Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

WWWポイント:79点

Orsolani La Rustìa 2018 Erbaluce di Caluso DOCG

ちょっと前にピエモンテ州北部のDOCGゲンメ(もどき)を試した時に、すぐ近くにエルバルーチェ・ディ・カルーゾErbaluce di Caluso DOCG)という白のDOCG(Denominazione di Origine Controllata e Garantita)があるのには気づいてました。それも、その地方だけのローカル品種、エルバルーチェ100%だといいます。気になって仕方ないのでお試しといきましょう。

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1894年の創業から4世代に渡り、ピエモンテ州北部カナヴェーゼ(Canavese)のエリアでエルバルーチェ(Erbaluce)のワインを作る代表的な作り手、オルソラニ(Orsolani)。そこの看板ワインになります。「La  Rustìa」という名前は、エルバルーチェのシノニム「Uva Rustìa」から来ているようですね。

公式ページは超シンプルですが、ワイン情報もしっかり載っています。

今日のワインはエルバルーチェ・ディ・カルーゾDOCGなので、規定により…
・エルバルーチェ 100%
となります。ステンレスタンクで発酵・熟成。期間は不詳ですが澱を残してシュールリーをしているようです。

これがそのエルバルーチェ(Erbaluce)。
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ギリシャ原産という説があり、今日の作り手のオルソラニの公式ページにもそう書いていますが、DNA分析ではそれは証明されていません。ラテン語の「Alba lux(夜明けの光)」が名前の語源です。この品種の一番有名なワインが、エルバルーチェ・ディ・カルーゾDOCGErbaluce di Caluso DOCG / Caluso DOCG)ですが、辛口白だけでなく、スパークリング(Spumante / スプマンテ)や甘口(Passito / パッシート)もこのDOCGとして有名です。エルバルーチェ・ディ・カルーゾは1967年にDOCとなり、2010年にDOCGに昇格しています。

今日の作り手のオルソラニを訪問します。
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カルーゾ(Caluso)近くのサン・ジョルジョ・カナヴェーゼ(San Giorgio Canavese)という町にあります。


ピエモンテ州の地図でエルバルーチェ・ディ・カルーゾDOCGの位置を確認。
PIEMONTE
ゲンメDOCGやガッティナーラDOCGから山沿いに西側になるところですね。実はこれらネッビオーロのDOCGを内包する Colline Novaresi DOC と Coste della Sesia DOC も、白はエルバルーチェ100%で作られます。このあたりはエルバルーチェのエリアと一括りにできそうです。
エルバルーチェ・ディ・カルーゾDOCGを内包して、カナヴェーゼDOCCanavese DOC)があるのがわかりますが、このDOCも白はエルバルーチェ100%です。ただし、カナヴェーゼDOCは赤やロゼもOKです。カナヴェーゼDOCは1996年にDOCになっています。

四角で囲った部分の拡大地図がこれ。ここ一帯は白はエルバルーチェのみということです。エルバルーチェ・ディ・カルーゾDOCGとカナヴェーゼDOCの関係、わかりましたでしょうか。
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エルバルーチェ・ディ・カルーゾDOCGのエリアの外のエルバルーチェはカナヴェーゼDOCとなってしまいますし、エルバルーチェ・ディ・カルーゾDOCGのエリア内でも赤やロゼを作るとカナヴェーゼDOCとなるということです。現に今日の作り手は赤をカナヴェーゼDOCで出しています。
おっと、すごく小さいけどカレマDOCCarema DOC)というネッビオーロ主体のDOCを北側に見つけました。これも試してみたくなります。(笑)


ラベル平面化画像。
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V.Q.P.R.D.(Vin de qualité produit dans une région déterminée)なんて書いてますね。2008年までのフランスのワイン法で「指定地域優良ワイン」を意味する表示です。もう使われていない分類ですし、ましてフランスなんですが…。


さあ、抜栓。
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ワイナリーのロゴ入りです。

コルク平面化。
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合成コルク、ノマコルクです。

Alc.23%。(pH:4.07、Brix:6.5)
オレンジがかった濃い目のイエロー。
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レモン、ライムに青リンゴ。
ハーブっぽさか白檀のような香りもあります。
一瞬甘みかと思わせるたおやかな酸が乗った辛口アタック。
みずみずしく爽やか印象ですが、薄っぺらくはないですよ。
後味にかけて感じる苦味はいいアクセントになっています。
かなりいいですね、エルバルーチェ。


*****


Orsolani
La Rustìa 2018
Erbaluce di Caluso DOCG
WWWポイント 79点



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Dopff & Irion Clos Château d'Isenbourg Les Tourelles 2011

アルザスの重要なコミューンのひとつ、オー・ラン県のリクヴィール(Riquewihr)。ヒューゲル/ユーゲル(Hugel)もあるコミューンですね。「フランスの最も美しい村」(Les plus beaux villages de France)にも選ばれているくらい風光明媚なところだそうです。今日はそこに古くから根差す作り手、ドップ・エ・イリオンのワインをいただきます。

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ドップ家とイリオン家は16世紀から共にこの地でブドウ園を所有してきた名家で、戦争の余波が要因らしいんですが、1945年にレネ・ドップさん(René Dopff)とマダム・ヴーヴ・イリオンさん(Madame Veuve Irion)が共同で立ち上げたのが、ドップ・エ・イリオン(Dopff & Irion)です。1549年に建てられたシャトー・ド・リクヴィール(Château de Riquewihr)と呼ばれる建物をセラーとしており、自らをそのシャトーの名前で呼んでいます。
ドップ・エ・イリオンは、少し離れたロウファッハ(Rouffach)にあるシャトー・ディザンブール(Château d'Isenbourg)というエステートのクロ(石垣)に囲まれた 5ha の畑を所有しており、そこからのワインをクロ・シャトー・ディザンブール(Clos Château d'Isenbourg)シリーズとしてリリースしています。今日のワインですね。

