ポルトガル、ドウロ(Douro)の白を試します。ドウロはワイン産地としては Porto e Douro(ポルトとドウロ)と呼ばれ、ご存知ポートワイン(ドウロで造られる酒精強化ワイン。甘口、高アルコール。)がメインという印象です。そういうこともあってか、過去に試したのも辛口赤ばかりだったので、白もあるんだ~というささやかな驚きと共にお試しです。
たまたま店頭で出会ったワインだったのですが、作り手が何やら面白い。ドウロで高い評価を受けるコンセイト(Conceito)を率いる女性醸造家リタ・マルケス(Rita Marques)さんがボルドーやカリフォルニア、ニュージーランドと、世界の主要なワイン産地でプロジェクトに取り組んでいた中、南アフリカでブーケンハーツクルーフ(Boekenhoutskloof)を率いる天才カリスマ醸造家のマーク・ケント(Mark Kent)さんと意気投合、ドウロで新しいワイナリーを立ち上げたのが今日のワインの Companhia de Vinhos Invencível(無敵のワイン・カンパニー?)です。インポーターのモトックスのサイトに詳しい解説があります。
公式ページはプロジェクトものらしいシンプルなワイン紹介のみの簡素なものです。
そのワイン紹介も情報少なく、セパージュもモトックス情報です。
・ラビガト(Rabigato) 40%
・コデガ(Códega) 40%
・アリント(Arinto) 20%
アリント以外は初耳なんですが、ラビガト他、Malvasia Fina、Viosinho、Gouveio など様々な品種が使われるようです。赤ワインは、Touriga Nacional、Touriga Franca、Tinta Roriz(Aragonez)、Tinta Barroca、Tinto Cão や Sousão がメインで使われますが、これらはポートワイン用と共通です。
これがラビガト(Rabigato)。ポルトガルが原産です。
名前は「猫の尻尾(Rabo de Gato)」を意味し、細長いブドウの形を指すようですが、そんなに細くないですね(笑)。主に栽培されているのはやはりドウロ渓谷です。
コデガ(Códega)というのがこれ。これもポルトガルが原産です。
正式名称は「Síria」だそうです。この品種は、ドウロとベイラス地方(Beiras=かつての地方分類で、DOCの Bairrada、Beira Interior、Dão を含む。)の他、南部のアレンテージョ(Alentejo)とアルガルヴェ(Algarve)でも広く植えられています。
コンパニーア・ジ・ヴィーニョス・インヴェンシーヴェル(Companhia de Vinhos Invencível)を訪問します。住所でググっても見つからず、建物の形で上空から探しました(笑)。
Porto e Douro 地域を俯瞰して位置関係を確認。コンセイトの場所も示しました。
ドウロ川の流れを見てください。スペインをドゥエロ川の名前で流れてきた川がポルトガルに入るとドウロ川に変わります。ドウロ渓谷で作られたポートワインが河口の港町ポルトから世界に輸出されていたという地理的な好条件が見て取れますね。
ドウロは、ドウロ川の上流側から3つのエリア(サブ・リージョン)に分かれます。
・Douro Superior
・Cima Corgo(Cima=Upper)
・Baixo Corgo(Baixo=Lower)
いつものイベリア半島の地図でスペインと一緒にドウロを見ておきましょう。
ドウロ川(Douro)はスペインではドゥエロ川(Duero)と呼ばれます。DOリベラ・デル・ドゥエロ(Rivera del Duero)のドゥエロ川ですね。
最後にポルトガル全図で他の産地(IG/DOC)と共に見てみましょう。
ドウロはこれで赤も白も試した訳ですが、肝心のポートワインはまだなんですよね(笑)。
※ポートワイン(ポルトワイン)
ラベル平面化画像。
モトックスさん、これはひどいです。
DOCドウロの認証マークやら、ヴィーガンのマークやらなんにも見えません。
さあ、抜栓。
コルク平面化。
たまたま店頭で出会ったワインだったのですが、作り手が何やら面白い。ドウロで高い評価を受けるコンセイト(Conceito)を率いる女性醸造家リタ・マルケス(Rita Marques)さんがボルドーやカリフォルニア、ニュージーランドと、世界の主要なワイン産地でプロジェクトに取り組んでいた中、南アフリカでブーケンハーツクルーフ(Boekenhoutskloof)を率いる天才カリスマ醸造家のマーク・ケント(Mark Kent)さんと意気投合、ドウロで新しいワイナリーを立ち上げたのが今日のワインの Companhia de Vinhos Invencível(無敵のワイン・カンパニー?)です。インポーターのモトックスのサイトに詳しい解説があります。
ポルトガルの詩人、ルイス・デ・カモンイス(Luís Vaz de Camões)が大航海時代を描いた叙事詩「Os Lusíadas(ウズ・ルシアダス)」に出てくる巨人アダマストルとそれに立ち向かう船乗りたちをラベルに表しワイン名の「無敵(Invincible)」としているようですね。
公式ページはプロジェクトものらしいシンプルなワイン紹介のみの簡素なものです。
そのワイン紹介も情報少なく、セパージュもモトックス情報です。
