ヴィノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノです。「モンテプルチアーノの高貴なワイン」という意味ですから気分は上がります。その歴史は古く、中世の記録でも記述があるそうです。Vino Nobile di Montepulciano という言葉が歴史上初めて使われたのは1530年のことらしいです。過去に同じ作り手の Vino Nobile di Montepulciano DOCG を試しているんですが、あまりにおいしかったので今回その上級になるリゼルヴァ(Riserva)をいただいてみます。
作り手の名前は「リッチ家」のワイナリーってことなんですが、リッチ家の歴史は1150年までさかのぼるそうです。歴史が古いだけあって、なんとモンテプルチアーノの集落の一段高い所にある Palazzo Ricci という大聖堂の中にワイナリーがあります。(1562年に建設されたという、モンテプルチアーノで最も美しいルネッサンス様式の宮殿の1つだそうで。)
ラベルに「太陽の下にいるハリネズミ」のイラストがありますが、リッチ家のご先祖様がハリネズミの行動を見ることで天気を予測することができたそうで、リッチョ(Riccio=イタリア語でハリネズミ)というニックネームをもらい、リッチ家の名前の由来になったそうです。
公式ページは、さすが歴史ある作り手。歴史詳細ほか豊富な写真入りで解説しています。
ワインはイタリア語ページにデータシートはありました。
・サンジョヴェーゼ 100%
なぜかセパージュが書いてないので、おそらくこうだと思って書いています。「Vino Nobile di Montepulciano DOCG」の規定では、サンジョヴェーゼは70%以上であればよく、その他赤品種を30%までブレンドしてよいことになっています。白品種も5%までならブレンド可です。なのでセパージュは書いておいてもらわないと困るんですよね~。
熟成は、トノー(900L)と20~25hl の大樽の混成で24ヶ月、その後ボトルでもう12ヶ月寝かせます。「Vino Nobile di Montepulciano DOCG」の「Riserva」の規定では、樽での12ヶ月+ボトルで6ヶ月を含む3年の熟成が義務付けられていますが当然クリアしていますね。因みに Riserva ではない通常の「Vino Nobile~」は、2年(樽18ヶ月もしくは、樽12ヶ月+ボトル6ヶ月含む)です。
サンジョヴェーゼは、今日のヴィノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ(Vino Nobile di Montepulciano)の産地である現地モンテプルチアーノ(Montepulciano)ではプルニョーロ・ジェンティーレ(Prugnolo Gentile)と呼ばれています。
サンジョヴェーゼは突然変異しやすい品種で多くのクローンがあり、サンジョヴェーゼ・グロッソ(Sangiovese Grosso)の系統とサンジョヴェーゼ・ピッコロ(Sangiovese Piccolo)の系統に大きく分かれるとされています(1908年発表の品種学者 Girolamo Molon 氏の論文)。そして、ヴィノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ(Vino Nobile di Montepulciano)のプルニョーロ・ジェンティーレ(Prugnolo Gentile)はサンジョヴェーゼ・グロッソだとされています。他、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ(Brunello di Montalcino)のブルネッロ(Brunello)と呼ばれるサンジョヴェーゼもサンジョヴェーゼ・グロッソの方だそうです。これら「サンジョヴェーゼ・グロッソ」は、タンニンが豊富という点で他のサンジョヴェーゼの品種(サンジョヴェーゼ・ピッコロ)とは非常に異なり上質であると言われているんですが、なんと近年の研究では双方のDNAプロファイルに差異がないという結果が出ています。サンジョヴェーゼ・グロッソというのはより高品質なサンジョヴェーゼでもなんでもなく、ただのシノニムということになってしまったようです。
モンテプルチアーノのコムーネにあるデ・リッチを訪問しましょう。
モンテプルチアーノの集落のド真ん中です。モンテプルチアーノの集落の一段高い所にある Palazzo Ricci という大聖堂の中がワイナリーですからね。モンテプルチアーノの町自体も歴史を感じさせ雰囲気がいいですが、デ・リッチの場所もすごいところにあり、さすが老舗という貫禄があります。
いつものトスカーナ州全体を俯瞰する地図で Vino Nobile di Montepulciano DOCG の場所(モンテプルチアーノのコムーネ)を確認しましょう。デ・リッチの場所もロゴで示してます。
実は今回このトスカーナ地図はバージョンアップしています。特にキヤンティ(Chianti DOCG)のエリアが広大でうまく表現できていなかったので改良しました。こうして見ると、Vino Nobile di Montepulciano DOCG も Brunello di Montalcino DOCG もキヤンティのエリア内にあることがわかりますが、どちらもキヤンティより先にDOC、DOCGになっていますので、キヤンティから派生したわけではなさそうです。(Vino Nobile~とBrunello~は1966年DOC認定、1980年DOCG化。キヤンティは1967年DOC認定、1984年DOCG化。)
ラベル平面化画像。
「太陽の下にいるハリネズミ」のイラストがトレードマークです。
さあ、抜栓。
コルク平面化。
ここにもハリネズミ。
かなりいい線だと思うんですが、
非リゼルヴァで受けた感動は少なかったです。
期待が先行してしまったかな。