公式ページはショップ兼用ながらワイン紹介はしっかりあります。
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クロ・シャトー・ディザンブールのシリーズもカバーしているんですが、ゲヴュルツやピノ・ブラン、リースリングのモノセパージュはあるのに、ブレンド仕様の今日のワイン「Les Tourelles」が載っていません。

「Le Clos du Chateau d’Isenbourg」という単独のサイトを発見。ここには載ってました。

セパージュは、リースリング、ピノ・グリ、ゲヴュルツトラミネール、ピノ・ブランとあり比率は不詳。先に書いてある順に多いんじゃないかと推測しますが、今日のワインの裏ラベルには、リースリング、ピノ・ブラン、ピノ・グリ、ゲヴュルツトラミネールの順に書いており、どうやら当てになりません。ネット情報で2012年のセパージュ比率として見つけたのがコレ。
・ゲヴュルツトラミネール 35%
・ピノ・ブラン 30%
・リースリング 20%
・ピノ・グリ 15%
これまた順番が違う(笑)。年毎に違うんでしょうかね。とりあえずこの記事のカテゴリーはゲヴュルツトラミネールにしておきました。シュールリーで4ヶ月の醸し後、ろ過、ボトル詰めの前に数ヶ月ステンレスタンクで熟成させるそうです。

リクヴィールのドップ・エ・イリオンを訪問します。
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町の入り口にドーンとあります。ヒューゲル(正しい発音はユーゲル)はもっと奥の方にこじんまりとあります。やはりリクヴィールの顔はドップ・エ・イリオンの方なんでしょうね。

ドップ・エ・イリオンが所有するという、今日のワインの出所でもあるクロ・シャトー・ディザンブールの畑を探して、リクヴィールを少し南下しロウファッハ(Rouffach)のコミューンにあるシャトー・ディザンブール(Château d'Isenbourg)を訪問。車で35分という距離です。
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小高い丘にあるシャトーを囲むように畑があります。これが「Clos」ですね。シャトーの建物自体は1974年に売却され今はホテルになっています。畑だけをドップ・エ・イリオンが所有しているという形です。

以前から使ってるアルザス&ベルクハイム(Bergheim)、リボヴィレ(Ribeauvillé)、リクヴィール(Riquewihr)の地図にドップ・エ・イリオンを追記しておきます。
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アルザスはライン川(Rhin)流域にあり、下流側がバ・ラン県(Bas-Rhin)、上流側がオー・ラン県(Haut-Rhin)に分かれます。お馴染みの有名どころはオー・ラン県の狭いところに集中しているというのがわかる地図ですね。

これは上の地図の左上にインポーズしたアルザス全図の元ネタです。
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削った部分には、AOCアルザス・グラン・クリュの51の特級畑(lieux-dits)のリスト(所在コミューン名付き)が載っていたのでここに上げておきます。(ちょっと細かいですが。)

実はアルザスワインの公式ページなるものがあって、全51ある各グラン・クリュがリストアップされリンク先に各々の詳細説明があります。また、インタラクティブ・マップというのがあって、グラン・クリュのみならず、AOCアルザスや、AOC Alsace Communales という地理的名称付きAOCアルザス(13あります。)の対象地域が一発で地図上に表示されます。
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地図上の「360°」と書かれた目ん玉マークを押すと、これまたインタラクティブな360°ビューが見られます。とてもきれいな景色がぐりぐりと好きなだけ回せます。(笑)
グラン・クリュと地理的名称付きAOCアルザスは、チェックマークを入れるメニュー項目の下にプルダウンメニューがあり、それぞれ51と13の畑名(Lieux-dits)が選べます。すると、個々の畑をピンポイントで見ることができます。ゴイゴイスー。
その他このサイトでは、AOC Crémant d’AlsaceVendanges TardivesSélection de Grains Noblesなんかも詳しく解説があります。GentilEdelzwicker なんかもお勉強できます。
ということで、いつものようにAOCアルザスについてうだうだ書かずに、素晴らしい公式サイトを紹介してお茶を濁しておきます。(笑)


エチケット平面化画像。
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上等ワインらしくシリアル番号がありますね。

剥がし跡があるように裏ラベルにはインポーターシールがこんな具合でした。
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バーコードを隠したいんでしょうが、もう少し貼り方はあると思います。


さあ、抜栓。
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キャップシール、コルクは汎用品ですが、ネックにはワイン名が入ってました。

コルク平面化。
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…。

Alc.13%。(pH:4.27、Brix:7.9)
オレンジがかった濃いイエロー。
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トロピカルなフルーツの香りを連想させ、
ライチ、ハチミツ、ペトロールも感じます。
まさにブレンドされてる品種すべてが個性を出してるような。
甘みかすかなアタック。
リンゴ風味、貴腐ワインのようなアプリコット感の味わい。
苦味ほんのり乗ったミネラル感も。
熟成したうまさが伝わってきます。


*****


Dopff & Irion
Clos Château d’Isenbourg 
Les Tourelles 2011
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

Michel Tissot & Fils Crémant du Jura Rosé Brut

ジュラの泡、クレマン・デュ・ジュラCrémant du Jura)のロゼをいただきます。このAOCは白とロゼがありますが、ピノ・ノワールとローカル品種の黒ブドウを使ったロゼの方が面白そうなのでお試しです。お勉強だけしていると、変な形のクラヴランに入った黄ワイン(Vin Jaune)が6年も熟成してるとか、藁の上で陰干しする藁ワイン(Vin de Paille)だとか、ジュラを知識先行の奇異の目で見てしまいますが、実際は多様で個性的なワインがいろいろあって楽しいということがわかってきました。やはり、「百聞は一飲にしかず」です。(笑)

