますが、期間は不明。


ワイナリー訪問。畑に囲まれた広大な敷地ですが…
Aquita02
サンティアゴのかなり町中になります。周りは住宅。(笑)

しかし、背後にアンデス山脈が控え、畑に囲まれた姿は圧巻です。
Aquita01
テイスティングツアーもあるようで楽しそうであります。


エチケット平面化画像。
IMG_7912
「四銃士」のサインが入ってますね。(各人の綴りはこれでご確認を)


さて、抜栓。合成コルクのDIAM5ですね。
IMG_7925
なんとインスタグラムのアカウントが書いてます。(@VinaAquitania

Alc.13.5%。
クリア感のあるガーネット。
IMG_7917

黒ベリー、モカか樽香か芳しい香り。
酸味感じる辛口アタック。
味の厚みは弱めかな。
お陰で酸味を実際以上に感じる気がします。
平均点ではあると思うのですが。

このワインの素性からすると少々肩透かし。
しかし、LAZULIというカベソーのプレミアムもありますし、
カルメネールも今後の課題として試してみたいですね。



*****


Viña Aquitania
Cabernet Sauvignon 2016
RRWポイント 88点


--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


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