作り手の名前は「リッチ家」のワイナリーってことなんですが、リッチ家の歴史は1150年までさかのぼるそうです。歴史が古いだけあって、なんとモンテプルチアーノの集落の一段高い所にある Palazzo Ricci という大聖堂の中にワイナリーがあります。(1562年に建設されたという、モンテプルチアーノで最も美しいルネッサンス様式の宮殿の1つだそうで。)
ラベルに「太陽の下にいるハリネズミ」のイラストがありますが、リッチ家のご先祖様がハリネズミの行動を見ることで天気を予測することができたそうで、リッチョ(Riccio=イタリア語でハリネズミ)というニックネームをもらい、リッチ家の名前の由来になったそうです。
公式ページは、さすが歴史ある作り手。歴史詳細ほか豊富な写真入りで解説しています。
ワインはイタリア語ページにデータシートはありました。
・サンジョヴェーゼ 100%
なぜかセパージュが書いてないので、おそらくこうだと思って書いています。「Vino Nobile di Montepulciano DOCG」の規定では、サンジョヴェーゼは70%以上であればよく、その他赤品種を30%までブレンドしてよいことになっています。白品種も5%までならブレンド可です。なのでセパージュは書いておいてもらわないと困るんですよね~。
熟成は、トノー(900L)と20~25hl の大樽の混成で24ヶ月、その後ボトルでもう12ヶ月寝かせます。「Vino Nobile di Montepulciano DOCG」の「Riserva」の規定では、樽での12ヶ月+ボトルで6ヶ月を含む3年の熟成が義務付けられていますが当然クリアしていますね。因みに Riserva ではない通常の「Vino Nobile~」は、2年(樽18ヶ月もしくは、樽12ヶ月+ボトル6ヶ月含む)です。
サンジョヴェーゼは、今日のヴィノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ(Vino Nobile di Montepulciano)の産地である現地モンテプルチアーノ(Montepulciano)ではプルニョーロ・ジェンティーレ(Prugnolo Gentile)と呼ばれています。
サンジョヴェーゼは突然変異しやすい品種で多くのクローンがあり、サンジョヴェーゼ・グロッソ(Sangiovese Grosso)の系統とサンジョヴェーゼ・ピッコロ(Sangiovese Piccolo)の系統に大きく分かれるとされています(1908年発表の品種学者 Girolamo Molon 氏の論文)。そして、ヴィノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ(Vino Nobile di Montepulciano)のプルニョーロ・ジェンティーレ(Prugnolo Gentile)はサンジョヴェーゼ・グロッソだとされています。他、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ(Brunello di Montalcino)のブルネッロ(Brunello)と呼ばれるサンジョヴェーゼもサンジョヴェーゼ・グロッソの方だそうです。これら「サンジョヴェーゼ・グロッソ」は、タンニンが豊富という点で他のサンジョヴェーゼの品種(サンジョヴェーゼ・ピッコロ)とは非常に異なり上質であると言われているんですが、なんと近年の研究では双方のDNAプロファイルに差異がないという結果が出ています。サンジョヴェーゼ・グロッソというのはより高品質なサンジョヴェーゼでもなんでもなく、ただのシノニムということになってしまったようです。
モンテプルチアーノのコムーネにあるデ・リッチを訪問しましょう。
モンテプルチアーノの集落のド真ん中です。モンテプルチアーノの集落の一段高い所にある Palazzo Ricci という大聖堂の中がワイナリーですからね。モンテプルチアーノの町自体も歴史を感じさせ雰囲気がいいですが、デ・リッチの場所もすごいところにあり、さすが老舗という貫禄があります。
いつものトスカーナ州全体を俯瞰する地図で Vino Nobile di Montepulciano DOCG の場所(モンテプルチアーノのコムーネ)を確認しましょう。デ・リッチの場所もロゴで示してます。
実は今回このトスカーナ地図はバージョンアップしています。特にキヤンティ(Chianti DOCG)のエリアが広大でうまく表現できていなかったので改良しました。こうして見ると、Vino Nobile di Montepulciano DOCG も Brunello di Montalcino DOCG もキヤンティのエリア内にあることがわかりますが、どちらもキヤンティより先にDOC、DOCGになっていますので、キヤンティから派生したわけではなさそうです。(Vino Nobile~とBrunello~は1966年DOC認定、1980年DOCG化。キヤンティは1967年DOC認定、1984年DOCG化。)
ラベル平面化画像。
「太陽の下にいるハリネズミ」のイラストがトレードマークです。
さあ、抜栓。
コルク平面化。
ここにもハリネズミ。
Alc.14%。
エッジから結構褐変のガーネット。
黒ベリー、枯れた風味、プラム。
辛口アタック。
コーヒー感?
少し酸も主張します。
奥深さ、コク、貫禄ありです。
タンニンの心地よい収斂性とともに、
タンニンの心地よい収斂性とともに、
アルコール感も喉をくすぐり充実の余韻に入ります。
酸は最後まで少しバランスを崩してる感じがしました。
かなりいい線だと思うんですが、
非リゼルヴァで受けた感動は少なかったです。
期待が先行してしまったかな。
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De’Ricci
Soraldo
Vino Nobile di Montepulciano
Riserva 2016
Soraldo
Vino Nobile di Montepulciano
Riserva 2016
RRWポイント | 93点 |
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