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実は結構歴史の古いジュラにおいて、ジュラ最古の生産者であり、ジュラで初めての瓶内二次発酵スパークリングを生み出したのが、このワインに名前のあるティソ家なんだそうで。
ジョセフ・ティソ(Joseph Tissot)さんが、1896年に Maison Tissot というネゴシアンを立ち上げ、自社ワインや近隣の協力農家からのブドウでワインを作って売り出します。1920年には息子のミシェル・ティソ(Michel Tissot)さんがスパークリングワインの生産を始めたそうです。なるほど、今日のワイン名はここから来てそうですね。
1948年にこのミシェル・ティソさんは、ジュリエット・クラヴラン(Juliette Clavelin)さんと結婚するんですが、このジュリエット・クラヴランさんのご先祖がヴァン・ジョーヌ(Vin Jaune)用の620mlビン、クラヴラン(Clavelin)の名前の元になってるというので驚きました。ティソ家はまさにジュラの歴史ですね。
ミシェル・ティソさんのメゾン・ミシェル・ティソは、2005年に同じくジュラの名門ネゴシアン(1632年から続くそうです)であるアンリ・メール(Henri Maire)に買収されています。ここはティソ・メール(Tissot Maire)というブランドでクレマン・デュ・ジュラを展開しているんですが、一部ミシェル・ティソ(Michel Tissot & Fils)ブランドも残しているようです。今日のワインがそれですね。

ティソ・メールの公式ページはこれ。以上の歴史はここからいただきました。

今日のワインもこのティソ・メールのものと同じスペックと思われます。
・ピノ・ノワール
・トゥルソー(Trousseau)
・プルサール(Poulsard)
比率は不明ですが、ピノ・ノワールが主体に若干のトゥルソーとプルサールとあります。1995年制定のAOCクレマン・デュ・ジュラの規定ではこれら3つの品種が50%以上であればOKです。瓶内二次発酵の「Méthode Traditionelle」にて熟成は澱と共に9ヶ月との規定ですが、これは12ヶ月やっているようです。

ピノ・ノワール、トゥルソー、プルサールの外観です。
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何%かはわかりませんが、しっかりローカル品種が入ってるのがうれしいですね。
クレマン・デュ・ジュラAOCの白(Blanc)でも、現地のシノニムでムロン・ダルボワ(Melon d'Arbois)と呼ばれるシャルドネに加え、ピノ・ノワールとトゥルソーを合わせて70%以上にしないといけない規定です。白品種のサヴァニャン(Savagnin)も使用可ですが必須ではありません。黒ブドウがかなり幅を利かせていると言えますね。

アンリ・メール、もしくはティソ・メールを訪問。アルボワ市街から車で10分の郊外です。
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上空から見ると近代的でかなり大きな施設であることがわかります。


さて、AOCクレマン・デュ・ジュラの範囲ですが、このようにジュラ全域です。
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これは、広域の AOC Côtes du Jura(赤・白・ロゼあり。Vin Jaune、Vin de Paille も全域であります。)と全く同じ範囲です。

以前描いた地図でジュラ全域をGoogle Map上で見ておきましょう。
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緯度的にはボーヌ以南のブルゴーニュとほぼ同じで、距離も車で1時間以内の距離です。遠く離れたシャブリがなんでブルゴーニュ?と思うぐらいジュラの方が近い。(笑)

ジュラ・ワインの公式ページにもっといい地図がありましたので貼っておきます。
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地図の形状が違いますが、対象コミューンと実際の栽培範囲との差なんでしょうね。ずいぶんとジュラが身近に思えてきました。そろそろ黄ワインや藁ワインにも手を出そうかな…。


エチケット平面化画像。
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さあ、抜栓。
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あちこちジュラとは書いてますが、ミュズレは無印です。

Alc.12%。(pH:3.89、Brix:6.7)
サーモンピンク。
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ベリーっぽくもあり白桃っぽくもあり。
辛口アタック。
苦味様の複雑味は黒ブドウ由来ですかね。
奥行き感じる泡としてなかなか秀逸と思います。
白ワインカテゴリー(WWWポイント)で評価します。


*****


Michel Tissot & Fils
Crémant du Jura Rosé Brut
WWWポイント 79点


White Chocolate Moose Viognier 2019

以前、チョコレート・ムースなるIGPペイ・ドックのカベルネ・ソーヴィニヨンを試しましたが、今日のこれはそれのヴィオニエ・バージョンになります。その名も「ホワイト・チョコレート・ムース」。同じくカルディで売っていたものです。前回も思いましたが、この名前と味に因果関係はなさそうです。(笑)

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作り手は…表ラベルに「Les Producteurs Réunis à F34360 Cébazan」とあります。これはカベソー・バージョンと同じですね。前回も見た例の Union Caves Coopératives de Cébazan というワイン生産協同組合でしょう。

カルディのHPでは例によって情報ほとんどなし。

・ヴィオニエ 100%
くらいしかわかりません。しかし、表ラベルに「Vieilles Vignes」と「Oak Aged」の表記が堂々と書いてあります。何年からがヴィエイユ・ヴィーニュか不確かですし、オーク「樽」と書いてあるわけではないので、そこそこ古い木からのブドウにオークチップを漬けたやつって感じかもしれません。

例の協同組合にもう一度行っておきます。
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サン・シニアン(Saint-Chinian)の近くのセバザン(Cébazan)という町にあります。結構モダンで規模も大きそう。AOC Saint-Chinian、AOC Minervois、そしてIGP Pays d'Ocを主力にやってるそうです。テイスティングもできる直売所もあるようです。

ラングドックの地図上に白い四角で場所を示しています。AOCサン・シニアンのところ。
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今日のヴィオニエがサン・シニアン産であっても、AOCサン・シニアンの白はグルナッシュ・ブランが主体(30%以上)なので、ヴィオニエ100%ですと必然的にIGPペイ・ドックという扱いになります。