・ラビガト(Rabigato) 40%
・コデガ(Códega) 40%
・アリント(Arinto) 20%
アリント以外は初耳なんですが、ラビガト他、Malvasia Fina、Viosinho、Gouveio など様々な品種が使われるようです。赤ワインは、Touriga Nacional、Touriga Franca、Tinta Roriz(Aragonez)、Tinta Barroca、Tinto Cão や Sousão がメインで使われますが、これらはポートワイン用と共通です。
これがラビガト(Rabigato)。ポルトガルが原産です。
名前は「猫の尻尾(Rabo de Gato)」を意味し、細長いブドウの形を指すようですが、そんなに細くないですね(笑)。主に栽培されているのはやはりドウロ渓谷です。
コデガ(Códega)というのがこれ。これもポルトガルが原産です。
正式名称は「Síria」だそうです。この品種は、ドウロとベイラス地方(Beiras=かつての地方分類で、DOCの Bairrada、Beira Interior、Dão を含む。)の他、南部のアレンテージョ(Alentejo)とアルガルヴェ(Algarve)でも広く植えられています。
アリント(Arinto)。ヴィーニョ・ヴェルデではペデルナン(Pedernã)とも呼ばれます。
ポルトガル原産です。昔から香りからリースリングとの関係が疑われていましたが、1999年に実施されたDNA分析でこれが否定され、同時にトラジャドゥーラ(Trajadura)との密接な関係が判明しています。酸味が高めで重宝されるのかポルトガル各地で広く栽培されています。
ポルトガル原産です。昔から香りからリースリングとの関係が疑われていましたが、1999年に実施されたDNA分析でこれが否定され、同時にトラジャドゥーラ(Trajadura)との密接な関係が判明しています。酸味が高めで重宝されるのかポルトガル各地で広く栽培されています。
コンパニーア・ジ・ヴィーニョス・インヴェンシーヴェル(Companhia de Vinhos Invencível)を訪問します。住所でググっても見つからず、建物の形で上空から探しました(笑)。
カザイス・ド・ドウロ(Casais do Douro)という村にあるということだけが頼りでしたが、ロゴマークのイラストとまったく同じ建物を探し当てました。現在はリタ・マルケスさんのコンセイト(Conceito)の醸造設備で作っているそうですが、ゆくゆくはこの古い小屋をリノベーションする予定だそうです。地図には入りませんでしたがすぐ近くにドウロ川が流れています。
Porto e Douro 地域を俯瞰して位置関係を確認。コンセイトの場所も示しました。
ドウロ川の流れを見てください。スペインをドゥエロ川の名前で流れてきた川がポルトガルに入るとドウロ川に変わります。ドウロ渓谷で作られたポートワインが河口の港町ポルトから世界に輸出されていたという地理的な好条件が見て取れますね。
ドウロは、ドウロ川の上流側から3つのエリア(サブ・リージョン)に分かれます。
・Douro Superior
・Cima Corgo(Cima=Upper)
・Baixo Corgo(Baixo=Lower)
いつものイベリア半島の地図でスペインと一緒にドウロを見ておきましょう。
ドウロ川(Douro)はスペインではドゥエロ川(Duero)と呼ばれます。DOリベラ・デル・ドゥエロ(Rivera del Duero)のドゥエロ川ですね。
最後にポルトガル全図で他の産地(IG/DOC)と共に見てみましょう。
ドウロはこれで赤も白も試した訳ですが、肝心のポートワインはまだなんですよね(笑)。
※ポートワイン(ポルトワイン)
ポートワインとは、ポルトガルのドウロ地方で造られる酒精強化ワイン(ブランデーを添加したワイン)の一種。「ポルトガルの宝石」とも称され、世界3大酒精強化ワインに数えられるポルトガルを代表するワイン。ポルトガル政府は同国北部を流れるドウロ川上流をポートワインの法定区域と定め、この地区で栽培された葡萄を原料とした酒精強化ワイン(vinho fortificado)のみにポートワインの商標を認めている。
ラベル平面化画像。
モトックスさん、これはひどいです。
DOCドウロの認証マークやら、ヴィーガンのマークやらなんにも見えません。
さあ、抜栓。
コルク平面化。
Alc.13%。
緑がかったクリアなイエロー。
グレープフルーツ、白い花。
辛口アタック。
塩味に感じるほど甘味はないです。
硬めの酸が全体にあるからでしょうか。
柑橘系というより瓜系の風味に思えます。
スキッとしたミネラル感と酸が信条という感じ。
独特ですが面白いと興味を持って楽しめました。
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Companhia de Vinhos Invencível Lda
Invincible núnero um Vinho Branco 2021
Douro DOC
Invincible núnero um Vinho Branco 2021
Douro DOC
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