Red Red Wine:「偉いワイン」探しの備忘録

ワインについて、僕SFが自分用のメモ・備忘録として書き込む場所です。 Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない。 かの有名な僕の名言です。(笑) あくまで自己流に、(お手頃価格の)ワインの世界を日々記録しています。 いつかその「偉いワイン」に出会うために。

Yalumba

Yalumba The Virgilius Viognier 2017

前回のコンドリューとの比較試飲のためにゲットしたヤルンバのトップキュヴェ。
オーストラリアのヴィオニエのベンチマーク、その名もThe Virgilius Viognier。
当時はまだまだ珍しかったヴィオニエを、1980年にオーストラリアで初めて、
エデン・ヴァレーに3エーカー植えたのが始まり。まさにそこからのワインです。
1980年と言えばフランスでもほぼローヌのみで細々と栽培されていた頃です…。


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ヤルンバは1849年創業のオーストラリア最古の家族経営ワイナリーです。
20年に及ぶヴィオニエ研究の末、1998年にThe Virgilius Viognierをリリース。
名前は古代ローマの詩人ウェルギリウスのことだと思いますが真相は不明。(笑)

いずれは試したいと思っていたワインですが、コンドリューの抜栓に合わせ、
ヴィオニエ頂点対決を実現するために、対戦相手として召喚いたしました。(笑)
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シャプティエのコンドリューの名前は「Invitare(招待する)」というラテン語から。
古代ローマの詩人ウェルギリウスとはいい組み合わせと思うのは僕だけでしょうか。

ヴィオニエはフランス・ローヌ地方北部のコンドリューの村が原産です。
1990年代になって世界中で栽培されるようになるまでは、絶滅危惧種(笑)でした。
Vio01
2010年のデータですが、フランス以外のヴィオニエの栽培面積比較です。
・オーストラリア 1,402 ha
・アメリカ合衆国 1,374 ha
・南アフリカ 892 ha
・アルゼンチン 816 ha
・チリ 753 ha
・ニュージーランド 163 ha
・カナダ 83 ha
・ポルトガル 82 ha
・イスラエル 50 ha
・ウルグアイ 45 ha
・スイス 31 ha
オーストラリア、アメリカがダントツですね。次が南アフリカか…。
南米を合計するとナンバーワンになりますね。
因みに本国フランスは2011年データですが、5,419 ha。さすが本家。


公式ページは何度も行ってますが、よく出来ています。

ワイン情報もミレジム毎にデータシートがあります。
・ヴィオニエ 100%
全房を直接フレンチオーク樽に圧搾・搾汁。発酵後、10ヶ月間のシュールリーで樽熟。
樽は、Barrique(225L)、Puncheon(500L)、Demi-muid(600L)の併用だそうで。


さて、バロッサ・ヴァレーにあるヤルンバへ行ってみましょう。
Yalumba01
北パラ川沿いのアンガストンという町の近くですが、敷地がかなり広い。
ストビューでは入口までしか行けません。学校の時計台のような建物らしいです。

Google Map上で場所を確認。アデレードから北東へ車で1時間ほどの距離。
Yalumba001
ヴィオニエを植えたというのがEden Valley。お隣のリージョンですね。
英語ではエデンじゃなくイーデン・ヴァレーと発音します。

オーストラリア広域地図で産地と共にヤルンバの位置関係を見ます。
Australia2
所有畑はたくさんあるようで、バロッサ・ヴァレー、エデン・ヴァレーの他、
ちょっと離れてクナワラ、ラットンブリーにも畑があるようです。


ラベル平面化画像。
IMG_3072
裏ラベルには、35年に渡るヴィオニエへの取り組みが結実した頂点とあります。

そんなメッセージをインポーターシールがだだ隠しです。
IMG_3054
頼みますよ、サントリーさん。ヤルンバ専用サイトなんか作っていて、
かなり気合いが入ってるんですけどね~。(笑)


さあ、スクリュー回転。「Y」マーク入り。
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オーストラリアですから上等ワインでもスクリュー・キャップですね。