ヴィオニエはフランス・北部ローヌのコンドリューの村が原産。今でこそかなり人気の高いヴィオニエですが、1990年代になって世界中で栽培されるようになるまでは絶滅危惧種(笑)でした。
Viognier
世界中に広まったヴィオニエですが、その昔の1968年は14haまで生産量も落ち絶滅寸前だったといいます。1985年頃でも32haしかなく、ほぼローヌのみでフランス外に出ていない品種でした。その後、評論家に注目され人気が高まり、1990年代になって世界中で栽培されるようになったそうです。
フランス以外では、アメリカとオーストラリアがかなり多いですね。その他は、アルゼンチン、チリに南アってところでしょうか。フランス国内は2018年のデータで6,740haもの栽培面積があり、さすが本国、世界でダントツ(世界の54%)のヴィオニエ生産国です。なるほど、ラングドックからも今日のようなこんなワインが出てくるわけです。


エチケット平面化画像。
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名前が長い分、実はカベソー・バージョンより横長。


さあ、抜栓。
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無印~。コルクもこれだけ。DIAM1なだけマシだと思われ。

Alc.13.5%。(pH:4.57、Brix:7.0)
蜜のようなゴールドイエロー。
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洋梨、花梨、黄桃。
辛口アタック。
味わって、クールな白い花の印象が出てきました。
南仏ですが、新世界の華やかな感じではなく、
落ち着いたまとまりがあって好感が持てます。
ミネラリ―とういうか、喉越しと余韻の苦味系の味わいもいいですね。
ヴィオニエらしさがはっきりあって楽しいです。グー。


*****


White Chocolate Moose
Viognier 2019
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Marcel Martin Louise d’Estrée Brut Méthode Traditionelle

自ら Red Red Wine と言ってるだけあって、もともと白をいただくのは少なめ。ましてや泡は何かキッカケがないと積極的には手を出さないのですが、今日のコレは「お楽しみスパークリングワインBOX」というキッカケがあったわけです。しかも、当たりならいいんですが、見事なハズレであります。(実は昨年も同じくじを引いて撃沈していますから、学習能力のなさも問題ですね。)今日は「反省文」としてこの記事を書くことにします(笑)。

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さて、Marcel Martin というロワール、ソーミュールの近くのデュエ・ラ・フォンテーヌ(Doué-la-Fontaine)という町の作り手ということは裏ラベルからわかりました。しかし、それ以上が所在含めあんまり情報がないんですよね。コスパのいいロワールのスパークリングワイン(Crémant de Loire)の生産者としてそこそこ名は通ってるようなんですが。

はい、これが踊らされたワインくじ。ドンペリが当たるとは思っていませんでしたが…。
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今日のハズレワイン、お値段を見ると、2,590円となってます。それを1,990円で買えたんだからお得じゃん!と早合点するなかれ。
瓶内二次発酵のトラディショナル方式(Méthode Traditionelle)なのはいいんですが、このチラシにあるように9ヶ月の熟成では、AOCクレマン・ド・ロワール(AOC Crémant de Loire)の規定である12ヶ月に満たないため、AOCクレマン・ド・ロワールを名乗ることができません。
じゃあ、どういう位置づけのワインかと調べたら、アメリカのスーパー大手トレーダー・ジョーズ(Trader Joe's)が大量輸入して安売りするアメリカ向けバージョンと同じラベルでした。トレジョ(アメリカ在住の日本人はこう呼びます。)ではいくらで売ってるかというと、なんと8.99ドル。日本円で950円ぐらいでしょうか。それを2,590円で売るとは相当なボッタクリであります。ハズレもショックですが、本当の値段を知ってさらにショックです。(笑)

公式ページは当然のように見つからず。ネット情報では、この作り手はアンジューとトゥーレーヌのエリアに30haの畑を所有し、作付けはシュナン・ブラン60%、シャルドネ20%、カベフラ20%だそうです。今日の泡は、ブドウ品種がロワールらしくシュナン・ブランなのが面白そうで、それがせめてもの救いです。セパージュを調べると、こんな感じですから。
・シュナン・ブラン 90%
・シャルドネ 10%
シャンパーニュ方式(トラディショナル方式)のシュナン・ブランの泡…。面白そう。少し元気が出てきました。

シュナン・ブランはロワールでの「Pineau de la Loire」というシノニムの他、いっぱい呼び方があるようです。南アフリカでは「Steen」でしたね。
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シュナン・ブランは、2018年のDNA分析でサヴァニャン(Savagnin)と何らかの品種の自然交配で生まれたとされています。さらにこのシュナン・ブランとグエ・ブラン(Gouais Blanc)の交配から、バルザック・ブラン(Balzac Blanc)、コロンバール(Colombard)、ムスリエ・サン・フランソワ(Meslier Saint-François)といった品種が生まれたことが判明しています。

ついでに、いつもの「大ロワール全体地図」(笑)も貼っておきます。
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ひと筋縄ではいかないロワールの全体像が見られていい地図だと思います。今日の作り手があるというデュエ・ラ・フォンテーヌ(Doué-la-Fontaine)という町はソーミュール(Saumur)のすぐ近くです。

この地図の出典は、ロワール渓谷のワインの公式ページというここからです。

わかりやすくていいサイトです。


エチケット平面化画像。
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さあ、抜栓。
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コルクの裏にも「Méthode Traditionelle」。これが唯一の「売り」なんでしょう。

Alc.11%。(pH:3.98、Brix:6.2)
ゴールドイエロー。
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黄桃、シトラス。
かすかな甘み感じる辛口アタック。
Brut って感じです。
グレープフルーツの味わい。
非常にキレのいい酸です。
かすかな柑橘系の苦味が残るのがイキですね~。

シュナン・ブランと言われればそんな気がします。
そんなこんなで実はなかなかおいしい…。(笑)


*****


Marcel Martin
Louise d’Estrée Brut
Méthode Traditionelle
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Domaine Condamine de l’Evêque G.Bascou Picpoul de Pinet 2019

ラングドックのピクプール・ド・ピネ AOC(Picpoul de Pinet AOC)です。赤ワインが主体のラングドックにおいて白ワインのみが認められた珍しいAOCで、品種はピクプール100%というわかりやすい特徴があります。またひとつ「知識としては知ってるけど飲んだことないワイン」を見つけてしまいました。こりゃあ、試しておかないといけません。

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作り手は、ピクプール・ド・ピネAOCのエリアの近く、ネジニャン・レヴック(Nézignan-l'Évêque)という町にある、コンダミーヌ・レヴック(Domaine Condamine de l’Evêque)というところらしいことはわかりました。ギレム・バスクー(Guilhem Bascou)さんがオーナーで、G.Bascou が法人名になっているようです。35年前にお父様がブドウ園を購入してワイナリーを始め、ギレムさんが引き継いで15年だそうです。
ワイナリーとしてのプロフィールはだいたいわかりましたが、今日のワインのネックに、近くにあるポメロル(Pomérols)の町のワイン協同組合の名前「Les Costières de Pomérols」が入っています。どうやら瓶詰めはそこでやってるのかもしれません。つまりは、かなり小規模の作り手ということなんでしょう。

案の定、公式ページはなし(笑)。facebookは発見しましたが、ほぼ個人アカウントの内容。
仕方がないのでその組合のサイトに載っていたピクプール・ド・ピネの情報を頼ります。

・ピクプール・ブラン(Piquepoul Blanc) 100%
低温浸漬、シュールリー(Sur Lie)。樽はなしです。

今日の品種ピクプール(Picpoul)、本名ピクプール・ブラン(Piquepoul Blanc)です。
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非常に古くからの品種で、14世紀には「Picapoll Nigri」の記述があり、現在の Piquepoul Noir が認識されていたことがわかります。ピクプール・ブラン(Piquepoul Blanc)とピクプール・グリ(Piquepoul Gris)はピクプール・ノワール(黒品種)から突然変異で発生しています。なので、黒・白・グリ共に遺伝子情報は共通しています。
AOCシャトーヌフ・デュ・パプで認められた13種類のブドウの1種類がピクプールで、黒・白・グリが含まれていたのを思い出しますね。


一応、作り手訪問。結構しっかりしたお屋敷です。
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協同組合に頼っているとすれば、ここに醸造施設はないんでしょうか?


INAOの地図でピクプール・ド・ピネ AOC(Picpoul de Pinet AOC)の範囲を確認。
Picpoul01
トー湖(Étang de Thau)とエロー川(Hérault)に挟まれた以下の6つのコミューンです。
・Pinet
・Pomérols
・Castelnau-de-Guers
・Montagnac
・Mèze
・Florensac

これをGoogle Map上に重ねます。
Picpoul02
今日の作り手の所在も記入しています。AOCのエリアからはちょっと外れていますね。

いつものラングドック・ルシヨン網羅地図でAOCの位置関係を見ておきます。
Languedoc_Roussillon
しかし、ラングドックのAOCはたくさんあって、なかなか一筋縄ではいきませんね。Coteaux-du-Languedoc → Languedoc のような名称変更(2007年~)もするし…。

ラングドック・ワインの公式ページなるものがあって、そこではこれらAOCを以下のように分類していました。クリュやグラン・ヴァンの選定基準が今ひとつわかりませんが、上記「ラングドック・ルシヨン Google Map 転記地図」と照らし合わせてお楽しみください。(笑)

<Crus du Languedoc>
・AOC Corbières-Boutenac
・AOC La Clape
・AOC Minervois-La Livinière
・AOC Pic-Saint-Loup
・AOC Terrasses-du-Larzac

<Grands Vins du Languedoc>
・AOC Cabardès
・AOC Clairette-du-Languedoc
・AOC Corbières
・AOC Faugères
・AOC Fitou
・AOC Limoux
・AOC Malepère
・AOC Minervois
・AOC Muscat-de-Frontignan
・AOC Muscat-de-Lunel
・AOC Muscat-de-Mireval
・AOC Muscat-de-Saint-Jean-de-Minervois
AOC Picpoul-de-Pinet
・AOC Saint-Chinian

<Appellation Régionale>
・AOC Languedoc

<Dénominations Régionales>
・AOC Languedoc Cabrières
・AOC Languedoc Grès de Montpellier
・AOC Languedoc La Méjanelle
・AOC Languedoc Montpeyroux
・AOC Languedoc Pézenas
・AOC Languedoc Quatourze
・AOC Languedoc Saint-Christol
・AOC Languedoc Saint-Drézéry
・AOC Languedoc Saint-Georges-d'Orques
・AOC Languedoc Saint-Saturnin
・AOC Languedoc Sommières
・AOC Saint-Chinian Berlou
・AOC Saint-Chinian Roquebrun

ラングドック・ワイン公式のこのページから、各AOC個別の詳細ページに飛べますので概要を知るには十分です。


エチケット平面化画像。
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住所がポメロル(Pomérols)になってます。共同組合のあるところです。


さあ、スクリュー回転。
IMG_4850
キャップのデザイン、まんま協同組合(Les Costières de Pomérols)のものです。

これがその協同組合のピクプール・ド・ピネです。騎馬のマーク、同じでしょ。
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ブドウは持ち込みなのかもしれませんが、商品仕様はほぼ同じですね。

Alc.13%。(pH:4.16、Brix:6.2)
かすかに緑がかったゴールドイエロー。
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青リンゴ、レモン。
辛口アタック。
爽やかなラムネのようなうまさです。(笑)
かすかな苦味もいいアシストをしてくれています。
なかなかいいですね。

ピクプールの語源は「Piquepoul = lip biter(唇を噛むもの)」だそうで、
その酸味が特徴といいますが、それほどの酸はなかったです。


*****


Domaine de la Condamine de L’Evêque
G.Bascou Picpoul de Pinet 2019
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Montes Alpha Chardonnay 2018

チリのシャルドネをいただきます。モンテスのちょっといいレンジのモンテス・アルファです。モンテスは Montes Alpha M や Purple Angel など赤のいいのはいろいろ試してますが、そう言えば白はこれが初めてですね。チリでは間違いない作り手ですから楽しみです。