Alc.13.5%。(pH:3.74、Brix:6.1)
淡い緑がかったイエロー。
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白い花、バターかスパイス、かすかに白桃。
珍しく涙の細かいのがはっきりあります。
きれいな酸がある辛口アタック。
苦味様の複雑味をまとった、洋梨、黄桃、夏ミカン…。
でも果実味というには弱めかな。
フルーティさと苦味が絶妙のバランスで、
余韻を楽しせてくれる感じです。
白ワインの最高点(80点)をつけておきます。

さて、シャプティエのCondrieu Invitare 2016との勝負ですが、結論は互角。
写真を見てわかるようにコンドリューの方が色が濃いですが、
味わいは逆にヤルンバの方が濃い目・強めの主張がありました。
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ヴィオニエの共通項は感じつつも、その味わいの方向性は大きく違いました。
でも、どちらもおいしく、どちらも「正解」と言えると思います。
コンドリューのテイスティング結果は前回の記事にて詳しく書いています。


*****


Yalumba
The Virgilius Viognier 2017
WWWポイント 80点



WhiteWhiteWine01

Yalumba The Y Series Shiraz Viognier 2016

スーパーでまたヤルンバを見つけました。シラーズ・ヴィオニエって?
これって北ローヌのコート・ロティ(Côte-Rôtie)を彷彿とさせますよね。
ヤルンバはオーストラリアの老舗ながらヴィオニエへの拘りはすごいです。
ローヌのワインにリスペクトな作り手なんだなぁと思いつつ買い物かごへ。(笑)


IMG_2993
ヤルンバは1849年創業のオーストラリア最古の家族経営ワイナリー。
20年に及ぶヴィオニエ研究の末、1998年にThe Virgilius Viognierをリリース。
一度、これをコンドリューと飲み比べしてみたいななんて思います。
オーストラリアなのでシラーを主にいろいろラインナップしていますが、
ヴィオニエへの拘りからすると、シラーもローヌへのリスペクトがありそうです。
ただ、今日のはYシリーズというお手頃入門レンジですが。(笑)


公式ページはヴィンテージ毎にワイン情報も完備でよく出来ています。

しかし、そのデータシートにはブレンド比の記述がありません。
コート・ロティのようにヴィオニエは数%だと思われますが…困りますね~。
ネットで情報を漁り、唯一見つけたのが日本のサイトで、4%とありました。
・シラーズ 96%
・ヴィオニエ 4%
できるだけ破砕なし、低温発酵、樽は使わない、なんてことは書かれています。

本家ローヌのコート・ロティも最近はヴィオニエを入れないことも多いようなので、
ヴィオニエによるシルキーな質感や芳香が加わったシラーを気軽に楽しめていいですね。


サントリーはヤルンバの専用サイトを作っています。

こういう大手がインポーターだとスーパーなんかで手に入りやすくなりますね。


さて、バロッサ・ヴァレーにあるヤルンバへ行ってみましょう。
Yalumba01
北パラ川沿いのアンガストンという町の近くですが、敷地が広い。
ストビューでは入口までしか行けません。学校の時計台のような建物らしいです。

オーストラリアの産地と共にヤルンバとの位置関係を見ます。
Australia2
アデレードの北東へ車で1時間ほどの距離です。
所有畑はたくさんあるようで、バロッサ・ヴァレー、エデン・ヴァレーの他、
ちょっと離れてクナワラ、ラットンブリーにも畑があるようです。
今日のワインはSouth Australiaなので複数畑の広域からでしょうね。


ラベル平面化画像。横長のおシャレなデザインです。
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裏ラベルはオリジナルではなく、サントリー貼り替えタイプ。


さあ、スクリュー回転。
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YシリーズだけにYのエンボス入り。YalumbaのYかもしれませんが…。