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モンテスは1987年創業とチリでは新しい方です。この年にリリースしたモンテス・アルファのカベルネ・ソーヴィニヨンが最初のワインだそうですが、これがいきなりの高評価。以降、チリのプレミアムワインとして国際市場への道を切り開いていく先駆者となったそうです。

公式ページはさすがチリのトップブランドという感じです。情報も豊富。

今日のシャルドネもヴィンテージ毎にデータシート完備。
・シャルドネ 100%
3種類の違うやり方で作った(MLFやったりやらなかったりとか…)ワインを最後にブレンド、35%のみをフレンチオーク樽で12ヶ月の樽熟成だそうで、なんだかややこしいことをやってます。

ブドウは D.O. Aconcagua Costa からとなっています。この D.O.(Denominación de Origen)について深掘りをしておきたいと思います。なぜなら、これはお馴染みの D.O. Aconcagua Valley とは別で、2012年に新たに設定された D.O. になるからです。いったいどのエリアになるのかということを、バルパライソ州のGoogle Mapで確認してみましょう。
Montes03
バルパライソ州は首都サンティアゴのある首都州を取り囲むように太平洋側に広がっており、アコンカグア・ヴァレーのみならず、カサブランカ・ヴァレー、サン・アントニオ・ヴァレーまでを含めてアコンカグア・リージョンRegión Vitícola de Aconcagua)を形成しています。

チリでは2011年に新しい原産地呼称表示の制度が導入されていまして、
 ●コスタ(Costa =海岸)
 ●エントレ・コルディジェラス(Entre Cordilleras =山脈の間の平地部分)
 ●アンデス(Andes =アンデス山脈)
の3つの地理条件をD.O.に付記できるようになっています。

じゃあ、D.O. Aconcagua Costa は D.O. Aconcagua Valley(Valle del Aconcagua)+ Costa なのかというとさにあらず、この翌年の2012年に別個に独立したD.O.として設定されたものになります。
Google Map上に(Costa)をつけた産地、アコンカグア・リージョンの海岸側の部分になります。つまり、アコンカグア・ヴァレーのコスタ(Zapallar と Quillota)+カサブランカ・ヴァレー+サン・アントニオ・ヴァレーという、海岸線に沿った広大な D.O. です。

今日のワインのラベルを見ると「Casablanca Vineyard」と書いてます。ブドウはモンテスのカサブランカ・ヴァレーの畑からだということです。(写真はモンテス公式サイトから)
Montes01
先ほど見たようにカサブランカ・ヴァレーもDOアコンカグア・コスタ(D.O. Aconcagua Costa)の一部ですから、DOアコンカグア・コスタを名乗ってもいいわけです。
実際、2017年のヴィンテージまで D.O. Casablanca Valley 表示でした。何を思ったか、2018年のこのワインからDOアコンカグア・コスタに変えたようです。真相はよくわかりませんが、おそらくアコンカグア・ヴァレーのコスタにあるサパジャール(Zapallar)の畑を所有してるからなんでしょう。同じく所有のカサブランカとレイダの畑と一緒に打ち出せますからね。

アコンカグア・リージョンの DO、サブリージョン、エリア、付記される地理条件のまとめです。
Región vitícola de AconcaguaValle del AconcaguaZapallar
Quillota
Hijuelas
Panquehue
Catemu
Llay-Llay
San Felipe
Santa María
Calle Larga
San Esteban
Costa
Costa
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Entre Cordilleras
Andes
Andes
Andes
Valle de CasablancaCasablancaCosta
Valle de San AntonioCartagena
Algarrobo
Costa
Costa
Valle de LeydaSan Juan
Santo Domingo
Costa
Costa
Valle del Marga-MargaQuilpuéCosta














(出典:Anexo:Regiones vitícolas de Chile

A

このあたりをしっかり調べたいんですが、SAG(Servicio Agrícola y Ganadero =農業牧畜庁)のサイトを見てもバッチリの資料ってないんですよね~。まあ、飲みながら調べながら、ぼちぼち追記・修正をしていくとしましょう。(笑)


ところで、モンテスの本拠地はコルチャグア・ヴァレーにある「Apalta Vineyard」です。リベルタドール・ヘネラル・ベルナルド・オイギンス州のGoogle Mapに示しましたのでご確認を。
Montes02

これがそのモンテスの発祥の地であり、本拠地です。とっても近代的な施設。
Montes00
右にモンテスの拠点がわかる地図をつけています。北はサパジャールから南はイタタまで6拠点あるようです。


ラベル平面化画像。
IMG_4777
裏ラベルはエノテカ貼り替えですね。


さあ、抜栓。
IMG_4799
キャップシールはネックの模様含め高級感があります。コルクはこの「MONTES ALPHA」が2回繰り返しなだけなので平面化はしません。

Alc.14.5%。(pH:3.95、Brix:6.8)
ゴールドイエロー。
IMG_4801

リンゴ、シトラス、ナッツもあります。
キレのいい酸が乗った辛口アタック。
苦味もあるライムな感じの味わい。
いきいきした果実味たっぷりです。

案外、期待したのよりあっさり系でした。
こってりしすぎたシャルドネよりいいかも。


*****


Montes Alpha Chardonnay 2018
D.O. Aconcagua Costa
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

Nikolaihof Wachau Terrassen Riesling 2014

お正月に高島屋のワインコーナーで買い求めた、オーストリアはヴァッハウ(Wachau)のトップ生産者ニコライホーフNikolaihof)のリースリングです。何種類かあったんですが、例によって一番お手頃なのをチョイス。オーストリアで初めて辛口白ワインでパーカーおじさんの100点を取った生産者ということでいいお値段がついてますからね。

IMG_4714
ニコライホーフは、紀元63年にローマ人がヴァッハウのドナウ河流域に建設したワインセラーが元になってるといいます。「2000年の歴史!」という謳い文句のようです。現在はというと、1992年にオーストリア初の demeter(デメテール)の認定を受けたビオディナミの先駆者です。
パーカーおじさんが100点をつけたのは「Nikolaihof Vinothek Riesling 1995」だそうで、17年の大樽熟成のあと2012年に瓶詰めされたものだそう。今日の普通のリースリング2014にはその片鱗はあるのでしょうか。(笑)

公式ページはワイナリーの説明やショップ・ホテル紹介はあれど肝心のワイン情報が見当たらず。

ネット情報に頼ります。インポーターはファインズ
・リースリング 100%
2000~12000Lの大樽で6ヶ月の熟成だそうです。畑はフォンシュタイン(Von Stein)らしいんですが、どこだか特定できず。今日のワイン名にある「Terrassen」というのはドイツ語で「段丘」の意味なので、ドナウ川河畔のいい具合の斜面なんでしょう。

仕事で欧州に行くとラインガウにあるヴィースバーデンばかりだったので、その昔からドイツのリースリングはしこたま飲んでいます。最近気づくのがアルザスのリースリングとドイツのはかなり味わいが違うこと。面白いな~と思う訳です。
Wachau03
オーストリアも違いがあるとこれまた楽しそうです。そう言えばオーストリアのリースリングってこれが初めてかも。


ニコライホーフを訪問します。マウターン・アン・デア・ドナウ(Mautern an der Donau)というドナウ川の河畔の小さな町にあります。かなり大きな中庭がありますね。
Nikolaihof01
ストビューでは中に入れませんが、レストランになってるようです。


さて、ヴァッハウ含めたドナウ川流域の産地の位置関係を把握します。ニコライホーフの場所も示してますのでご確認を。
Wachau02
ヴァッハウDACWachau DAC)としていますが、なんと昨年2020年に DAC(Districtus Austriae Controllatus)になっていました。近年どんどんDACが増えているようです。右上にインポーズしたオーストリア西部の地図で各DAC他ワイン産地がザクっと確認できます。

ヴァッハウDAC認定記念で、全DAC含むワイン産地を列挙しておきましょう。

<Niederösterreich(Lower Austria)
・Weinviertel DAC
・Kamptal DAC
・Kremstal DAC
・Traisental DAC
・Carnuntum DAC(2019年DAC化)
・Wagram
Wachau DAC(2020年DAC化)
・Thermenregion

<Wien(Vienna)
・Wiener Gemischter Satz DAC

<Burgenland>
・Leithaberg DAC
・Neusiedlersee DAC
・Mittelburgenland DAC
・Eisenberg DAC
・Rosalia DAC
・Ruster Ausbruch DAC
(Rustの貴腐ワイン。30° KMW以上のTrockenbeerenauslese。2020年DAC化)

<Steiermark>
・Südsteiermark DAC
・Vulkanland Steiermark DAC
・Weststeiermark DAC

<Bergland>(上記以外の産地みたいな感じ)
・Kärnten
・Oberösterreich
・Salzburg
・Tirol
・Vorarlberg

知らないうちにDACが増えてました。最新情報は常にチェックが必要ですね。


そう言えば、ヴァッハウにはちょっと変わった独自の格付けがありましたね。
Vinea Wachau(地域保護協会)によって以下の3ランクが設定されています。
・Steinfeder(羽のような草)〈15~17° KMW、Alc.11.5%以下〉
・Federspiel(鷹狩り)〈17~18.2° KMW、Alc.11.5~12.5%〉
・Smaragd(エメラルド色のトカゲ)〈18.2° KMW以上、Alc.12.5%以上〉
ネーミングのイラストを見つけたので貼っておきます。
Wachau01
イメージ湧きましたね。しかし、トカゲが一番上等なんだ…。


ラベル平面化画像。
IMG_4571
ユーロリーフ、デメテールのマークが誇らしげですね。

インポーターシールは裏ラベル隠さないものの微妙に重ねてました。
IMG_4569
裏ラベル隠さない努力は買いますが、ここまでするなら重ねないでください。(笑)


さあ、抜栓。
IMG_4710
ネックにもコルクにも「demeter」。よっぽどビオディナミに心酔してるんでしょうか。

コルク平面化。
IMG_4711
コルクに demeter マークつけるの初めて見ました。

Alc.12%。(pH:4.06、Brix:6.0)
ゴールドイエロー。
IMG_4712

ライム、梨。ペトロールありですね。
フルーティ、甘みが若干ある辛口アタック。
酸味もフルーティな感じでいいですね。
グレープフルーツ、甘夏のような味わいを感じます。
最後まで生き生きフレッシュが続きます。
2014年でこの味わい、なかなか気に入りました。


*****


Nikolaihof
Wachau Terrassen Riesling 2014
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

Radacini Blanc de Cabernet 2019

モルドバの白ワインです。でも黒ブドウであるカベルネ・ソーヴィニヨンから作る白ワインだそうで。スーパーで見つけてずっと気になってました。色モノのような気もしますが(笑)、1000円以下でしたし本日お試しと相成りました。以前、ロワールのカベルネ・フランの白ワインを試したことがありますが、こういうのって得てして結構おいしい場合が多いです。はてさて、モルドバのカベソー白ワインは?

IMG_4590
ラダチーニのワインは結構あちこちで見かけます。ラダチーニは1998年創業と割と新しいんですが、所有畑はモルドバ中に1000haにも及ぶという大手メーカーになっているようです。まあ、モルドバ共和国自体が1991年にソ連崩壊と共に独立した若い国ですからね。

公式ページはこれですが、シンプル&あっさりという作り。

ワイン情報もちゃんとありますがあっさり。ラインアップもフェテアスカ・アルバやフェテアスカ・ネアグラといったローカル品種ではなくポピュラーな国際品種ばかりのようです。
・カベソー 100%
当然ながら色素のある果皮とのコンタクトを断って白ワインに仕上げます。インポーターの情報ではステンレスタンクで発酵、3ヶ月間の熟成。

ワイナリー訪問しようとしましたが、拠点も多いわ、公式ページの住所に辿り着けないわで難儀しました。まずもってストビューもこの国にはなさそうですからいつもの訪問は無理ですね。
Radacini03
この写真は公式facebookページから拝借しました。そこにもワイナリーずばりの写真が上がっておらず、こんなのを貼りました。おそらくごっつい工場みたいなところだと想像します。