Alc.14%。(pH:3.70、Brix:7.0)
ガーネット。涙は細かいですが数が少ない感じですかね。
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黒ベリー、プラム、黒胡麻、鉛筆の芯。
ヴィオニエというよりはがっつりシラーな感じ。
甘み・酸か迷う味の乗った辛口アタック。
アルコール感はっきりしたフルボディ。
味わいは繊細かつ華やかで、
厚みや複雑味では評せない、
ある種爽やかな味の実体があります。
ヴィオニエの効果なのかな~と勝手に想像。
後半、喉元へのタンニンでシラーらしさも出てきます。
余韻でもいい具合の深み感じ、
やはりシラーはシラーと実感。
なんだかんだで面白いです。


*****


Yalumba
The Y Series
Shiraz Viognier 2016
RRWポイント 90点


Yalumba The Y Series Viognier 2017

オーストラリアのヴィオニエをスーパーで買いました。
ヴィオニエはフランス・ローヌ地方北部のコンドリューが原産地で、
1985年頃まではほとんど地域外に出ていない品種でしたが、
1990年代になって世界中で栽培されるようになったそうです。
お陰でいろんな国(特に新世界)のヴィオニエが発見できます。
その秘密は味にあるんだと踏んで、各地のヴィオニエを試しています。


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ヤルンバは1849年創業のオーストラリア最古の家族経営ワイナリー。
20年に及ぶヴィオニエ研究の末、1998年にThe Virgilius Viognierをリリース。
ヴィオニエに関してはオーストラリアならヤルンバを選んで正解のようです。
ただ、今日のはYシリーズというスタンダードタイプですが。(笑)


公式ページはヴィンテージ毎にワイン情報も完備でよく出来ています。

・ヴィオニエ 100%
南半球なので2017年の3~4月に収穫。ステンレスタンクで自然酵母で発酵。
発酵後は、オリと共にそのまま3ヵ月熟成されます。
トップキュヴェのThe Virgiliusは、全房を直接フレンチオーク樽に圧搾・搾汁。
発酵後、10ヶ月間のシュールリー。樽も使ってますし随分手間が違うようです。
いつかはトップのも試してみたいものです。(5000円は少し躊躇しますが…笑)


さて、バロッサ・ヴァレーにあるヤルンバへ行ってみましょう。
Yalumba01
北パラ川沿いのアンガストンという町の近くですが、敷地が広い。
ストビューでは入口までしか行けません。学校の時計台のような建物らしいです。

オーストラリアの産地と共にヤルンバとの位置関係を見ます。
Australia2
アデレードの北東へ車で1時間ほどの距離です。
所有畑はたくさんあるようで、バロッサ・ヴァレー、エデン・ヴァレーの他、
ちょっと離れてクナワラ、ラットンブリーにも畑があるようです。
今日のヴィオニエはSouth Australiaなので複数畑の広域からでしょうね。


ラベル平面化画像。横長のおシャレなデザインです。
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インポーター(サントリー)シールは裏ラベルを丸隠しです。
剥がすとヤルンバの住所が書かれてました。情報を隠されるの困りますねえ。
まあ、サントリーさんのお陰でスーパーでも買えたわけですが。


さあ、スクリュー回転。
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YシリーズだけにYのエンボスがキャップに入っています。

Alc.13.5%。イエロー。
IMG_0867

白い花、花梨、白桃。
甘み感じさせるようなアタックながら辛口。
ボリューム感ある味わいですが、
苦味をまとっていますね。
酸はあくまで穏やかに、
バックグラウンドでいい仕事をします。

総じて好印象なんですが、 
後口まで苦味が続くのが評価を難しくさせますね〜。


*****


Yalumba
The Y Series Viognier 2017
South Australia
WWWポイント 78点



WhiteWhiteWine01
--- Red Red Wine ---

:「偉いワイン」探しの備忘録

"Grand Vin(偉大なワイン)は「偉いワイン」とは限らない"

かの有名なSFの名言です。(笑)
あくまで自己流にワインの世界を日々記録しています。
いつかその「偉いワイン」に出会うために。偉いワインとは?

尚、 各記事末の「RRWポイント」なる点数はロバート・パーカー気取りのマイ評価です。

• 即ち、50~100点の100点満点評価
• 白ワインWWWポイントは80点満点


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