今日のカベソーの産地はシュテファン・ヴォダ(Ștefan Vodă)というモルドバの南東部分に位置するところです。モルドバ自体の位置関係と共に4つある産地(IGP)を確認しましょう。
Radacini02
シュテファン・ヴォダの畑では、カベソー、シャルドネ、ピノ・グリージョの他、Feteasca Neagra、Feteasca Alba、Feteasca Regala といった土着品種も栽培しているそうですが、ラインアップにはないんですよね。
長らくルーマニアと同一視していてノーマークでしたが、モルドバ自体の産地ごとの特性もあるようで、今後もチャンスがあれば深掘りしないといけませんね。


ラベル平面化画像。
IMG_4562
「Blanc de Cabernet」というネーミングはいいですね。もっとも「Blanc de Franc」の方が語呂が良く粋でしたけどね。

ネックにはこんなPOPが付いていました。
IMG_4585
サクラアワードのダイヤモンドトロフィー賞っていいんだかどうだか。


さあ、スクリュー回転。
IMG_4587
印刷ですが一応名前入り。

Alc.13%。(pH:4.26、Brix:6.4)
薄い薄い元がカベソーとは思えないイエロー。細かいですが粘性の涙がハッキリ。
IMG_4588

赤ベリーの香りがします!
かと思うとライムの香りとハチミツの甘い感じも。
辛口アタック。
きれいな酸とかすかな甘みがいい具合に絡み合います。
タンニン分ではないかもですが、
苦味様の何かによって複雑味までも感じました。

白ワインとしても充分上のレベルだと思います。
やはり、ただの色モノワインとは違いそうです。


*****


Radacini
Blanc de Cabernet 2019
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01

Ata Rangi Sauvignon Blanc 2016 Martinborough

以前にピノ・ノワールを試してるアタ・ランギですが、今日はそのソーヴィニヨン・ブランをお試しです。マーティンボロの先駆者であり、ニュージーランドのトップ生産者のひとつです。ソーブラも悪い訳がありません。ということで新年早々おせち料理に合わせていただきました。(笑)

IMG_4568
アタ・ランギは1980年にクライヴ・ペイトン(Clive Paton)さんが立ち上げたワイナリー。アタ・ランギは現地マオリ族の言葉で「夜明けの空」の意味。転じて「新たな始まり」ということなんだそうです。クライヴさんはそれまで牛乳を売って生計を立てていた、そのなけなしの牛たちと引き換えにマーティンボロの外れの羊の放牧場を5ha入手、ワイン作りに打って出ます。ニュージーランド北島ではこの地域が一番降水量が少ないそうで、そこに目を付けたんだとか。Martinborough Vineyard というところも同年マーティンボロに設立されており同時ではありますが、とにかくアタ・ランギはマーティンボロのワインの先駆者には間違いありません。
WA含む、ニュージーランドに関するワイン評価誌すべてで最高ランクになっているのは、フェルトン・ロード(Felton Road)、リッポン(Rippon)、そしてアタ・ランギの3つだけなんだそうで。ゴイゴイスー。
また、例の「神の雫」なる漫画にアタ・ランギのピノ・ノワールが「ニュージーランドのロマネ・コンティ」なんて前フリで登場していますが、実際DRCの畑から流出した「エイベル・クローン」なる苗木を入手しているんだそうです。


公式ページはしっかりしていて情報も十分です。

今日のワインもヴィンテージ毎のデータシート付で情報がありました。
・ソーヴィニヨン・ブラン 100%
30%のみオーク樽で発酵。また5%のみ2ヶ月果皮に触れさせながら(スキンコンタクト)の発酵。…とか細かいことをしているようです。


ワイナリー訪問。マーティンボロの市街地のすぐ近くです。
AtaRangi01
少し古い写真を使ってしまいましたが、入り口の看板は現在は新しいものに架け替えられているようです。セラードアの外観はイマイチですが、中はきれいそうです。

付近の所有畑の位置を示す手描きの地図が公式ページに載っていたので、Google Mapに重ねてみました。なんとなく位置関係や雰囲気はつかめましたね。
AtaRangi03
今日のソーブラの畑は、Lismore、Waiora、Walnut Ridge、Hau Ariki Marae、Southdown Estate となっており、WaioraとSouthdown Estate以外はこの地図上です。割と近場にもソーブラを植えてるんですね。

さて、ニュージーランド中央部を俯瞰してマーティンボロの位置を確認します。
AtaRangi02
北島の南端の東側がワイララパ(Wairarapa)地方というワイン産地です。ワイララパは小規模な生産者が多く、ニュージーランド全体のブドウ栽培面積の3%、ワインの生産量では1%を占めるのみのボリュームです。ピノ・ノワールが有名なマーティンボロはそこのサブリージョン的な感じですね。


ラベル平面化画像。
IMG_4512
裏ラベルに微妙に重なってるインポーターシール。このインポーターのサイトではワイナリー紹介が充実していたので許します。(笑)


さあ、スクリュー回転。
IMG_4565
ニュージーランドですからスクリューキャップ。でもワイナリー名(エンボス)入り。

Alc.12.5%。(pH:3.94、Brix:5.5)
緑がかったゴールドイエロー。
IMG_4566

シトラス、梨、緑のニュアンス。ナッツっぽいのも。
夏ミカン、ライムの味わいが感じられます。
酸はキレキレですね~。
苦味様の後味もいいまとめをしてくれます。
ニュージーランドの王道のソーブラって感じがします。

パーカーおじさんはこの2016年は試していないようですが、
2017年、2018年と連続で92点をつけています。
とにかく、おせち料理ともおいしく合わせられました。(笑)


*****


Ata Rangi
Sauvignon Blanc 2016
Martinborough
WWWポイント 79点



WhiteWhiteWine01
--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


So much wine, so little time...

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